到達目標
物質中の電子のふるまいを「電子の性質」、「原子の構造」、「結晶の構造」、「エネルギーバンド構造」という観点から捉えることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 物質内の電子の挙動をシュレーディンガー方程式を適用して考えることができる。 | 電子の性質や原子の構造を、「粒子性と波動性」、「パウリの排他律」、「不確定性原理」、「量子数」等の用語を用いて説明できる。 | 「粒子性と波動性」、「パウリの排他律」、「不確定性原理」、「量子数」等の用語を知っている。 |
評価項目2 | 5つの固体の結合力と電気的な性質の関係、結晶構造、転位、不純物や欠陥が電気的な性質に与える影響などを説明できる。 | 5つの固体の結合力と電気的な性質の関係について説明できる。 | 5つの固体の結合力を列挙できるが、電気的な性質との関係は説明できない。 |
評価項目3 | ブロッホ関数とクローニッヒペニーのモデルを適用することでエネルギーバンドが形成されることを説明できる。 | 結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 結晶においてエネルギーバンドが形成されることを知っている。フェルミ・ディラック分布を聞いたことがある。 |
学科の到達目標項目との関係
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3
説明
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教育方法等
概要:
今日、電気エネルギーは、日常生活で欠かせないエネルギーであり、室内照明、テレビやDVDプレーヤー等のオーディオ機器、携帯電話等の通信機器、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器等の家電、自動車など、ありとあらゆる場面で電気エネルギーの恩恵を受けている。この電気エネルギーを用いる際、個々の目的に適した材料を用いることが、感電や火災等に対する安全性、耐久性、経済性等の観点から重要になる。
授業の進め方・方法:
本講義では、電気電子工学のみならず、機械工学や物質工学等の様々な専門知識をもつ学生に対し、電気電子工学で扱う「導体」、「半導体」、「絶縁体・誘電体」の基礎を学習する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
第1章 |
物質のなりたち
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3週 |
第2章 |
電子の性質(粒子性と波動性、定常波と進行波)
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4週 |
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電子の性質(波束、存在確率、不確定性原理)
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5週 |
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電子の性質(電子スピン、パウリの排他律)
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6週 |
第3章 |
原子の構造(シュレーディンガー方程式)
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7週 |
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原子の構造(主量子数、方位量子数、磁気量子数、各元素の電子配置)
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8週 |
第4章 |
結晶の構造(共有結合、イオン結合、金属結合)
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
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結晶の構造(水素結合、ファンデルワールス結合)
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11週 |
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結晶の構造(ブラヴェ格子、ミラー指数)
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12週 |
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結晶の構造(結晶の不完全性)
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13週 |
第6章 |
結晶内における電子のエネルギー(金属の自由電子モデル)
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14週 |
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結晶内における電子のエネルギー(状態密度とフェルミ準位)
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15週 |
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結晶内における電子のエネルギー(金属、半導体、絶縁体のエネルギーバンド構造)
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16週 |
前期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 課題 | 中間試験 | 期末試験 | 合計 |
総合評価割合 | 52 | 24 | 24 | 100 |
専門的能力 | 52 | 24 | 24 | 100 |