工学数理Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工学数理Ⅰ
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 わかりやすい振動工学(共立出版)
担当教員 鄭 萬溶

到達目標

1.微分方程式の一般解と特(殊)解の意味を理解し,それぞれの解を求めることができる.
2.Newtonの運動法則を基本原理を理解し,運動方程式を立てることができる.
3.1自由減衰および非減衰振動系の運動方程式を解き,自由振動と強制振動を求めることができる.
4.複素ベクトル法を用いて強制振動応答を求めることができる.
5.インパルス入力による応答を求めることができ,畳込み積分の意味を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一階斉次および非斉次微分方程式の一般解を求めることができる.また,一般解と特解を求めることができ,独立解を計算できる.定数係数常微分方程式を解き,一般解を求めることができる.微分方程式の一般解を計算できない.
評価項目2複数の手法で運動方程式で運動方程式を立てることができ,回転運動に対する運動にも同様のことができる.Newton力学により1自由度振動系の運動方程式を立てられる.Newton力学の基礎が定着していなく運動方程式を立てることができない.
評価項目31自由減衰および非減衰振動系の運動方程式を解き,自由振動と強制振動を求めることができ,その結果をひょうかできる.1自由減衰および非減衰振動系の運動方程式を解き,自由振動と強制振動を求めることができる.1自由減衰および非減衰振動系の運動方程式を解き,自由振動と強制振動を求めることができない.
評価項目4複素ベクトル法を用いて強制振動応答を求めることができる.複素ベクトルに基礎を理解し,その計算ができる.複素ベクトルに基礎を理解していなく,その計算ができない.
評価項目5インパルス入力による応答を求めることができ,畳込み積分の意味を理解できる.インパルス入力による応答と畳込み積分の導出法を理解できる.インパルス入力による応答と畳込み積分の導出法を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
Newtonの運動法則を基本原理とする古典力学を講義する.d'Alembertの原理に基づき物体の運動方程式を導き,それを解析して運動を議論する.微分方程式の解法について解説し,それを用いた運動方程式の解法について講義する.また,インパルス入力による強制振動応答と畳込み積分についても学習する.詳細は授業の際にガイダンスする.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について解説し,議論する.数学と力学の関連について学習させ,数学が専門科目でどのように活用されるかを理解してもらいモチベーション向上につなげる.授業用ノートとは別に課題用のノートを用意してもらい,適宜課題を課すので翌週の授業開始時に提出することとする.授業時間に理解が不十分だった場合,オフィスアワーを活用し,補うこととする.
注意点:
1.試験や課題レポート等は,JABEE,大学評価・学位授与機構,文部科学省の教育実施検査に使用することがあります.
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 工学数理を学ぶ意義:どのような立場・観点から「力学」を学ぶかを理解できる.
2週 1階微分方程式 変数分離形,完全微分方程式,積分因子などによる解法を身につける.
3週 1階微分方程式 1階非斉次微分方程式の解法を身につける.
4週 2階微分方程式 2階斉次微分方程式の解法を身につける.
5週 2階微分方程式 2階非斉次微分方程式の解法を身につける.
6週 質点・バネ系の運動(自由振動) 質点・バネ系の運動方程式の解法 (自由振動,初期値問題)を身につける.
7週 質点・バネ系の運動(強制振動) 質点・バネ系の運動方程式の解法 (強制振動)を身につける.
8週 中間試験
4thQ
9週 複素ベクトル 複素ベクトルの基礎を理解し,基本的な計算ができる.
10週 複素ベクトル法による強制振動応答の計算 複素ベクトル法を用いて正弦波入力に対する応答を計算できる.
11週 インパルス力による応答 インパルス力により自由振動と同様の固有振動が励起されることを理解できる.
12週 インパルス力による応答 インパルス力が自由振動応答の初期値問題になることを理解し,応答を計算できる.
13週 任意の入力に対する応答 関数で表現できる任意の入力に対する応答をどのように計算できるかを理解する.
14週 畳込み積分 任意の入力に対する応答は畳込み積分で表現できることを理解する.
15週 期末試験
16週 総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010200100
基礎的能力50001010070
専門的能力100005015
分野横断的能力100005015