(学際科目)社会と工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 (学際科目)社会と工学
科目番号 2019-317 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 喜多 和,大津 孝佳,山之内 亘,長縄 一智,古川 一実,大庭 勝久

到達目標

 以下に示す4項目について修得する.
(1) 地域社会の産業について説明できる.
(2) 地域社会の抱える課題と問題点を,チーム単位で見出すことができる.(C3-2)
(3) 問題点を見出すことの必要性を説明できる.
(4) 知的財産権について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(秀)優秀な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安修得できたと判断できる到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
1.地域社会の特徴について説明できる.□ 地域社会の特徴に加え,独自の観点から地域社会の研究が行われている.□ 地域社会の様々な特徴について説明できる.□地域社会の特徴について説明できる.□ 地域社会の特徴について部分的に説明できる.□ 地域社会の特徴について説明できない。
2-1.地域社会が抱える課題を,チーム単位で見出すことができる.(C3-2)□ チームで取り組むべき課題について理解することにおいてリーダーシップを発揮することができる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともに,自らに割り当てられた役割を達成するための的確な行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともに、自らに割り当てられた役割を達成するための行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともに自らに割り当てられた役割を達成するための最低限の行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解できておらず,自らに割り当てられた役割を達成できない。
2-2.地域社会が抱える問題点を見出すことができる.□地域社会が抱える 問題点を提示し,有効な解決法を提示できる.□地域社会が抱える 問題点を提示し、問題点の背景を提示できる.□地域社会が抱える 問題点を提示することができる。□地域社会が抱える 問題点を部分的に提示することができる □地域社会が抱える 問題点を提示することができない。
3.問題点を見出すことの必要性を説明できる.□問題点を見出すことの必要性を理解した上で,有効な問題解決手法について十分に説明できる。□問題点を見出すことの必要性を理解した上で,有効な問題解決手法について説明できる。□問題点を見出すことの必要性を理解した上で,問題解決手法について説明できる。□問題点を見出すことの必要性と問題解決手法について最低限の説明ができる。□問題点を見出すことの必要性と問題解決手法についていずれも説明ができない。
4.知的財産権について説明できる.□ 知的財産権の重要性や調査方法について十分理解するとともに、課題解決に向けた卓越した発想力ある。□ 知的財産権の重要性や調査方法について十分理解するとともに、課題解決に向けた良好なる発想力ある。□ 知的財産権の重要性や調査方法について理解するとともに、課題解決に向けた発想力ある。□ 知的財産権の重要性や調査方法について理解するとともに、課題解決に向けた発想力ある。□ 知的財産権の重要性や調査方法について理解できない。また、発想力が無い。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 地域社会を理解し,3年生までに修得した工学技術の専門的知識を創造的に活用しながら所属学科の異なる学生チームにより,地域社会が抱える課題と、課題の原因となっている問題点を見出す.本講義は地域社会等の協力の下,学生チームが見出した課題や問題点について,グループで議論する.加えて本講義では,課題や問題点、更には解決策を見出すために必要となる知的財産についても理解する.
授業の進め方・方法:
授業は講義と、グループワークの双方にて実施する。講義中は集中して聴講し、グループワークにおいては積極的に議論に参加し、成果をまとめ上げることを期待する.適宜,レポート・演習課題を課すので、指定された期日までに、指定された方法で提出すること。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜、口頭試問や追加課題を課し、加点することがあります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
・知財教育(1)
・本教科にて習得すべき事項が理解できる。
・発想法について理解できる。
2週 グループワーキング (1) 各クラスにて具体的目標を指示します。
3週 ・知財教育(2) ・パテント検索法について理解できる。
4週 グループワーキング (2) 各クラスにて具体的目標を指示します。
5週 グループワーキング (3) 各クラスにて具体的目標を指示します。
6週 ・全体レクチャー 地方自治体が抱える実際の課題や問題点、解決策などについて理解できる。
7週 グループワーキング (4) 各クラスにて具体的目標を指示します。
8週 グループワーキング(5) 各クラスにて具体的目標を指示します。
4thQ
9週 グループワーキング (6) 各クラスにて具体的目標を指示します。
10週 グループワーキング(7) 各クラスにて具体的目標を指示します。
11週 グループワーキング(8) 各クラスにて具体的目標を指示します。
12週 グループワーキング(9) 各クラスにて具体的目標を指示します。
13週 ・全体レクチャー 企業の経営者の立場から、地域が抱える課題等が理解できる
14週 ・知財教育(3) 「社会と工学」において学習した発想法や検索ツールの活用成果が理解できる。
15週 ・グループワーキング
優雄テーマ発表。
各クラスにおける最優秀テーマについて発表を聴講し、内容が理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

GW知財教育地域講演経営者講演合計
総合評価割合6020101000100
1.地域社会の産業について説明できる.200000020
2-1.地域社会の産業が抱える問題点を,チーム単位で見出すことができる.(C3-2)100550020
2-2.地域社会の産業が抱える問題点を見出すことができる.100550020
3.問題点を見出すことの必要性を説明できる.200000020
4.知的財産権について説明できる.020000020