通信工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 通信工学
科目番号 2020-271 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル通信の基礎、岡 育生 (著)、森北出版/計算機シミュレーション(情報処理演習室での利用を想定)
担当教員 山崎 悟史

到達目標

1.信号の数学的表現(実信号と解析信号),それに関する等価低域系などの諸概念を説明できる.
2.フーリエ級数やフーリエ変換(フーリエ解析)に基づき,信号に関する諸量を計算できる.
3.フーリエ解析に基づき,信号を時間領域および周波数領域で解析できる.
4.雑音の統計的表現を理解し,信号に与える影響を説明できる.
5.dB,dBmなどの単位系を理解し,適切な回線設計に関する計算(リンク・バジェット)ができる.
6.基本的なディジタル変復調について説明,計算機上で実装できる.
7.スペクトル効率やビット誤り率などに基づき,通信品質を評価できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1信号の数学的表現(実信号と解析信号),それに関する等価低域系などの諸概念を説明できる(評価割合:8割以上).信号の数学的表現(実信号と解析信号),それに関する等価低域系などの諸概念を説明できる(評価割合:6~8割).信号の数学的表現(実信号と解析信号),それに関する等価低域系などの諸概念を説明できる(評価割合:6割未満).
評価項目2フーリエ級数やフーリエ変換(フーリエ解析)に基づき,信号に関する諸量を計算できる(評価割合:8割以上).フーリエ級数やフーリエ変換(フーリエ解析)に基づき,信号に関する諸量を計算できる(評価割合:6~8割).フーリエ級数やフーリエ変換(フーリエ解析)に基づき,信号に関する諸量を計算できる(評価割合:6割未満).
評価項目3フーリエ解析に基づき,信号を時間領域および周波数領域で解析できる(評価割合:8割以上).フーリエ解析に基づき,信号を時間領域および周波数領域で解析できる(評価割合:6~8割).フーリエ解析に基づき,信号を時間領域および周波数領域で解析できる(評価割合:6割未満).
評価項目4雑音の統計的表現を理解し,信号に与える影響を説明できる(評価割合:8割以上).雑音の統計的表現を理解し,信号に与える影響を説明できる(評価割合:6~8割).雑音の統計的表現を理解し,信号に与える影響を説明できる(評価割合:6割未満).
評価項目5dB,dBmなどの単位系を理解し,適切な回線設計に関する計算(リンク・バジェット)ができる(評価割合:8割以上).dB,dBmなどの単位系を理解し,適切な回線設計に関する計算(リンク・バジェット)ができる(評価割合:6~8割).dB,dBmなどの単位系を理解し,適切な回線設計に関する計算(リンク・バジェット)ができる(評価割合:6割未満).
評価項目6基本的なディジタル変復調について説明,計算機上で実装できる(評価割合:8割以上).基本的なディジタル変復調について説明,計算機上で実装できる(評価割合:6~8割).基本的なディジタル変復調について説明,計算機上で実装できる(評価割合:6割未満).
評価項目7スペクトル効率やビット誤り率などに基づき,通信品質を評価できる(評価割合:8割以上).スペクトル効率やビット誤り率などに基づき,通信品質を評価できる(評価割合:6~8割).スペクトル効率やビット誤り率などに基づき,通信品質を評価できる(評価割合:6割未満).

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (C1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (C1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信の目的は,遠隔の人へ情報を伝えたい,遠隔の情報を取得したい,遠隔の機械を操作したいに大別される.古くは「のろし」「太鼓」のような伝達手段から,現代のディジタルTVや携帯電話,無線LANに至るまで,その目的の本質は大きく変わってない.本講義では,信号処理(フーリエ解析)と確率論を数学的基礎に置き,信号と雑音,ディジタル変復調,受信側での通信品質について扱い,最新技術にも通ずる基礎や土台となる考え方について扱う.座学講義,レポート課題・演習やPCを利用した実習を通じて習得する.随時、レポートおよび演習課題を課す.
授業の進め方・方法:
スライド形式(オリジナルのプリント)による座学講義を主とし,レポート課題・演習やPCを利用した実習を併用する.
注意点:
他の科目(電磁気学,電気・電子回路,確率・統計,回路とシステム,フーリエ解析,情報ネットワーク論)などと関連する内容があるので,これらの科目を履修していると理解が深まる.
また,課題を遂行する上で,プログラミング(C言語など)に関する知識が必須となる.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、信号の表現と解析1 本講義の位置付け、概要が理解できる。信号の基礎表現が理解できる。
2週 信号の表現と解析2 フーリエ級数展開について理解し、それによる信号解析ができる。
3週 信号の表現と解析3 フーリエ変換について理解し、それによる信号解析ができる。
4週 信号の表現と解析4 各種フーリエ変換の性質を理解し、それを用いた計算ができる。
5週 信号の数学的表現 実信号と解析信号を理解し、その関係について説明できる。
6週 雑音解析1 雑音について理解し、その統計的な表現ができる。
7週 雑音解析2 雑音の統計的な表現に基づき、信号に与える影響を説明できる。
8週 雑音解析3 雑音の統計的な表現に基づき、信号に与える影響を解析できる。
2ndQ
9週 演習 これまでの内容を演習を通じて理解を深める。
10週 ディジタル変調1 ディジタル変調の基本概念について説明できる。
11週 ディジタル変調2 BPSK変調について説明できる。
12週 ディジタル変調3 QPSK変調について説明できる。
13週 ディジタル復調1 復調の基本概念(同期検波や遅延検波など)について説明できる。
14週 ディジタル復調2 BPSK復調について説明できる。
15週 ディジタル復調3 QPSK復調について説明できる。
16週 多重化と多元接続 実際の通信システムに,変復調技術や多重化・多元接続などが実現されているか説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

出席演習レポート課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合303040000100
基礎的能力30151500060
専門的能力0151500030
分野横断的能力001000010