(学際科目)社会と工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 (学際科目)社会と工学
科目番号 2020-308 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 新冨 雅仁,小林 隆志,小谷 進,大津 孝佳,山之内 亘,長縄 一智,古川 一実

到達目標

 以下に示す4項目について修得する.
(1)地域社会の基本情報や構造について説明できる.
(2)地域社会が抱える問題点を,チーム単位で見出すことができる(C3-2).
(3)地域社会の産業が抱える問題点に対して工学的な観点から解決のための提案をすることができる.
(4) 工学的な問題解決法を知的財産と結びつけて理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(秀)優秀な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安修得できたと判断できる到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
1.地域社会の基本情報や構造について説明できる. □ 本年度協力頂く地域の自治体・企業・団体等の業務内容と特徴に加え,独自の観点から情報収集や研究を行うことができる.□ 本年度協力頂く地域の自治体・企業・団体等の業務内容と特徴について説明できる.□ 本年度協力頂く地域の自治体・企業・団体等の業務内容について説明できる.□ 本年度協力頂く地域の自治体・企業・団体等の業務内容について最低限の内容を説明できる.□ 本年度協力頂く地域の自治体・企業・団体等の業務内容について説明できない
2.地域社会が抱える問題点を,チーム単位で見出すことができる(C3-2).□ チームで取り組むべき課題について理解するとともにチームの一員であることを自覚し,自らに割り当てられた役割を達成するための積極的で的確な行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともにチームの一員であることを自覚し,自らに割り当てられた役割を達成するための積極的な行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともにチームの一員であることを自覚し,自らに割り当てられた役割を達成するための行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解するとともにチームの一員であることを自覚し,自らに割り当てられた役割を達成するための最低限の行動がとれる.□ チームで取り組むべき課題について理解できておらず,チームの一員であることの自覚がなく,自らに割り当てられた役割を達成するための行動がとれない.
3.地域社会が抱える問題点に対して工学的な観点から解決のための提案をすることができる.□ 地域社会が抱える問題点を見出すことの必要性を理解した上で,自らの提案を戦略的問題解決手法として工学的観点から説明できている.□ 地域社会が抱える問題点を見出すことの必要性を理解した上で,自らの提案を工学的観点から過不足なく説明できる.□ 地域社会が抱える問題点を見出すことの必要性を理解した上で,自らの提案を工学的観点から説明できる.□地域社会が抱える問題点を見出すことの必要性を理解した上で,問題解決手法について工学的アイデアをいくつか提案できる.□地域社会が抱える問題点を見出すことの必要性を理解した上で,問題解決手法について工学的アイデアを提案できない.
4.工学的な問題解決法を知的財産と結びつけて理解することができる。□ 知的財産権の理念に基づき,新技術開発における「知的財産」の持つ力を深く理解できており、発明原理の一手法を実践できた.□ 知的財産権の理念に基づき,新技術開発における「知的財産」の持つ力を理解できており、発明原理の一手法を実践できた.□ 知的財産権の理念に基づき,新技術開発における「知的財産」の持つ力を大きな間違いもなく理解でき、発明原理の一手法も理解できた.□ 知的財産権の理念に基づき,新技術開発における「知的財産」の持つ力を最低限理解できており、発明原理の一手法も最低限理解できてた.□ 知的財産権の理念を理解しておらず,新技術開発における「知的財産」の持つ力を理解できていない.発明原理の一手法についても理解していない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 地域社会を理解し,3年生までに修得した工学技術の専門的知識を創造的に活用しながら所属学科の異なる学生チームにより,地域社会が抱える問題を見出す.本講義は地域の自治体や企業等の外部団体による協力のもと,学生チームが見出した問題点について工学的な問題解決方法を提案し、その妥当性について議論する.加えて本講義では,問題点を見出す能力の必要性と新たに見出された知的財産の取扱いについて理解する.
授業の進め方・方法:
授業は講義と課題解決のための学生間の議論(グループワーク)を中心に行なう.講義中は集中して聴講すると共に,積極的に議論に参加すること.適宜,レポート・報告書・演習課題を課すので,指定された方法で期日までに提出すること.
注意点:
評価については、評価割合に従って行います.ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 
知財教育1
・教科にて習得すべきことが理解できる。
・発想法について理解できる
・パテント検索法と利用方法が理解できる
2週 地域講演
グループワーク1
地域問題にかかわる自治体職員による講演より地域が抱えるの問題点や課題、解決策について説明を受け理解できる
3週 グループワーク2 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
4週 グループワーク3 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
5週 グループワーク4 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
6週 グループワーク5 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
7週 知財教育2 GWで発案されたアイデアを知財の観点から分析を行うことができる。
8週 グループワーク6 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
4thQ
9週 グループワーク7 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
10週 知財教育3 GWで発案されたアイデアを知財の観点から分析を行うことができる。
11週 グループワーク8 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
12週 グループワーク9 ・各GWクラス単位にて目標を指示します。
13週 プロジェクト発表会 ・各グループワーククラスの最優秀テーマ発表を聴き、その内容理解と今後の活用ができる。
14週 知財教育4 GWで発案されたアイデアを知財の観点から分析を行うことができる。
15週 企業経験者による講演
まとめ
・企業経験者の立場から、地域が抱える問題点や課題、解決法などの説明を受け理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後1,後7,後10,後14
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後1,後7,後10,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
合意形成のために会話を成立させることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後11,後12,後13
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

GW知財教育地域講演経営者講演合計
総合評価割合5530510100
1.地域社会の基本情報や構造について説明できる. 20051035
2.地域社会が抱える問題点を,チーム単位で見出すことができる(C3-2).1500015
3.地域社会が抱える問題点に対して工学的な観点から解決のための提案をすることができる.1000010
4.工学的な問題解決法を知的財産と結びつけて理解することができる。10300040