国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 2023-358 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『文学国語』『論理国語』(ともに筑摩書房)『新国語便覧』(大修館書店)
担当教員 長谷川 豊輝

到達目標

1.厳選された論理的・文学的文章から、現代社会の様々な側面を理解し、自分で考える力を養う。
2.文章の論理を正確に把握し、情報を取り込んだ上で構築した自身の考えを表現し、伝えることができる
3.それぞれの文章の魅力や美しさを理解し、豊かに鑑賞できる力を身につける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的・文学的な文章を的確に理解し、適切に表現することができる論理的・文学的な文章を的確に理解することができる論理的・文学的な文章を的確に理解することができない
評価項目2思考力や想像力、認識力を伸ばし、感性や情緒を育むことができる思考力や想像力、認識力を伸ばすことができる思考力や想像力、認識力を伸ばすことができない
評価項目3自分の考えを論理的に整理し、伝えることができる自分の考えを論理的に整理することができる自分の考えを論理的に整理することができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今年度から、教科書が「論理国語」と「文学国語」の2冊となり、従来のような近現代の文学作品を中心に鑑賞していくような展開とは異なる進め方となる。気鋭の執筆陣が多方面から分析した現代社会の側面を理解し、思考し、表現できるようになることを目指す。将来、社会のいずれの場においても必要になる情報理解の力・他者理解の力・自己表現の力・対話の力を身に着けることを目標とする。      
授業の進め方・方法:
「論理国語」と「文学国語」の使用割合はおおむね3:1程度を目安としている。作品の読解を基礎とし、現代社会への関心を引き出し、諸問題が自己にどう反映していくかを考えさせるために、必要に応じてプリント教材を使用するなどしながら、個人・グループでの調査・討議、作成した資料をもとにした発表・批評など多岐にわたる活動を行う。
注意点:
1.評価については, 評価割合に従って行います.
2.取り上げる作品やその順番については変更する場合があります。



授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
教育目標・授業概要・評価方法の説明
文学国語:梨木香歩「プラスチック膜を破って」
授業の全体像を理解することができる
随想を読み、体験の正確な把握と導き出された思いへの理解を深める
2週 梨木香歩「プラスチック膜を破って」 随想を読み、体験の正確な把握と導き出された思いへの理解を深める
3週 論理国語:内田樹「物語るという欲望」 物語の「解釈」行為とは何かを理解し、読むという行為について考える。
4週 内田樹「物語るという欲望」 物語の「解釈」行為とは何かを理解し、読むという行為について考える。
5週 論理国語:川添愛「本当は怖い「前提」の話」 「前提」という概念を理解し、情報と情報の関係を理解する力を持つ
6週 川添愛「本当は怖い「前提」の話」 「前提」という概念を理解し、情報と情報の関係を理解する力を持つ
7週 川添愛「本当は怖い「前提」の話」 「前提」という概念を理解し、情報と情報の関係を理解する力を持つ
8週 文学国語:藤原辰死「金繕いの景色」 破壊と再生という物事のとらえ方に触れ、円環的な時間認識の豊かさを理解する
2ndQ
9週 藤原辰死「金繕いの景色」 破壊と再生という物事のとらえ方に触れ、円環的な時間認識の豊かさを理解する
10週 藤原辰死「金繕いの景色」 破壊と再生という物事のとらえ方に触れ、円環的な時間認識の豊かさを理解する
11週 論理国語:川島慶子「変貌する聖女」 「伝記の書き換え」と「変容する女性観」との関連を読み取り、ジェンダーについて理解を深める
12週 川島慶子「変貌する聖女」 「伝記の書き換え」と「変容する女性観」との関連を読み取り、ジェンダーについて理解を深める
13週 川島慶子「変貌する聖女」 「伝記の書き換え」と「変容する女性観」との関連を読み取り、ジェンダーについて理解を深める
14週 文学国語:小川洋子「死者の声を運ぶ小舟」 死者の声を聴くことの意義について理解し、戦争と平和について考えを深める
15週 文学国語:小川洋子「死者の声を運ぶ小舟」 死者の声を聴くことの意義について理解し、戦争と平和について考えを深める
16週
後期
3rdQ
1週 論理国語:湯浅誠「貧困は自己責任なのか」 「貧困」とは何かについて考えを深め、社会の現状を分析する力を身に着ける
2週 湯浅誠「貧困は自己責任なのか」 「貧困」とは何かについて考えを深め、社会の現状を分析する力を身に着ける
3週 湯浅誠「貧困は自己責任なのか」 「貧困」とは何かについて考えを深め、社会の現状を分析する力を身に着ける
4週 論理国語:尼ケ崎彬「模倣と「なぞり」」 「芸」の継承とはいかなるものか、論理的に把握し、伝統的な芸術について理解を深める
5週 尼ケ崎彬「模倣と「なぞり」」 「芸」の継承とはいかなるものか、論理的に把握し、伝統的な芸術について理解を深める
6週 尼ケ崎彬「模倣と「なぞり」」 「芸」の継承とはいかなるものか、論理的に把握し、伝統的な芸術について理解を深める
7週 文学国語:茨木のり子「空と風と星と詩」 韓国詩人への敬愛の情を表した文章から、隣国文化への理解を深める
8週 茨木のり子「空と風と星と詩」 韓国詩人への敬愛の情を表した文章から、隣国文化への理解を深める
4thQ
9週 茨木のり子「空と風と星と詩」 韓国詩人への敬愛の情を表した文章から、隣国文化への理解を深める
10週 論理国語:尹雄大「男の絆、女たちの沈黙」 固定的なものの見方が固定的な関係を作るという指摘に耳を傾け、真のコミュニケーションとは何かを考える
11週 尹雄大「男の絆、女たちの沈黙」 固定的なものの見方が固定的な関係を作るという指摘に耳を傾け、真のコミュニケーションとは何かを考える
12週 尹雄大「男の絆、女たちの沈黙」 固定的なものの見方が固定的な関係を作るという指摘に耳を傾け、真のコミュニケーションとは何かを考える
13週 文学国語:多和田葉子「捨てない女」 ゴミにまつわる日常的な生活の描写が非日常的な驚きに飛躍させられる創造力の広がりを理解する。
14週 多和田葉子「捨てない女」 ゴミにまつわる日常的な生活の描写が非日常的な驚きに飛躍させられる創造力の広がりを理解する。
15週 多和田葉子「捨てない女」 ゴミにまつわる日常的な生活の描写が非日常的な驚きに飛躍させられる創造力の広がりを理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前9,前11,後8,後10,後13,後14
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前4,前10,前12,後9,後11
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前2,前3,前5,前6,前7,前8,前14,前15,後1,後4,後5,後6,後7
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2後1,後12
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。1後12
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。1後12
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。1後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2前1,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前14
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2後3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2後3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2後3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2後3
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前13,前14,前15,後3
合意形成のために会話を成立させることができる。2後3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2後3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後2,後10
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後2,後10
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後2,後11
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前10
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2後11

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合801001000100
基礎的能力800000080
分野横断的能力0100100020