概要:
Newtonの運動法則を基本原理とする古典力学を講義する.d'Alembertの原理に基づき物体の運動方程式を導き,それを解析して運動を議論する.微分方程式の解法について解説し,それを用いた運動方程式の解法について講義する.また,インパルス入力による強制振動応答と畳込み積分についても学習する.詳細は授業の際にガイダンスする.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について解説し,議論する.数学と力学の関連について学習させ,数学が専門科目でどのように活用されるかを理解してもらいモチベーション向上につなげる.授業用ノートとは別に課題用のノートを用意してもらい,適宜課題を課すので翌週の授業開始時に提出することとする.授業時間に理解が不十分だった場合,オフィスアワーを活用し,補うこととする.
注意点:
1.試験や課題レポート等は,JABEE,大学評価・学位授与機構,文部科学省の教育実施検査に使用することがあります.
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
工学数理を学ぶ意義:どのような立場・観点から「力学」を学ぶかを理解できる.
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2週 |
1階微分方程式 |
変数分離形,完全微分方程式,積分因子などによる解法を身につける.
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3週 |
1階微分方程式 |
1階非斉次微分方程式の解法を身につける.
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4週 |
2階微分方程式 |
2階斉次微分方程式の解法を身につける.
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5週 |
2階微分方程式 |
2階非斉次微分方程式の解法を身につける.
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6週 |
質点・バネ系の運動(自由振動) |
質点・バネ系の運動方程式の解法 (自由振動,初期値問題)を身につける.
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7週 |
質点・バネ系の運動(強制振動) |
質点・バネ系の運動方程式の解法 (強制振動)を身につける.
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
複素ベクトル |
複素ベクトルの基礎を理解し,基本的な計算ができる.
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10週 |
複素ベクトル法による強制振動応答の計算 |
複素ベクトル法を用いて正弦波入力に対する応答を計算できる.
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11週 |
インパルス力による応答 |
インパルス力により自由振動と同様の固有振動が励起されることを理解できる.
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12週 |
インパルス力による応答 |
インパルス力が自由振動応答の初期値問題になることを理解し,応答を計算できる.
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13週 |
任意の入力に対する応答 |
関数で表現できる任意の入力に対する応答をどのように計算できるかを理解する.
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14週 |
畳込み積分 |
任意の入力に対する応答は畳込み積分で表現できることを理解する.
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
総括 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
運動の法則について説明できる。 | 2 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 2 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 2 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 2 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 2 | |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 2 | |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 2 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 2 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 2 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 2 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 2 | |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 2 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 2 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 2 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 2 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 2 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 2 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 2 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 2 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |