情報処理基礎

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 情報処理基礎
科目番号 2024-375 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 IEC、インターネット社会を生きるための情報倫理 改訂版、実教出版、2018.IPA、IT時代の危機管理入門情報セキュリティ六訂版、実教出版、2023.
担当教員 鈴木 静男,嶋 直樹

到達目標

1.コンピュータやそれを利用した機器を適切なモラルと使用法の下で使用できる
2.コンピュータ社会における情報機器の利便性と利用における弊害について説明できる
3.コンピュータの構成要素や情報の表現方法の違いによる特徴を説明し、コンピュータが扱っている数値計算を行うことができる
4.オフィスツールを正しく利用できる
5.コンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定し、処理させることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータやそれを利用した機器を適切なモラルと使用法の下で使用できるコンピュータを適切なモラルと使用法の下で使用できるコンピュータを適切なモラルや使用法の下で使用できない
評価項目2オフィスツールを正しく利用できるオフィスツールのうち一部を正しく利用できるオフィスツールを正しく利用できない
評価項目3コンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定し、処理させることができるコンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定することができるコンピュータを利用した簡単な問題を解決できる手順を指定することができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータ組み込み機器の普及により情報社会となった現在では、コンピュータの関わる世界でも実社会と同様にルールとマナーが求められる時代になってきている。特に、最近ではコンピュータ組み込み機器やネットワークを利用した際にルールやマナー、知識の欠如を原因としてトラブルに関わることが増えてきている。これらの現状を踏まえ、普段から利用する機会の多いコンピュータ利用機器に関連して情報モラルと情報セキュリティを含めた知識を広く講義し、情報社会においてこれらの機器を適正に使えるための基礎を教授することを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業は毎回、講義と演習を行う形式を基本とする。講義中、演習中に質問がある場合は内容によらず積極的に質問を行うこと。
定期考査前には模擬試験の実施を原則とする。
通年成績における試験の配分と配点比は次のとおりとする;前期40%(中間期 20%、期末 20%)、後期30%(中間期 15%、学年末 15%)
通年成績における演習課題の評価の配分比は次のとおりとする;前期中間期 5%、前期期末期 5%、後期中間期 10%、後期期末期 10%
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。講義計画の順番はマルウェアの流行状況等によって変更する場合がありえます。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総合メディアセンタ演習室利用案内 本校のネットワーク利用の規則を了解している、Moodleへログインできる、OneDriveを扱える、パスワードを変更できる
2週 本校オンラインシステム利用案内 Office365にログインできる、多段階認証・多要素認証の設定が出来る、Teamsにおける情報の発信について注意事項を理解できる
3週 電子メールの利用 メールアドレスの構造を理解できる、メールを丁寧に書くことができる
4週 情報セキュリティとネット被害 コンピュータやスマートフォンに対する不正行為と対策、用語を理解できる
5週 個人情報と知的財産 個人情報と知的財産(特に著作権)について用語や法律を理解できる
6週 情報の受信と発信 ネットワーク内で情報を受信、発信する際の注意事項を理解できる、データの利活用とAIの関係を説明できる
7週 模擬試験 中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
8週 試験返却/コンピュータの使い方とセキュリティ、コンピュータ購入前後の基礎知識 試験解答返却と解説、ネットにつながっていることを前提としたコンピュータの使い方について理解できる、データ倫理と情報セキュリティについて説明できる、OSの働きについて
2ndQ
9週 コンピュータの仕組み、基数変換 コンピュータの簡単な仕組み、2進数と10進数の対応を理解できる
10週 基数変換 整数2進数、10進数、16進数の基数変換を行うことができる、実数の2進数表現(浮動小数表現)を理解できる
11週 2進数の乗算と減算 2進数でみた乗算について理解できる、負の数を理解し計算できる、実数の2進数表現(浮動小数表現)を理解できる
12週 ゲート回路 ゲート回路の基本動作を理解できる
13週 ゲート回路の応用、バイト換算について、インターネットにおける測度 ゲート回路の応用のされ方を理解できる、バイト換算について計算できる、通信速度について計算できる、圧縮と解凍について説明できる
14週 模擬試験 前期期末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
15週 試験返却/インターネットの仕組み、2進数での割り算 試験解説/OSI参照モデルを用いたインターネットの仕組みを理解できる
16週
後期
3rdQ
1週 オフィスソフト(1) ワープロソフトによる文書作成の概要を説明できる
2週 オフィスソフト(2) 表計算ソフトによるデータの整理ができる、データの並び替えを実行できる
