電磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電磁気学Ⅱ
科目番号 2023-194 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電磁気学 梶尾剛/濱島高太郎/塚田啓二/杉本秀彦著 実教出版 その他講義用プリントを配布
担当教員 小村 元憲

到達目標

(1)電位と電界・ガウスの定理について説明でき,これらに関する問題が解ける。
(2)導体の性質と電位について,誘電体の分極と境界条件について理解し,キャパシタの静電容量を計算できる。
(3)電流や抵抗を電子の運動から説明でき,抵抗や電池,キャパシタから成る回路の計算が行なえる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電位と電界・ガウスの定理について説明でき,これらに関する問題が解ける。電位と電界・ガウスの定理について明確に説明でき,これらに関する問題が解ける。電位と電界・ガウスの定理について説明でき,これらに関する問題が解ける電位と電界・ガウスの定理について説明できず,これらに関する問題が解けない。
導体の性質と電位について,誘電体の分極と境界条件について理解し,キャパシタの静電容量を計算できる。導体の性質と電位について,誘電体の分極と境界条件について十分に理解し,キャパシタの静電容量を計算できる。導体の性質と電位について,誘電体の分極と境界条件について理解し,キャパシタの静電容量を計算できる.導体の性質と電位についてと誘電体の分極と境界条件について理解できず,キャパシタの静電容量を計算できない。
電流や抵抗を電子の運動から説明でき,抵抗や電池,キャパシタから成る回路の計算が行なえる。)電流や抵抗を電子の運動から明確に説明でき,抵抗や電池,キャパシタから成る回路の計算が行なえる。電流や抵抗を電子の運動から説明でき,抵抗や電池,キャパシタから成る回路の計算が行なえる.電流や抵抗を電子の運動から説明できず,抵抗や電池,キャパシタから成る回路の計算が行なえない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電磁気学は,工学的な専門分野の基礎となる重要な科目である.3年では,静電界の現象をクーロンの法則を出発点として学習し理解する.導体と誘電体,それらを用いたキャパシタについて学習する.電流と抵抗について,電子の運動に基づくミクロな振る舞いについて学習する.
授業の進め方・方法:
毎回ワークシート形式の講義ノートを配布し、例題をベースにシートを完成させる。
練習問題を解く事により、理解を深めるように努める。
宿題あるいは次回の授業時に小テストを行い、知識の定着を図る。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・帯電と電荷 授業概要・目標,スケジュール,評価方法と基準等の説明 帯電と電荷を説明できる。
2週 電荷と電流 電荷の担体 電圧・電流・電力を説明できる。 
3週 直流と交流 電気抵抗 オームの法則 交流の大きさの表し方を説明できる。
4週 電気抵抗とオームの法則 導体の抵抗(温度上昇と導体の抵抗) オームの法則の応用を説明できる。
5週 キルヒホッフの法則 キルヒホッフの法則に関する計算問題が解ける。
6週 クーロンの法則 静電気と帯電,クーロンの法則および静電誘導を説明できる。
7週 総合演習(1) 練習問題が解ける。
8週 試験の解説と復習 前期中間試験までの内容を説明できる。
2ndQ
9週 場の考え方 場の考え方を説明できる。
10週 電界とは何か 電界(電場)とクーロン力の関係を説明できる。
11週 電気力線 電界と電気力線 電気力線の数を説明できる。
12週 点電荷の作る電界 点電荷の作る電界 平等電界を説明できる。
13週 ガウスの法則 ガウスの法則と閉曲面を説明できる。
14週 総合演習(2) 練習問題が解ける。
15週 前期のまとめ(1) 前期の内容を説明できる。
16週 前期のまとめ(2) 前期の内容を説明できる。
後期
3rdQ
1週 電界と電位 分布した点電荷のつくる電界を説明できる。
2週 等電位面 等電位面と電位の傾きを説明できる。
3週 電位の計算 電位と電界を説明できる。
4週 導体の帯電 ガウスの法則の適用を説明できる。
5週 静電容量とエネルギー 導体の電気的性質 キャパシタ(コンデンサ)と静電容量を説明できる。
6週 総合演習(3) 練習問題が解ける。
7週 試験の解説と復習 後期中間試験までの内容を説明できる。 
8週 電気影像法 電気映像法を説明できる。
4thQ
9週 電気影像法 電気映像法を用いた電界、電位の計算ができる。
10週 電気双極子 電気双極子による電界と電位を説明できる。
11週 電束と電束密度 電束と分極ベクトルを説明できる。
12週 電束密度と電界 分極ベクトルと電束密度を説明できる。
13週 媒質内の電荷に働く力 誘電体内の電界を説明できる。
14週 総合演習(4) 練習問題が解ける。
15週 1年間のまとめ 1年間の内容を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4

評価割合

試験小テストと宿題合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000