科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 哲学
科目番号 0043 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 使用しない。授業ごとにプリントを配布する。
担当教員 大橋 正則

到達目標

1.計算あるいは論証と適応させる内容について「考える」ことの重要性について考え、説明することができる。
2.科学技術のあり方について反省的に考察し、適切な哲学的概念を用いて説明することができる。
3.技術と自然や社会などとの関わり合いや技術の関わる社会問題に関する具体的な事例について,技術者の社会的な責任を工学倫理の基本原則に基づき説明できる。(A2-3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 1.計算および論証と適応させる内容について考察し、説明することができる。□論理計算が正確にでき、形式と意味論について適切な用語や概念を用いながら議論できる。 □論理(あるいは数理科学)を使う際に注意すべき点をあげ、論理計算と内容の対応関係について考察できる。□論理計算が正確にできる。 □論理(あるいは数理科学)を使う際にどんな点に注意すべきか説明できる。□論理計算が正確にできない。 □論理(あるいは数理科学)を使う際にどんな点に注意すべきか説明できない。
評価項目2 科学技術のあり方について反省的に考察し、適切な哲学的概念を用いて説明することができる。□計算・論理システムの正しさはどこに立脚しているか、また、どのような意味で、どのような時正しくなるかについて反省的に考えることができ、適切な概念やことばを用いて説明することができる。□計算・論理システムの正しさはどこに立脚しているか、また、どのような意味で、どのような時正しくなるかについて反省的に考えることができる。□計算・論理システムの正しさはどこに立脚しているか、また、どのような意味で、どのような時正しくなるかについて反省的に考えることができない。
評価項目3 技術と自然や社会などとの関わり合いや技術の関わる社会問題に関する具体的な事例について,技術者の社会的な責任を工学倫理の基本原則に基づき説明できる。(A2-3)□哲学と思想の歴史について基本的な知識を身につけ、実践と関連付けて説明できる。 □大航海時代、世界大戦の時代、冷戦・核兵器・宇宙開発の時代といった近現代の歴史と、科学技術の営みの変遷を社会史・科学史・技術史などの観点から分析し、説明できる。 □産業革命とIT革命の特徴を理解・説明し、今後の社会と科学技術のありようについて分析ができる。□哲学と思想の歴史について基本的な知識を身につけている。 □大航海時代、世界大戦の時代、冷戦・核兵器・宇宙開発の時代といった近現代の歴史と、科学技術の営みの変遷について説明できる。 □産業革命とIT革命の特徴を理解し、説明できる。□哲学と思想の歴史について基本的な知識を身につけていない。 □大航海時代、世界大戦の時代、冷戦・核兵器・宇宙開発の時代といった近現代の歴史と、科学技術の営みの変遷について説明できない。 □産業革命とIT革命の特徴を理解し、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (A2) 説明 閉じる
実践指針のレベル (A2-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
哲学の歴史とは、自分たちが生きる世界について問い、より良く生きる方図を探す真摯な知的挑戦の歴史だった。本講義では先人たちのチャレンジに学びつつ、私たち自らがその歴史に連なる努力をする。前期は、西洋哲学とその後の思想について古代中世から4つの革命(宗教革命・産業革命・科学革命・市民革命)およびルネッサンスの時期を経て現代社会に至る道筋の流れを追う。後期には哲学・および数理科学の基礎となる論理計算と意味論(現代の数理論理学)について学び、その内容的考察および成り立ちの経緯と照らし合わせ、科学技術と私たち自身および社会のありようについて考察を深める。
授業の進め方・方法:
適宜プリントを配布しながら、板書、講義を中心に授業を進める。授業中に講義者から発問し、口頭あるいは授業内レポートで回答を求めることもある。回答の内容をもとに理解度と考察度を確認しながら、授業に反映していく。前期は哲学思想史について内容を適切にまとめることを中心とする。後期は論理計算や証明、意味論と内容解釈について実際に計算・論証できること、および前期で得た知識を踏まえ、計算と論証について批判的・自省的に考察する態度を養うことを目的とする。講義中レポートおよび前期期末試験、後期期末レポート合計で各50%、授業目標3(A2-3)が標準基準(6割)以上で、かつ科目全体で60点以上の場合に合格とする。評価基準については、成績評価基準表による。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期オリエンテーション 授業の進め方/哲学とは何か、本講義の狙いについて。
2週 古代中世の哲学・思想(1) 古代ギリシャ哲学・科学。
3週 古代中世の哲学・思想(2) ユダヤ教・キリスト教と哲学・思想。
4週 古代中世の哲学・思想(3) 中世ヨーロッパの哲学・思想。
5週 4大革命・ルネッサンス ローマ教会の権威と市民、大航海時代以降の科学技術・哲学・思想。
6週 近世・近代の哲学・思想(1) デカルト・カント以降の哲学・世界観と思想。
7週 近世・近代の哲学・思想(2) 論理・科学と哲学・思想。社会思想。
8週 近世・近代の哲学・思想(3) 社会史・社会学と思想・科学技術。
2ndQ
9週 科学史技術史(1) 科学の社会史・技術史と経済史
10週 科学史技術史(2) 中世ヨーロッパの哲学・思想と科学史技術史。
11週 科学史技術史(3) 近世近代ヨーロッパ革命の時代と科学技術。
12週 科学史技術史(4) 第二次世界大戦と科学技術。
13週 日本の科学技術と教育史(1) 日本の経済史と文化史。
14週 日本の科学技術と教育史(2) 明治以降の日本の科学史。
15週 前期のまとめ 前期のまとめから後期のテーマへ。
16週
後期
3rdQ
1週 後期オリエンテーション 後期の授業のテーマ、進め方、評価などについて。
2週 論理学(1) 現代数理論理学と数理科学。
3週 論理学(2) 命題論理・古典論理の統語論。
4週 論理学(3) 命題論理・古典論理の意味論。
5週 論理学(4) 述語論理・様相論理・非古典論理。
6週 数理論理学の考察(1) 数理論理学の内容解釈と考察。
7週 数理論理学の考察(2) 数理科学の手法の考察。
8週 社会科学と数理科学(1) 数理科学を用いた『社会』の分析。
4thQ
9週 社会科学と数理科学(2) 『社会』を数学的手法を用いて分析することについて。
10週 人間と数理科学・論理 『人間』について論理を用いて分析することについて。
11週 正しさと計算(1) 哲学・思想の歴史と正しさについての反省の歴史。
12週 正しさと計算(2) 論理・計算が保証するものと正しさに向かい合う態度について。
13週 産業革命と社会・人間 産業革命期の生活様式の変貌について。
14週 IT革命と私たち IT革命による生活様式の変貌と私たち自身について。
15週 まとめと補足 哲学を学んだことから学ぶべきこと。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30000700100
基礎的能力0000000
専門的能力30000700100
分野横断的能力0000000