線形代数Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 線形代数Ⅱ
科目番号 0014 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新線形代数(大日本図書)/ 新線形代数問題集(大日本図書)、新編高専の数学2問題集(森北出版)
担当教員 黒澤 恵光

到達目標

1.行列を利用して連立1次方程式が解けること。                                                                     
2.行列式の概念を理解し、その計算ができること。                                                          
3.線形変換の概念を理解し、行列を利用してその性質を調べられること。                                                      
4.行列の固有値・固有ベクトルを求めることができ、その簡単な応用ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1右の標準的な到達レベルに加えて、その内容の応用問題 (新線形代数問題集の STEP UP 程度の問題) も解くことができる。行列を利用して連立1次方程式が解ける。行列を利用して連立1次方程式が解けない。
評価項目2右の標準的な到達レベルに加えて、その内容の応用問題 (新線形代数問題集の STEP UP 程度の問題) も解くことができる。行列式の概念が理解でき、その計算ができる。行列式の概念が理解できず、その計算もできない。
評価項目3右の標準的な到達レベルに加えて、その内容の応用問題 (新線形代数問題集の STEP UP 程度の問題) も解くことができる。線形変換の概念を理解でき、行列を利用してその性質を調べることができる。線形変換の概念を理解できず、行列を利用してその性質を調べることもできない。
評価項目4右の標準的な到達レベルに加えて、その内容の応用問題 (新線形代数問題集の STEP UP 程度の問題) も解くことができる。行列の固有値・固有ベクトルを求めることができ、その簡単な応用ができる。行列の固有値・固有ベクトルを求めることができず、その簡単な応用もできない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年生時に学んだ行列を用いて連立1次方程式を表現し、またそれを解くことから始める。特に正方行列が重要になってくるが、3次以上の正方行列を扱うときに、行列式という新しい概念を導入すると理論がすっきりする。また、行列の応用として、線形変換を行列を用いて表すことや行列の固有値問題についての初歩を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う。また、適宜、課題を出し、小テストを行う。課題は締切を守って提出すること。
注意点:
1. 試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2. 授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、消去法(1) 消去法を用いて、連立1次方程式を解くことができる。
2週 消去法(2) 消去法を用いて、連立1次方程式を解くことができる。
3週 逆行列と連立1次方程式 行基本変形を用いて、逆行列を求めることができる。さらに、逆行列を用いて、連立1次方程式を解くことができる。
4週 行列の階数 行列の階数を求めることができる。
5週 行列式の定義(1) 2次と3次の行列式の値を求めることができる。
6週 行列式の定義(2) 一般の n 次の行列式の定義を理解できる。
7週 前期中間試験
8週 前期中間試験の解説 試験の間違いを直すことができる。
2ndQ
9週 行列式の性質 行列式の性質を用いて、行列式の値を求めることができる。
10週 行列の積の行列式 「行列の積の行列式」の公式を用いて、行列式の値を求めることができる。
11週 行列式の展開 行列式を展開することができる。
12週 行列式と逆行列 余因子行列を求めることができる。さらに、余因子行列を用いて、逆行列を求めることができる。
13週 連立1次方程式と行列式 クラメルの公式を用いて、連立1次方程式を解くことができる。
14週 行列式の図形的意味 行列式の図形的意味を理解できる。
15週 前期末試験
16週 前期末試験の解説 試験の間違いを直すことができる。
後期
3rdQ
1週 線形変換の定義 線形変換の定義を理解できる。
2週 線形変換の基本性質 線形変換の基本性質を用いて、線形変換による像を求めることができる。
3週 合成変換と逆変換 合成変換と逆変換を求めることができる。
4週 回転を表す線形変換 回転を表す線形変換を求めることができる。
5週 直交行列と直交変換 直交行列の定義と直交変換の性質を理解できる。
6週 後期中間試験
7週 後期中間試験の解説 試験の間違いを直すことができる。
8週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルの定義を理解できる。
4thQ
9週 固有値と固有ベクトルの計算 固有値と固有ベクトルを求めることができる。
10週 行列の対角化(1) 行列の対角化ができる。
11週 行列の対角化(2) 行列の対角化ができる。
12週 対角化可能の条件 対角化可能の条件を理解できる。
13週 対称行列の直交行列による対角化 対称行列の直交行列による対角化ができる。
14週 対角化の応用 2次形式の標準形と正方行列の n 乗を求めることができる。
15週 学年末試験
16週 学年末試験の解説 試験の間違いを直すことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題、小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100