応用数学A

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用数学A
科目番号 2023-318 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 新応用数学,新応用数学問題集(大日本図書)
担当教員 鈴木 正樹

到達目標

1.ラプラス変換を求めることができる.(B1-3)
2.フーリエ級数とフーリエ変換を求めることができる.(B1-3)
3.複素関数の微分を計算できる.(B1-3)
4.複素関数の積分を計算できる.(B1-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ラプラス変換ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる.また,線形システムの問題に適用できる.ラプラス変換を求めることができる.ラプラス変換を求めることができない.
フーリエ解析フーリエ級数,フーリエ変換を求め,無限級数やスペクトル,サンプリング定理に適用することができる.フーリエ級数とフーリエ変換を求めることができる.フーリエ級数とフーリエ変換を求めることができない.
複素関数の微分コーシー・リーマンの関係式,写像の概念,関数の多価性を理解できる.正則関数の導関数を求めることができる.正則関数の導関数を求めることができない.
複素関数の積分留数定理を理解でき,実積分を求めることができる.複素関数の積分を求めることができる.複素関数の積分を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ラプラス変換,フーリエ解析,複素関数を扱う.ラプラス変換は,制御工学などで時間領域の関数を別の代数的関数に変換することによりその見通しをよくするために用いられる.フーリエ解析は複雑な関数を周波数成分に分解してより簡単な関数で表現できるため,振動解析など現代工学の幅広い分野で用いられている.複素関数は独立変数,従属変数がともに複素数の範囲で与えられている関数の理論で,電力工学をはじめとする工学全体で様々な題材に応用されている.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講すること.
適宜レポート課題を課すので,指定の期日までに提出すること.
注意点:
この科目は学修単位科目であり,1単位あたり30時間の対面授業を実施する.併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となる.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,ラプラス変換の定義 ラプラス変換の定義を理解できる.
2週 相似性と移動法則 相似性と移動法則を用いてラプラス変換を計算できる.
3週 微分法則と積分法則 微分法則および積分法則を用いてラプラス変換を計算できる.
4週 逆ラプラス変換 部分分数分解等を用いてラプラス変換された関数のもとの関数を求めることができる.
5週 微分方程式への応用 ラプラス変換を利用して定数係数2階線形微分方程式を解くことができる.
6週 たたみこみ たたみこみと呼ばれる積分計算のラプラス変換が理解でき計算できる.
7週 線形システムの伝達関数とデルタ関数 入力にデルタ関数を持つ線形システムの出力を求めることができる.
8週 周期2πの関数のフーリエ級数(1) 周期2πの関数のフーリエ級数の定義を理解できる.
2ndQ
9週 周期2πの関数のフーリエ級数(2) 周期2πの関数のフーリエ級数を求めることができる.
10週 一般の周期関数のフーリエ級数(1) 一般の周期関数のフーリエ級数を求めることができる.
11週 一般の周期関数のフーリエ級数(2) フーリエ級数の収束定理を理解することができる.
12週 複素フーリエ級数 周期関数の複素フーリエ級数を求めることができる.
13週 フーリエ変換と積分定理 フーリエ変換および逆フーリエ変換による反転公式を理解することができる.
14週 フーリエ変換の性質と公式 フーリエ変換の性質を理解し,その公式を正しく使うことができる.
15週 スペクトル 線スペクトルおよび連続スペクトルの概念を理解することができる。サンプリング定理を理解することができる.
16週
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式 複素数の基本的性質および極形式を理解することができる.
2週 絶対値と偏角 複素数の絶対値と偏角の概念を理解することができる.
3週 複素関数 いくつかの初等的な複素関数の定義を理解することができる.
4週 正則関数 微分可能な複素関数について理解し,その導関数を求めることができる.
5週 コーシー・リーマンの関係式 正則関数の実部と虚部の間に成り立つコーシー・リーマンの関係式を理解することができる.
6週 逆関数 複素関数の逆関数を考えることにより,多価関数の概念を理解することができる.
7週 複素積分(1) 複素関数の積分の定義を理解することができる.
8週 複素積分(2) 複素関数の積分計算ができる.
4thQ
9週 コーシーの積分定理(1) コーシーの積分定理を理解すること.
10週 コーシーの積分定理(2) コーシーの積分定理を用いて,積分計算ができる.
11週 コーシーの積分表示 正則関数の導関数の積分表示を理解することができる.
12週 数列と級数 複素数列・複素級数の収束・発散について理解することができる.
13週 関数の展開 複素関数のべき級数展開ができる.
14週 孤立特異点と留数 孤立特異点および留数の概念を理解することができる.
15週 留数定理 留数の概念を応用して積分計算ができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100