(学際科目)電気電子材料工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 (学際科目)電気電子材料工学
科目番号 0056 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 基本から学ぶ「電子物性」 松本 智 著、 (電気学会、発売元 オーム社)
担当教員 遠山 和之

到達目標

物質中の電子のふるまいを「電子の性質」、「原子の構造」、「結晶の構造」、「エネルギーバンド構造」という観点から捉えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質内の電子の挙動をシュレーディンガー方程式を適用して考えることができる。電子の性質や原子の構造を、「粒子性と波動性」、「パウリの排他律」、「不確定性原理」、「量子数」等の用語を用いて説明できる。「粒子性と波動性」、「パウリの排他律」、「不確定性原理」、「量子数」等の用語を知っている。
評価項目25つの固体の結合力と電気的な性質の関係、結晶構造、転位、不純物や欠陥が電気的な性質に与える影響などを説明できる。5つの固体の結合力と電気的な性質の関係について説明できる。5つの固体の結合力を列挙できるが、電気的な性質との関係は説明できない。
評価項目3ブロッホ関数とクローニッヒペニーのモデルを適用することでエネルギーバンドが形成されることを説明できる。結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。結晶においてエネルギーバンドが形成されることを知っている。フェルミ・ディラック分布を聞いたことがある。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日、電気エネルギーは、日常生活で欠かせないエネルギーであり、室内照明、テレビやDVDプレーヤー等のオーディオ機器、携帯電話等の通信機器、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器等の家電、自動車など、ありとあらゆる場面で電気エネルギーの恩恵を受けている。この電気エネルギーを用いる際、個々の目的に適した材料を用いることが、感電や火災等に対する安全性、耐久性、経済性等の観点から重要になる。
授業の進め方・方法:
本講義では、電気電子工学のみならず、機械工学や物質工学等の様々な専門知識をもつ学生に対し、電気電子工学で扱う「導体」、「半導体」、「絶縁体・誘電体」の基礎を学習する。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 第1章 物質のなりたち
3週 第2章 電子の性質(粒子性と波動性、定常波と進行波)
4週 電子の性質(波束、存在確率、不確定性原理)
5週 電子の性質(電子スピン、パウリの排他律)
6週 第3章 原子の構造(シュレーディンガー方程式)
7週 原子の構造(主量子数、方位量子数、磁気量子数、各元素の電子配置)
8週 第4章 結晶の構造(共有結合、イオン結合、金属結合)
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 結晶の構造(水素結合、ファンデルワールス結合)
11週 結晶の構造(ブラヴェ格子、ミラー指数)
12週 結晶の構造(結晶の不完全性)
13週 第6章 結晶内における電子のエネルギー(金属の自由電子モデル)
14週 結晶内における電子のエネルギー(状態密度とフェルミ準位)
15週 結晶内における電子のエネルギー(金属、半導体、絶縁体のエネルギーバンド構造)
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題中間試験期末試験合計
総合評価割合522424100
専門的能力522424100