地球と生命の科学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 地球と生命の科学
科目番号 2024-249 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 地学基礎(東京書籍),新編生物基礎(数研出版)
担当教員 勝山 智男,(教養科 非常勤講師)

到達目標

地球環境や生態系に配慮して工学に取り組むための基本的なライフサイエンス・アースサイエンスの基礎知識を身に付ける。
(1)地球のすがたとその歴史
地球が生命を育むことのできる環境を獲得したことについて、太陽系の一員としての地球史をふまえて理解し、現在の地球の特徴と地学的・気象的諸活動について、地球の内部構造やエネルギーの流れを通してとらえることができる。
(2)生物多様性と環境の保全
生物の多様性と共通性、および私たちの身の回りの生態系についての基礎知識を持ち、それらと(1)で学んだ地球のすがたをふまえて、生物多様性の保全および地球環境の保全を自らの生活やものづくりと結び付けて考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 [アースサイエンス] 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について、地球史やエネルギーの流れをふまえて説明でき、それらと人間活動とのかかわりについて考察できる。 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について、地球史やエネルギーの流れをふまえて説明できる。 地球の地学的特徴や大地・大気の運動について説明することができない。
評価項目2 [ライフサイエンス] 生物の共通性と多様性について、進化と関係づけて説明でき、生態系と環境や物質とのかかわりについて説明できる。 生物の共通性と多様性について説明でき、生態系の成り立ちについて説明できる。 生物の共通性と多様性について、および生態系について説明できない。
評価項目3 [地球環境の保全と工学] 地球環境を保全し生物多様性を損なわない暮らし方について提言ができ、工学としてどう役立てることができるかを具体的に挙げることができる。 地球環境の保全と生物多様性の保全について、生活や工学と関連付けて説明できる。 地球環境の保全と生物多様性の保全について、工学と関連付けて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球の環境や生物多様性に配慮し、持続可能な社会をつくりあげることは、21世紀に暮らす私たちにとって最も重要な課題の一つである。この授業は、地球誕生の歴史を通して、豊かな生命を育む現在の地球の環境(大地・大気・海洋)について学び[アースサイエンス]、その地球上で進化を遂げてきた生物及び私たちの生活を支える生物の多様性について学習する[ライフサイエンス]。さらに、地球環境を保全し、生物多様性を損なわない暮らし方や社会のしくみについて考える。また、本講義を通して修得したライフサイエンスとアースサイエンスの知識が自らの工学分野に適用できることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心として進める。教科書が2冊(地学基礎と生物基礎)にわたること、および講義には教科書に書かれていない内容も含まれることから、必ずノートを用意し、毎時間、丁寧にノートをとるように心掛けてほしい。試験は、前半のアースサイエンス終了後と期末(定期)試験の2回実施する。
注意点:


授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 この授業について・地球の歴史
太陽系の一員としての地球の歴史を説明できる。
2週 地球の内部と大地の活動1
地球史をふまえて地球の内部構造を説明できる。
3週 地球の内部と大地の活動2
プレートテクトニクスを通して、大陸や海洋の大地形について説明できる。
4週 地球の内部と大地の活動3
地震のメカニズムを説明できる。
5週 地球の内部と大地の活動4
火山活動をプレートの運動と関連して説明できる。
6週 私たちの空と海1
地球の熱収支をふまえて大気の循環と気象現象を説明できる。
7週 私たちの空と海2
海水の運動としての海流・潮流・波浪などを理解し、地形・気候・防災と結び付けて考えることができる。
8週 前半のまとめと確認テスト
これまでの授業内容をまとめ,学修目標に対する到達度を確認できる。
4thQ
9週 生物とはなにか1
生物の共通性と多様性について進化と結び付けて説明できる。
10週 生物とはなにか2
生物を特徴づける3つの要素(細胞、遺伝、エネルギー変換)について説明できる。
11週 生物多様性と生態系1
地球上の植生と主なバイオームについて説明できる。
12週 生物多様性と生態系2
生態系のなりたちと生物同士のかかわりを説明できる。
13週 生物多様性と生態系3
物質の循環と生態系のバランスについて説明できる。
14週 環境の保全1
生物多様性の保全について理解し、そのために自分でできることを考えることができる。
15週 環境の保全2,試験返却,授業アンケート
地球環境問題について理解し、その解決のためにものづくりに携わる者として何ができるか考えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス地球上における生物の多様性について説明できる。3後9
生物に共通する特徴について理解し、生物の共通性と進化の関係について説明できる。3後10
地球に生命が誕生した起源を説明できる。3後10
生命活動にエネルギーが必要であることを説明できる。3後10
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者) について理解し、生態系における分解者が人間生活と深く関わっていることを説明できる。3後12
植生の遷移、バイオームについて理解し、その仕組みや分布について説明できる。3後11
太陽系を構成する惑星の中に地球があることを理解し、天体の運動と周期性について説明できる。3後1
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3後6
地球温暖化を太陽の放射エネルギー及び大気・海洋による熱輸送と関連付けて説明できる。 3後7
原始地球の変遷について説明できる。3後1
地球におけるマグマの生成や火山活動を理解して、人間生活に与える影響を説明できる。3後3
地震の発生と断層運動を理解して、地震活動をプレートの運動と関連付けて説明できる。3後5
人間活動による熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3後14
有害物質の生物濃縮について理解し、 生物濃縮における公害問題について説明できる。3後15
地球温暖化の問題点と対策について説明できる。3後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000