電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 2023-177 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「集積回路時代の アナログ電子回路」 藤井信生 著,オーム社,2014 (昭晃堂,1984 が出版社変更)
担当教員 望月 孔二,高矢 昌紀

到達目標

・等価回路を適切に使うことができる。
・負帰還の理論を理解し,負帰還回路の特徴を数式を使って説明できる。
・オペアンプを使った基本的な回路の解析,設計ができる。
・オペアンプを使った簡単な応用回路(発振回路や電源回路)の解析ができる。(C1-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.回路解析を適切に行える.□理解が不十分な人が読んでも分かる答案を書ける. □未知数の数を変えても正しく導くことができる.AND □回路図から,未知数と既知数を明確に分離できる. □回路図から,最初の方程式を書き下すことができる. □自ら立てた方程式を元に式を適切に変形して正しい答えを導くことができる.□回路図から,最初の方程式を書くことができない.(そのため,それ以上の能力を問うこともできない)
2.等価回路を適切に使うことができる.□デバイスの特性図に対して,複数の条件が指定されても,それぞれの条件に応じた適切な等価回路を書くことができる.□デバイスの特性図を,与えられた条件の下で適切な等価回路に書き直すことができる.□特性図から適切な等価回路を導くことができない.
3.負帰還の理論を理解し,負帰還回路の特徴を数式を使って説明できる.□負帰還の特徴を生かした回路を設計できる.AND □負帰還の理論を理解している. □与えられた負帰還回路について,その特徴を数式を使って説明できる.OR □負帰還の理論を理解していない. □負帰還回路の特徴を数式を使って説明することができない.
4.オペアンプを使った基本的な回路の解析,設計ができる.□オペアンプの特性が理想的でなくても,正しく解析・設計できる.AND □理想特性のオペアンプを使った基本的な回路を正しく解析できる. □理想特性のオペアンプを使った基本的な回路を正しく設計できる.OR □理想特性のオペアンプを使った基本的な回路を解析できない. □理想特性のオペアンプを使った基本的な回路を設計ができない.
5.(C1-3)オペアンプを使った簡単な応用回路(発振回路や電源回路等)の解析ができる.□オペアンプを使った応用回路(発振回路や電源回路等)について,複数の回路を正しく解析できる.□オペアンプを使った簡単な応用回路(発振回路や電源回路等)について,どれか一つなら正しく解析できる.□オペアンプを使った簡単な応用回路(発振回路や電源回路等)についてはどの回路についても解析できない.

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エレクトロニクスの中枢を成す技術の一つが電子回路である。電子回路で用いられる素子は真空管からバイポーラトランジスタ,FETと変遷しているが,いずれの素子の場合でも電子回路に特有の考え方や計算方法の基本は共通である。本科目では,特に等価回路とフィードバック技術を理解し,その応用を学ぶ。なお,平常時のレポート提出状況から,宿題を「演習問題」と考え,「演習問題」の授業を通常授業にすることがある。
授業の進め方・方法:
【評価方法】適宜宿題を出させる。年間4回の定期試験で能力を確認する。試験で判明した弱点は反省レポートで再教育。レポートや宿題はこの科目への自学自習能力の判断材料とする。
【評価基準】中間35%,期末65%として点数計算し,60%以上を合格とする。試験の反省レポートのできばえに応じて試験の減点分の0%~25% を加算。特別な対応があった場合は加算が増えることがある。(例:クラスの学習に役だつレポートと認められてELSに貼り付けられる場合,1件あたり減点分の10%加点。) 中間試験代わりに毎週の小テストを行うことがある.
注意点:
・評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
・この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 導入 プログラムの学習・教育目標,授業概要・目標,スケジュール,評価方法と基準,等の説明
2週 学力の前提確認 オペアンプとは
3週 オペアンプ回路の基礎 反転増幅回路
4週 負帰還理論
5週 正相増幅回路
6週 オペアンプ回路の応用 加算回路と積分回路
7週 計装アンプ
8週 演習 演習(各授業毎の演習や宿題で十分な理解が得られた場合,この回でさらいをする可能性もある)
4thQ
9週 発振回路 発振回路の理論と,CR発振回路
10週 演算増幅器を使った正弦波発振回路
11週 LC発振回路
12週 弛張発振回路
13週 変復調回路 変復調回路
14週 電源回路 電源回路
15週 演習 演習(各授業毎の演習や宿題で十分な理解が得られた場合,この回でさらいをする可能性もある)
16週 (定期テスト) (定期テスト)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路演算増幅器の特性を説明できる。4後2
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4後3,後4,後5
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4後9,後12
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4後13

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力2010000030
専門的能力6010000070
分野横断的能力0000000