計算機基礎

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計算機基礎
科目番号 2021-371 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電子計算機概論」 新保利和・松尾守之 共著 森北出版
担当教員 青木 悠祐

到達目標

1. 10進数,2進数,8進数,16進数,n進数の変換ができる
2. 2進数の加減乗除ができる
3. 論理関数の簡単化、論理回路の設計ができる
4. 基本的な順序回路の設計ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目110進数,2進数,8進数,16進数,n進数の変換ができる10進数,2進数,8進数,16進数の変換ができる10進数,2進数,8進数,16進数の変換ができない
評価項目22進数の加減乗除ができる.特に補数を用いて計算できる.2進数の加減乗除ができる2進数の加減乗除ができない
評価項目3・論理関数を簡単化してから論理回路の設計ができる・論理関数の簡単化ができる ・論理式をもとに論理回路を構成できる・論理関数の簡単化ができない ・論理式をもとに論理回路を構成できない
評価項目4与えられた仕様をもとに、基本的な順序回路の設計ができる状態遷移表をもとに基本的な順序回路の設計ができる状態遷移表をもとに基本的な順序回路の設計ができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,電子計算機を中心に,その原理を理解することを目指す.前半は,2進数をはじめとする数体系と,計算機内部でのコード化,論理関数,組合せ論理回路の基礎を学び,後半は,各種フリップフロップ回路の基礎とこれを用いた順序回路(カウンタ回路,レジスタ回路)の設計法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に行い、適宜演習を行う。講義中は集中して聴講するとともに、積極的に演習に取り組むこと。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 電子計算機の機能について具体例を挙げて説明できる。
2週 数体系とコード(1)
~数体系とコード~
N進数の位取り記法を説明できる。
3週 数体系とコード(2)
~負数の表し方と補数~
負数の表し方について2種類の違いを説明できる
4週 数体系とコード(3)
~2進法の四則演算~
2進法の四則演算を行うことができる
5週 数体系とコード(4)
~データの内部表現~
文字型・整数型・実数型について説明できる
6週 数体系とコード(5)
~データの符号化~
BCDコード、3増しコード、グレイコード、2/5コードについて説明ができる
7週 数体系とコード 演習① これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
8週 数体系とコード 演習② これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
2ndQ
9週 論理数学(1)
~命題と論理~
命題をもとに真理値表を作成することができる
10週 論理数学(2)
~ブール代数~
ブール代数の公理を理解できる
集合の演算とブール代数の関係を説明できる
11週 論理数学(3)
~論理関数の標準化 加法標準形~
加法標準形とはどのようなものか説明できる
主加法標準形を構成できる
12週 論理数学(4)
~論理関数の標準化 乗法標準形~
乗法標準形とはどのようなものか説明できる
主乗法標準形を構成できる
13週 論理数学(5)
~論理関数の簡単化 カルノー図表による簡単化~
カルノー図表を用いて論理関数を簡単化できる
14週 論理数学 演習 これまで学習した内容について演習問題に取り組む
15週 論理数学 演習②
クワイン・マクラスキー法による簡単化を説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 論理回路(1)
~基本論理回路~
AND回路、OR回路、NOT回路についてその原理を説明できる
2週 論理回路(2)
~集積回路~
集積回路の分類を説明できる
NAND回路、NOR回路、スリーステートICについて説明できる
3週 論理回路(3)
~組み合わせ論理回路~
簡単な組み合わせ論理回路を真理値表、論理回路、簡単化、回路構成の流れで構築できる
不一致回路を構成できる
4週 論理回路(4)
~符号変換回路~
デコーダ、エンコーダ回路を構成できる
5週 論理回路(5)
~比較回路~
1ビットの比較回路、2ビットの比較回路を構成できる
3ビット以上の比較回路の構成方法を説明できる
6週 論理回路(6)
~補数回路・加算回路~
補数回路を構成できる
半加算器、全加算器を構成できる
7週 論理回路 演習① これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
8週 論理回路 演習② これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
4thQ
9週 順序回路(1)
~フリップ・フロップ RS-FF,RST-FF~
マルチバイブレータについて種類を説明できる
RS-FF、RST-FFの特性方程式、状態遷移表、特性方程式を導出できる
10週 順序回路(2)
~フリップ・フロップ JK-FF~
JK-FFの特性方程式、状態遷移表、特性方程式を導出できる
11週 順序回路(3)
~フリップ・フロップ T-FF,D-FF~
T-FF,D-FFの特性方程式、状態遷移表、特性方程式を導出できる
各FFの相互変換ができる
12週 順序回路(4)
~レジスタ 直列/並列入力シフトレジスタ 非同期式カウンタ~
シフトレジスタの概念を説明できる
タイミングチャートを用いてシフトレジスタの動きを説明できる
非同期式カウンタの動作について説明できる
13週 順序回路(5)
~レジスタ 同期式カウンタ, JK-FFを用いた同期式カウンタ~
T-FFを用いた同期式カウンタの動作について説明できる
JK-FFを用いた同期式カウンタを構成できる
14週 順序回路 演習 これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
15週 順序回路 総合演習 これまで学習した内容について演習問題に取り組むことができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2前1
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2前2
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前2,前3,前4,前5
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前2,前3,前4,前5
基本的な論理演算を行うことができる。2前10
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2前11,前12
論理式の簡単化の概念を説明できる。2前11,前12
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。2前13,前15
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。2後1,後2
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2後3
組合せ論理回路を設計することができる。2後4,後5,後6
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2後9,後10,後11
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2後12,後13
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2後14,後15
順序回路を設計することができる。2後14,後15
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2前1
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。2後13,後14,後15

評価割合

試験ノート課題合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力0000000
専門的能力801010000100
分野横断的能力0000000