到達目標
1.哲学とは何かを理解し、批判的な思考で考えることができる。また、科学とは何かを理解し、理論的にものを捉えることができる。
2.芸術や建築、またサブカルチャーなどの文化と哲学の関係を理解し、哲学的な問題を自ら提起できる。
3.技術と自然や社会などとの関わり合いや技術の関わる社会問題に関する具体的な事例について、哲学的に考察し自らの意見を述べることができる。(A2-3)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 哲学とは何かを理解し、批判的な思考で考えることができる。また、科学とは何かを理解し、理論的にものを捉えることができる。 | 批判的な思考で考えることができ、かつ、理論を活用して小論文が書けるようになる。 | 批判的な思考で考えることができ、論理的に議論ができるようになる。 | 論理的な思考で考えることができない。 |
評価項目2.芸術や建築、またサブカルチャーなどの文化と哲学の関係を理解し、哲学的な問題を自ら提起できる。 | 映画・アニメ・マンガなどから哲学的な問題を抽出し議論することができる。 | 既存の有名な芸術作品や建築などの思想的な潮流を理解することができる。 | 芸術や建築、またサブカルチャーなどの文化と哲学の関係を理解していない。 |
評価項目3.技術と自然や社会などとの関わり合いや技術の関わる社会問題に関する具体的な事例について、哲学的に考察し自らの意見を述べることができる。(A2-3) | 心の哲学・認知科学・脳科学を通して心身問題に対して哲学的な自身の見解を述べることができる。 | 心の哲学・認知科学・脳科学を通して心身問題に対して哲学的な理解を深めることができる。 | 心身問題を理解することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
実践指針 (A2)
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実践指針のレベル (A2-3)
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【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1
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【プログラム学習・教育目標 】 A
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教育方法等
概要:
哲学とは、何の制約もなく、あらゆる物事について自由に考察する営みのことである。そうだとすれば、哲学史は、いわゆる哲学者と呼ばれる天才が考え抜いた思考の残骸に他ならない。哲学を学ぶことは、哲学者の思考をなぞることではなく、ましてや、哲学者の考えを自分の考えのように思いこむことでもない。人生や仕事で、大きな問題を抱えた時、自分自身で考え抜くための方法論を学ぶことである。本講義では、論理的に考えるとは何かという問題と、想像するとは、どういうことかという問題を哲学の立場から解説することに焦点をあてつつ、芸術や建築、政治哲学、脳科学、サブカルチャーと多岐にわたる領域を縦横無尽に横断し哲学的思考を習得することを目指す。
授業の進め方・方法:
本講義では、二冊の本を読み進めていく。テキストとして岩崎武雄『正しく考えるために』(講談社新書、1972年)と中村雄二郎『哲学の現在』(岩波新書、1977年)を元に、それぞれのレジュメを配布する。一枚は、講義で扱い。もう一枚は、自学自習用とする。レジュメ・スライド(パワーポイント使用)を使用し、講義形式で授業を進める。質問や意見はリアクションペーパーに記入してもらい翌週授業で回答する。また、ディスカッションの機会を設け人前で意見を述べる訓練も行う。自学自習では、小論文の書き方を教授するので最終目標として小論文が書けるようになることを目指し、レポート提出を行う。講義内容は、論理とは何か、感性とは何か、という二つの問題を哲学的に解説する。授業態度40%、後期期末試験50%、ディスカッションへの参加10%として評定を行う。自学自習についてはレポートを提出する。合格基準について、授業目標3(A2-3)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表による。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
講義の説明ならびに小論文の書き方。 |
小論本の書き方を理解する。
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2週 |
考えるとは何か? |
「知ること」と「考えること」の違いを理解する。抽象・具象、帰納・演繹を理解する。
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3週 |
生きることと考えること。 |
自由とは何か選択とは何かを理解し、考えることと「よく生きる」ことの関係を理解する。
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4週 |
批判的精神とは何か? |
批判的な心構え、権威を疑う精神を学び、さらに、自己に対しての批判的精神を身に着ける。
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5週 |
判断するために必要なこと。 |
事実と価値。「ある」と「べし」の違いを理解する。また、情報の受け取り方を理解する。
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6週 |
知識と知恵の分裂。 |
近代科学がもたらした「知識」と「知恵」の分裂を理解し、主客二元論の問題を理解する。
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7週 |
ことばの相のもとに。 |
言葉と世界の関係を理解し、専門用語と日常言語の違いを理解する。
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8週 |
感覚と知覚が開示するもの。 |
「感覚」「知覚」「判断」の関係を学び、「感性」の働きを理解する。
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4thQ |
9週 |
見る・聞く・さわる。 |
五感を統合させる共通感覚(コモンセンス)について理解する。
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10週 |
イメージと想像力。 |
クリエイティブな活動には想像力が必要であり、想像はどのように為されるのかを理解する。
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11週 |
芸術と哲学。 |
芸術史と哲学史は、相関関係があり、何が芸術の主題であったかを哲学との関係で理解する。
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12週 |
建築・服飾と哲学。 |
建築・服飾と近代的精神の関係を学び、政治・哲学がどのように反映しているかを理解する。
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13週 |
心身二元論と物理主義。 |
AI・脳科学の発展に伴い心身二元論が揺らぎ始めている。心とは何か考察できるようになる。
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14週 |
ディスカッション |
人前で論理的に意見を述べられるようになる。
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15週 |
ディスカッションⅡ |
考え方が如何に多様であるかを学び、複眼的視座に立つことが出来るようになる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | 後3 |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | 後12 |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 後14,後15 |
工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | 後7 |
評価割合
| 試験 | 態度 | ディスカッションへの参加 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 40 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 40 | 10 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |