UNIX入門

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 UNIX入門
科目番号 2023-354 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Linuxコマンドブック ビギナーズ 川口拓之、田谷文彦、三澤明 SBクリエイティブ
担当教員 小谷 進

到達目標

UNIXの適切なコマンドを使用してファイルの操作ができるようになる。
UNIXシステムのディレクトリ構造を理解し、ファイルの所在地を表記できる。
UNIXの標準的なアプリケーションソフトウェアを用いて図表またはドキュメントの作成ができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
UNIXの適切なコマンドを使用してファイルの操作ができるようになる適切なコマンドをオプションを付加してファイルの操作ができる適切なコマンドを使用してファイルの操作ができる適切なコマンドを使用してファイルの操作ができない
UNIXシステムのディレクトリ構造を理解し、ファイルの所在地を表記できるディレクトリの構造を理解し、ファイルの所在地を絶対パス・相対パスのいずれの方法でも表記できるディレクトリ構造を理解し、ファイルの所在地を表記できるディレクトリの構造が理解できない
UNIXの標準的なアプリケーションソフトウェアを用いて図表またはドキュメントの作成ができるようになる標準的なアプリケーションソフトウェアを用いて図表を含んだドキュメントの作成ができる標準的なアプリケーションソフトウェアを用いて図表またがドキュメントの作成ができる標準的なアプリケーションを使うことができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
UNIX系OSは、ネットワークサーバやソフトウェア開発、科学技術計算プラットフォームの基本ソフト(オペレーティングシステム)として広く利用されている。最近では、個人利用のPC用OSとしても利用されている。
本科目では本学総合情報センターの提供するLinux環境を利用して、UNIX OSの基本的なコマンドによるファイル操作とUNIX上で動作する標準的なアプリケーションソフトウェアを利用できるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
情報処理演習室において実施する。
UNIXの操作方法における基本的なコマンドについて、講義時間の前半は説明を行い、後半は実際にUNIXシェル上にてコマンドを実行する。また、各回のテーマに即した練習課題を行いコマンドの使い方について習熟する。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
中間試験を授業時間内に実施することがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義ガイダンス
演習環境の設定
OSの役割、デジタルデータとアナログデータについて
Teamsの課題へファイルをアップロードまたはformsに回答することで課題が提出できる。
演習中に提示される資料を閲覧する環境を設定できる
OSとアプリケーションソフトウェアの違いについて理解できる。
デジタルデータの特徴について理解し、著作権への配慮について理解できる
2週 ターミナル、ファイルの操作 シェルにログイン・ログアウトができる。
コマンドを用いてファイル操作ができる。
3週 ファイルシステム ディレクトリ構造について理解し、カレントディレクトリの変更ができる。
4週 ファイルシステム 相対パスと絶対パスの違いについて理解し、カレントディレクトが変更できる。
5週 入出力 UNIX上でのハードウェアの扱い(標準入出力)について理解できる

標準入出力を用いて、ファイルの操作ができる。
ワイルドカードを使ったディレクトリ一覧を行うことができる。
6週 保護モード ファイルシステムの権限設定について理解し、権限設定を変更できる。
2進数標記で保護モードの設定ができる
7週 エディタ viエディタを用いてテキストファイルを編集できる
8週 ファイルシステム・ファイル操作のおさらい 7週までの内容について、理解を深める。
2ndQ
9週 グラフ作成 GnuPlotを使ってグラフの作成データファイルからグラフ作成)できる。
10週 グラフ作成 GnuPlotを使ってグラフの作成(関数からのグラフ作成)できる
計算機内での数値の表現方法(整数、浮動小数点)を使い分けることができる
11週 組版 TeXによる組版をおこない、図表を含んだ文書作成ができる
12週 ネットワーク クライアントサーバ型、分散処理の違いについて概略を説明できる
LANとインターネットの違いについて概略を説明できる
SSH、HTTPSについて概略を説明できる
ネットワークで繋がれた他の計算機を遠隔操作(SSH)、ファイルの転送(sFTP, scp)ができる
13週 シェルスクリプト コマンドを連続実行してするスクリプトファイルの作成ができる
14週 期末試験にむけた総合的なおさらい リモートアクセスによりファイルを取得し、そのファイルを編集することで図表を含んだ文書作成ができる

作成した文書ファイルをサーバに転送できる。
15週 学年末試験の解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2前1
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2前1
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2前1,前12
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2前1,前12
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。2前1,前12
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2前1,前12
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2前1,前12
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1前6
コンピュータシステム集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。3前12
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。3前1
情報通信ネットワークローカルエリアネットワークの概念を説明できる。3前12
インターネットの概念を説明できる。3前12
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。3前12
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。2前8
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。2前11
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。2前1
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2前1
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2前1
基本的な暗号化技術について説明できる。2前12
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前1,前11
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前1,前11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
評価項目8020100