到達目標
(1)測定器具,装置を実験,実習において正しく,適切に使用できる。
(2)実験により得られた測定データの処理(計算,グラフ表示)が適切におこなえる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
測定の基礎を理解する | 測定方法の分類や,有効数字・誤差や,SI単位系や,トレーサビリティについて詳細に説明できる | 測定方法の分類や,有効数字・誤差や,SI単位系や,トレーサビリティを説明できる | 測定方法の分類や,有効数字・誤差や,SI単位系や,トレーサビリティのうち一つでも「説明できない」 |
電圧・電流の測定を理解する | 電圧・電流測定のための指示計器や電子計測の原理について詳細に説明できる. | 電圧・電流測定のための指示計器や電子計測の原理について説明できる. | 電圧・電流測定のための指示計器や電子計測の原理のいずれも説明できない. |
抵抗や電力等の測定を理解する | 抵抗と電力だけでなく,それ以外の電気量の測定まで説明できる | 抵抗と電力の測定を説明できる | 抵抗も電力も,その測定を説明できない |
波形観測を理解する | 波形観測の詳細を説明できる | 波形観測について説明できる | 波形観測について説明できない |
学科の到達目標項目との関係
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3
説明
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教育方法等
概要:
科学や工学の実験をする際の基礎となる「計測技術」について,計測方法の分類や単位系から始めて,測定については主に電気量の計測を講義する.また,オシロスコープなど電子的なものについても説明する.
授業の進め方・方法:
講義を基本とする.(本来,技術の習得には演習も必要だが,それは電気電位工学実験という科目で行う)
知識の確実な定着を目指して,小テストを基本的に毎週行う.
評価の重みづけは,前期小テスト10%,前期末試験30%,後期小テスト20%,学年末試験40%とする.
小テストへの取組みの度合いや,前期末試験の反省の報告書が満点だった場合,定期試験で失敗した点数の最大25%を補填する.
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
計測の基礎 |
ガイダンス:決めごと 評価 科目の位置づけ (授業に関して理解することが目標)
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2週 |
計測の基礎 |
測定法、測定値(誤差,精度,有効数字)を使える
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3週 |
測定値の処理法 |
(1)誤差法則 (2)平均値と標準偏差(3)正規分布 (4)最小二乗法 について説明できる
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4週 |
単位系と標準 |
電気計測の歴史と単位について説明できる
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5週 |
単位系と標準 |
SI 単位,各種標準、トレーサビリティ について説明できる
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6週 |
単位系と標準 |
ジョセフソン、ホール効果、クロスキャパシタについて説明できる
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7週 |
指示計器 |
分類について説明できる
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8週 |
指示計器 |
可動コイル型について説明できる
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2ndQ |
9週 |
電圧・電流測定 |
分流器や温度補償について説明できる
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10週 |
電圧・電流測定 |
電子式の各種方式を説明できる
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11週 |
電子式計測 |
電子計測で利用する機器を説明できる
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12週 |
電子式計測 |
マイクロコントローラーを使ったシステムの動作を理解できる
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13週 |
電子式計測 |
LabVIEWを使ったシステムの動作を理解できる
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14週 |
演習 |
今までの復習により理解を深める
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15週 |
<期末試験> |
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16週 |
前期末試験の解説 |
今までの復習により理解を深める
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後期 |
3rdQ |
1週 |
周波数・時間の計測 |
周波数・時間の計測について説明できる
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2週 |
インピーダンスの測定 |
単純な方法,4線式について説明できる
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3週 |
インピーダンスの測定 |
ブリッジの利用,高抵抗の測定について説明できる
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4週 |
インピーダンスの測定 |
リアクタンスやキャパシタンスを含むインピーダンスの測定を説明できる
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5週 |
電力の測定 |
電力測定の原理を説明できる
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6週 |
電力の測定 |
無効電力,力率の意味とその測定方法を説明できる
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7週 |
静電気に関わる測定 |
静電気測定の原理を説明できる
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8週 |
静電気に関わる測定 |
剥離帯電,表面電位,電荷量について,その意味と測定方法を説明できる
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4thQ |
9週 |
磁界に関わる測定 |
磁束・磁界の測定の原理を説明できる
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10週 |
磁界に関わる測定 |
磁化特性と鉄損の意味とその測定方法を説明できる
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11週 |
波形観察 |
オシロスコープの原理を説明できる
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12週 |
波形観察 |
デジタルオシロスコープの特徴を理解すると共に,リサジュー図形の意味とその測定結果を説明できる
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13週 |
光測定,応用計測 |
光やその他の測定について理解する
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14週 |
演習 |
までの復習により理解を深める
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15週 |
<学年末試験> |
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16週 |
学年末試験の解説,アンケート |
までの復習により理解を深める
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 4 | 前1,前2,後1,後12 |
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。 | 4 | 前2,前3 |
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8 |
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。 | 4 | 前4,前5 |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12 |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 4 | 前13,後12 |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 4 | 後12 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 4 | 後5 |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 4 | 後5,後6,後7 |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
電力量の測定原理を説明できる。 | 4 | 後4 |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 4 | 後13 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 25 |
専門的能力 | 70 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |