電子回路

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路
科目番号 2023-328 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 現代電子回路学[Ⅰ] 雨宮 好文 著 オーム社
担当教員 川上 誠

到達目標

トランジスタの小信号等価回路を理解し、CR結合増幅回路および直接結合増幅回路の等価回路を描くことができること。
また、負荷線の考え方を理解し、トランジスタの動作を説明することができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1トランジスタの小信号等価回路を正しく理解し、CR結合増幅回路および直接結合増幅回路の等価回路を正確に描くことができる。トランジスタの小信号等価回路を理解し、CR結合増幅回路および直接結合増幅回路の等価回路を描くことができる。トランジスタの小信号等価回路を理解し、CR結合増幅回路および直接結合増幅回路の等価回路を描くことができない。
評価項目2負荷線の考え方を正しく理解し、トランジスタの動作を正確に分かりやすく説明することができる。負荷線の考え方を理解し、トランジスタの動作を説明することができる。負荷線の考え方を理解し、トランジスタの動作を説明することができない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
能動素子と受動素子との組み合わせからなる電子回路は、エレクトロニクスの心臓部である。直流理論、交流理論を基として、電子回路の基本である半導体能動素子の特性とその等価回路の扱いについて理解させるとともに、アナログ電子回路について解説する。
授業の進め方・方法:
課題レポートを多く出し、問題解析能力、問題解決能力を育成させる。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、1章 電子回路とは(エレクトロニクスとその応用,電子デバイス)何か説明できる。
2週 ダイオードの動作1(電圧電流特性,直流負荷線)が理解できる。
3週 ダイオードの動作2(交流負荷線,消費電力,応用回路)が理解できる。
4週 半導体の電気伝導の仕組み1(エネルギー準位,導体・絶縁体・半導体)が理解できる。
5週 半導体の電気伝導の仕組み2(真性半導体,外因性半導体,pn接合)が理解できる。
6週 2章 トランジスタによる増幅の原理(トランジスタの動作,増幅回路の形式)が理解できる。
7週 3章 トランジスタの小信号等価回路1(負荷抵抗とコレクタ電流,小信号等価回路)が理解できる。
8週 例題が理解できる。
2ndQ
9週 試験問題の解説が理解できる。
10週 トランジスタの小信号等価回路2(hパラメータの物理的意味・数値例)が理解できる。
11週 4章 増幅回路の入出力抵抗と増幅度1(各種接地形式の入出力抵抗)が理解できる。
12週 増幅回路の入出力抵抗と増幅度2(電圧・電流・電力増幅度)が理解できる。
13週 増幅回路の入出力抵抗と増幅度3(デシベルと利得)が理解できる。
14週 例題が理解できる。
15週 試験問題の解説が理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 5章 直流バイアス回路と安定指数1(ベース電流の流し方,自己バイアスの効果)が理解できる。
2週 直流バイアス回路と安定指数2(VBEの変化の影響を減らす方法)が理解できる。
3週 8章 CR結合増幅回路1(直流をコンデンサでカットする,CR結合増幅回路の実例)が理解できる。
4週 CR結合増幅回路2(結合コンデンサの影響)が理解できる。
5週 CR結合増幅回路3(バイパスコンデンサの影響)が理解できる。
6週 CR結合増幅回路4(周波数の高いところでの問題1)が理解できる。
7週 例題が理解できる。
8週 試験問題の解説が理解できる。
4thQ
9週 CR結合増幅回路5(周波数の高いところでの問題2,増幅帯域幅)が理解できる。
10週 例題(CR結合増幅回路全体)が理解できる。
11週 7章 直接結合増幅回路1(直接増幅回路の例,直接増幅回路の問題点)が理解できる。
12週 直接結合増幅回路2(ドリフトの対策,差動増幅器)が理解できる。
13週 直接結合増幅回路3(トランジスタの複合接続)が理解できる。
14週 例題(直接結合増幅回路)が理解できる。
15週 試験問題の解説が理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3前1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3前1
ジュール熱や電力を求めることができる。3前1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4前2,前3,前8
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4前6,前7,前8,前9,前10
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後9,後10,後15
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4前4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4前5
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4前4
情報系分野その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3前2,前4,前5

評価割合

試験発表相互評価課題・積極的姿勢ポートフォリオその他合計
総合評価割合60004000100
基礎的能力0000000
専門的能力60004000100
分野横断的能力0000000