3週 オフィスソフト(3) 表計算ソフトによるデータの整理ができる、データ可視化(グラフの作成)を行える
4週 オフィスソフト(4) ワープロソフトによる文書へ表計算ソフトの結果を添付できる
5週 オフィスソフト(5) プレゼンテーションソフトを使用できる、データサイエンスサイクルを説明でき情報の収集と整理を行える
6週 オフィスソフト(6) プレゼンテーションソフトを使用できる
7週 模擬試験/オフィスソフト(7) 後期中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する/プレゼンテーションソフトを利用してプレゼンテーションを実施できる
8週 試験返却/オフィスソフト(8) 中間試験解説/プレゼンテーションソフトを利用してプレゼンテーションを実施できる
4thQ
9週 コンピュータを利用した問題解決(1) コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムについて理解できる
10週 コンピュータを利用した問題解決(2) コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムが複数あることについて理解できる
11週 コンピュータを利用した問題解決(3) モジュール化について理解できる
12週 コンピュータを利用した問題解決(4) 現実の問題をシミュレーションで解くことについて、その特徴を理解できる
13週 コンピュータを利用した問題解決(5) これまで学習してきた内容を基に問題を解く
14週 模擬試験 学年末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
15週 試験返却、授業アンケート/コンピュータに関する最近の話題 試験解説/コンピュータに関する最近の話題を通して今後のコンピュータとどのように対していくか検討する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理技術者倫理科学技術の発達が社会、環境、人々に対して与える影響や変化について説明できる(応用倫理学を含む)。3前2,前5,前6,前8
法的責任の基本について説明できる。3前2,前5,前6,前8
情報リテラシー情報リテラシー社会の情報化の進展と課題について理解し説明できる。3前2,前3,前5,前6,前8
代表的な情報システムとその利用形態について説明できる。3前2,前3,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
コンピュータの構成とオペレーティングシステム(OS)の役割を理解し、基本的な取扱いができる。3前9,前10,前11,前12,前13
アナログ情報とデジタル情報の違いと、コンピュータ内におけるデータ(数値、文字等)の表現方法について説明できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前15
情報を適切に収集・取得できる。3前5,前6,前8,後6
データベースの意義と概要について説明できる。3前2,前8
基礎的なプログラムを作成できる。3後9,後10,後11,後12,後13
計算機を用いて数学的な処理を行うことができる。3後9,後10,後11,後12,後13
基礎的なアルゴリズムについて理解し、任意のプログラミング言語を用いて記述できる。3後9,後10,後11,後12,後13
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3後10,後11,後12,後13
情報の真偽について、根拠に基づいて検討する方法を説明できる。3前6
情報の適切な表現方法と伝達手段を選択し、情報の送受信を行うことができる。3前3,前6,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
情報通信ネットワークの仕組みや構成及び構成要素、プロトコルの役割や技術についての知識を持ち、社会における情報通信ネットワークの役割を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前8,前15
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。3前1,前2,前4,後15
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。3前4
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。3前1,前2,前4
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。3前4
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。3前1,前2,前3,前4,後15
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。3前1,前2,前4
データサイエンス・AI技術の概要を説明できる。3後5
データサイエンス・AI技術が社会や日常生活における課題解決の有用なツールであり、様々な専門領域の知見と組み合わせることによって価値を創造するものであることを、活用事例をもとに説明できる。3後5
データサイエンス・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解し、データを守るために必要な事項を説明できる。 3前5,後5
データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的スキル(データの取得、可視化、分析)を使うことができる。 3後3,後4,後5
自らの専門分野において、データサイエンス・AI技術と社会や日常生活との関わり、活用方法について説明できる。 3前5,後5

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000