微分積分Ⅳ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 微分積分Ⅳ
科目番号 2018-344 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 新微分積分Ⅱ,新微分積分Ⅱ 問題集(大日本図書),新編 高専の数学3 問題集 第2版(森北出版)
担当教員 黒澤 恵光

到達目標

1.関数の展開では,級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができる.
2.多変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができること.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1関数のn次近似式を求めることができ,さらに級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができる. 関数の展開では,級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができる. 級数の収束・発散が理解できず,マクローリン展開を求めることができない.
評価項目2多変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができる.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題および条件付き極値問題を解くことができる.2変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができる.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題を解くことができる.2変数の関数・偏導関数の概念が理解できず,簡単な関数の偏導関数をも求めることができない.その応用としての2変数関数の極大・極小問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
関数の微積分は,数学の中でも最重要な項目のひとつである.本講義では,1,2年次で学んだ数学の基礎の上に一般科目の数学,特に解析関係の学習の仕上げを行なう.取り扱う内容は,重積分,微分方程式とし,さらに進んだ応用数学を理解するための橋渡しをする.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に進めるが、教科書の問いの一部を各自で解いてみる時間もとるようにし、残りの問いは自主学習用としたい。また、2度の定期試験までの間にそれぞれ2回ずつ小テストを行い、その解説を通して定期試験への備えもできるようにする。尚、授業中における質問も随時可とする。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 2重積分による体積の計算 2重積分を利用して、簡単な立体の体積を求めることができること。
2週 極座標による2重積分 直交座標系で表現されている積分領域を極座標系で表し、2重積分の計算ができること。
3週 変数変換 直交座標系から他の座標系への変数変換により2重積分の計算ができること。
4週 広義積分 2重積分における広義積分の定義が理解でき、計算することができること。
5週 2重積分のいろいろな応用(1) 2重積分を用いて、曲面積を求めることができること。
6週 2重積分のいろいろな応用(2) 2重積分を用いて、領域の平均を求めることができること。
7週 演習、後期中間試験の解説 テスト直しができる。
8週 微分方程式の意味、微分方程式の解 微分方程式とはどういうものであるかが理解できること。
4thQ
9週 変数分離形 変数分離形と呼ばれる1階微分方程式を解くことができること。
10週 同次形、1階線形微分方程式 変数変換により、同次形を変数分離形に帰着できること。定数変化法を用いて、1階線形微分方程式を解くことができること。
11週 2階部分方程式の解、線形微分方程式 2階微分方程式の解について理解でき、線形微分方程式の性質を理解すること。
12週 定数係数斉次線形微分方程式 特性方程式を解くことにより、定数係数斉次線形微分方程式の解を求めることができること。
13週 定数係数非斉次線形微分方程式 非斉次の線形微分方程式を解を構成できること。
14週 いろいろな線形微分方程式 連立微分方程式や簡単な変数係数の微分方程式を解くことができること。
15週 線形でない2階微分方程式 簡単な非線形2階微分方程式を解くことができること。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。2

評価割合

試験小テスト・課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100