到達目標
1.いくつかの典型的な関数のラプラス変換を求めることができること。(B1ー3)
2.周期関数のフーリエ級数を求めることができること。(B1-3) 3.簡単な関数のフーリエ変換を求めることができること。(B1-3)
4.複素関数の導関数を求めることができること。 5.複素関数の積分を計算できること。(B1-3)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| □ラプラス変換を用いて微分方程式を解いたり、線形システムの問題に適用できる。 | □典型的な関数のラプラス変換を求めることができる。 | □典型的な関数について、そのラプラス変換を求めることができない。 |
| □2π周期以外の周期関数についてもフーリエ級数を求めることができ、一般の級数を求める問題等に応用できる。 | □2π周期の周期関数のフーリエ級数を求めることができる。 | □2π周期の周期関数のフーリエ級数を求めることができない。 |
| □スペクトルの概念が理解でき、サンプリング定理などを理解し適用することができる。 | □簡単な関数のフーリエ変換を求めることができる。 | □関数のフーリエ変換を計算することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
実践指針 (B1)
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実践指針のレベル (B1-3)
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【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2
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教育方法等
概要:
ラプラス変換は線形システムや電気回路等に係る微分方程式を見通しよく解くための道具として大変有用であり、その辺りの計算ができることを目指す。フーリエ解析は現代解析学の基礎となったともいえる分野でその奥は深いが、ここではその導入部分について学ぶ。複素関数とは独立変数も従属変数も複素数の関数で、これまで学んできた独立変数が実数のいわゆる実関数に対応する表現としてある。複素関数の微分の定義は、見かけ上は実関数のそれと同じだが、微分可能となるためにははるかに強い条件が必要となる。そのため、微分可能な関数(正則関数という)はいろいろきれいな性質をもつ。この辺りを感じながら学んでいく。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に進めるが、教科書の問いの一部を各自で解いてみる時間もとるようにし、残りの問いは自主学習用としたい。また、長期休暇明け等には課題提出を求める。尚、授業中における質問も随時可とする。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、ラプラス変換の定義 |
ラプラス変換の定義を理解すること。
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2週 |
相似性と移動法則 |
相似性と移動法則を用いてラプラス変換を計算できること。
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3週 |
微分法則と積分法則 |
微分法則および積分法則を用いてラプラス変換を計算できること。
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4週 |
逆ラプラス変換 |
部分分数分解等を用いてラプラス変換された関数のもとの関数を求めることができること。
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5週 |
微分方程式への応用 |
ラプラス変換を利用して定数係数2階線形微分方程式が解けること。
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6週 |
たたみこみ |
たたみこみと呼ばれる積分計算のラプラス変換が理解でき計算できること。
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7週 |
線形システムの伝達関数とデルタ関数 |
入力にデルタ関数を持つ線形システムの出力を求めることができること。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
周期2πの関数のフーリエ級数(1) |
周期2πの関数のフーリエ級数の定義を理解すること。
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10週 |
周期2πの関数のフーリエ級数(2) |
周期2πの関数のフーリエ級数を求めることができること。
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11週 |
一般の周期関数のフーリエ級数(1) |
一般の周期関数のフーリエ級数を求めることができること。
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12週 |
一般の周期関数のフーリエ級数(2) |
フーリエ級数の収束定理を理解すること。
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13週 |
複素フーリエ級数 |
周期関数の複素フーリエ級数を求めることができること。
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14週 |
フーリエ変換と積分定理 |
フーリエ変換および逆フーリエ変換による反転公式を理解すること。
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15週 |
スペクトル(1) |
線スペクトルおよび連続スペクトルの概念を理解すること。
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16週 |
スペクトル(2) |
サンプリング定理を理解すること。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
複素数と極形式 |
複素数の基本的性質および極形式を理解すること。
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2週 |
絶対値と偏角 |
複素数の絶対値と偏角の概念を理解すること。
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3週 |
複素関数 |
いくつかの初等的な複素関数の定義を理解すること。
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4週 |
正則関数 |
微分可能な複素関数について理解し、その導関数を求めることができること。
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5週 |
コーシー・リーマンの関係式 |
正則関数の実部と虚部の間に成り立つコーシー・リーマンの関係式を理解すること。
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6週 |
逆関数 |
複素関数の逆関数のを考えることにより、多価関数の概念を理解すること。
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7週 |
後期中間試験 |
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8週 |
複素積分(1) |
複素関数の積分の定義を理解すること。
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4thQ |
9週 |
複素積分(2) |
複素関数の積分計算ができること。
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10週 |
コーシーの積分定理(1) |
コーシーの積分定理を理解すること。
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11週 |
コーシーの積分定理(2) |
コーシーの積分定理を用いて、積分計算ができること。
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12週 |
コーシーの積分表示 |
正則関数の導関数の積分表示を理解すること。
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13週 |
数列と級数 |
複素数列・複素級数の収束・発散についてりかいすること。
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14週 |
関数の展開 |
複素関数のべき級数展開ができること。
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15週 |
孤立特異点と留数 |
孤立特異点および留数の概念を理解すること。
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16週 |
留数定理 |
留数の概念を応用して積分計算ができること。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題等 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |