システム制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 システム制御工学Ⅱ
科目番号 2018-272 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 牛丸 真司

到達目標

1.オブザーバを構成し、極配置法および最適レギュレータ法によりオブザーバゲインを設計することができる。
2.状態空間モデルにおいてサーボ系を構成し、サーボ系のフィードバックゲインを設計できる。
3.離散系の状態空間モデルを記述し、その設計を行いことができる。
4.状態空間モデルで表現された制御系に対して、MATLAB/Simulinkによる設計とシミュレーションができる。
5.量子化および飽和問題について説明できる。
6.外乱オブザーバについて理解できる。
7.システム同定および適応制御について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
状態観測器オブザーバを設計できる。オブザーバ、可観測性について説明できる。オブザーバ、可観測性について説明できない。
サーボ系サーボ系のフィードバックゲインを設計できる。サーボ系の構成、積分器、状態フィードバックを伴うサーボ系について説明できる。サーボ系の構成、積分器、状態フィードバックを伴うサーボ系について説明できない。
離散時間系オブザーバの入ったサーボ系の離散時間系に対するゲインを設計できる。オブザーバの入ったサーボ系を連続系から離散時間系に変換できる。オブザーバの入ったサーボ系を連続系から離散時間系に変換できない。
最小次元オブザーバ最小次元オブザーバを設計できる。最小次元オブザーバを説明できる。最小次元オブザーバを説明できない。
最適フィードバック制御最適フィードバック制御と最適レギュレータを構成できる。最適フィードバック制御と最適レギュレータについて説明できる。最適フィードバック制御と最適レギュレータについて説明できない。
カルマンフィルターカルマンフィルターとオブザーバの関係を示すことができる。カルマンフィルターについて説明できる。カルマンフィルターについて説明できない。
量子化・飽和問題MATLAB/Simulink によるシミュレーションができる。量子化問題、飽和問題について説明できる。量子化問題、飽和問題について説明できない。
外乱オブザーバ外乱オブザーバを設計できる。外乱オブザーバについて説明できる。外乱オブザーバについて説明できない。
システム同定、実現問題システム同定を行うことができる。システム同定、実現問題について説明できる。システム同定、実現問題について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御対象の多くは、多入力、多出力系の線形システムとして扱うことができ、現代制御理論の一つである状態空間モデルに基づく線形制御理論は、様々なシステムの制御に応用されている。本講義では、システム制御工学Ⅰの授業内容の延長として、状態空間モデルに基づく制御理論として、オブザーバの設計、サーボ系の制御、離散時間系の制御について講義する。また、外乱オブザーバ、システム同定、実現問題について教授する。
授業の進め方・方法:
座学により上記の内容を習得するとともに、MATLAB/Simulink を用いた演習課題を行いその理解を深める。一部の演習課題はレポートとして提出する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス プログラムの学習・教育目標、授業概要・目標、スケジュール、評価方法と基準、等の説明
2週 状態観測器 オブザーバ、可観測性について説明することができる。
3週 オブザーバの設計 MATLABを使ったオブザーバの設計を行うことができる。
4週 サーボ系 サーボ系の構成、積分器、状態フィードバックを伴うサーボ系を設計することができる。
5週 サーボ系 拡大系のゲイン、観測器を介した状態フィードバックをともなうサーボ系を設計することができる。
6週 離散時間系のモデル 離散時間系の状態空間モデルと状態フィードバックについて説明することができる。
7週 離散時間系の制御 MATLABを使ってデジタル制御系の設計、デジタルサーボ系を設計することができる。
8週 最小次元オブザーバ 最小次元オブザーバの設計、デジタル系の最小次元オブザーバについて説明することができる。
2ndQ
9週 最適フィードバック制御 最適フィードバック制御と最適レギュレータについて説明することができる。
10週 カルマンフィルター カルマンフィルターとオブザーバの設計について説明することができる。
11週 量子化・飽和問題 量子化問題、飽和問題、Simulink によるシミュレーションについて説明するこができる。
12週 外乱オブザーバ 外乱オブザーバの概念と設計法について説明するこができる。
13週 システム同定 システム同定の手順、具体例について説明するこができる。
14週 実現問題 実現問題の概念と具体例について説明するこができる。
15週 期末試験解説 自身の到達目標の達成度を評価できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000