線形代数Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 線形代数Ⅱ
科目番号 2018-484 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新線形代数,新線形代数問題集(大日本図書),新編高専の数学2問題集(森北出版)
担当教員 鈴木 正樹

到達目標

1.行列を用いて連立1次方程式を解くことができる.
2.行列式の概念を理解し,その計算ができる.
3.線形変換の概念を理解し,行列を用いてその性質を調べることができる.
4.行列の固有値・固有ベクトルを求め,それらを用いて簡単な応用ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1行列を用いて3元以上の連立1次方程式を解くことができる.行列を用いて連立1次方程式を解くことができる.行列を用いて連立1次方程式を解くことができない.
評価項目2行列式の概念をよく理解し,その計算が様々な方法でできる.行列式の概念を理解し,その計算ができる.行列式の概念を理解できず,その計算ができない.
評価項目3線形変換の概念をよく理解し,行列を用いてその性質を詳しく調べることができる.線形変換の概念を理解し,行列を用いてその性質を調べることができる.線形変換の概念を理解できず,行列を用いてその性質を調べることができない.
評価項目4固有値・固有ベクトルを用いた応用ができる.行列の固有値・固有ベクトルを求め,それらを用いて簡単な応用ができる.行列の固有値・固有ベクトルを求められず,それらを用いて簡単な応用ができない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
行列,行列式を扱う.行列の考えは19世紀中頃から起こりその後数学における重要性が増す中で,物理学,工学,経済学など様々な分野で用いられている.行列式の概念はその行列よりも遥か昔にさかのぼり歴史的には1次方程式が解けるかどうかを判定するものとして生まれた.本講義では,行列を用いて連立1次方程式を表現しそれを解くことから始め,行列式という新しい概念を学習する.また,行列の応用として,線形変換や固有値問題について学習する.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講すること.
定期試験前にレポート課題を課すので,期限内に提出すること.
注意点:
1.試験や課題レポート等は,JABEE ,大学評価・学位授与機構,文部科学省の教育実施検査に使用することがあります.
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,行列(1) ガイダンス,消去法を用いて連立1次方程式を解くことができる.
2週 行列(2) 消去法を用いて逆行列を求めることができる.
3週 行列(3) 行列の階数を求めることができる.
4週 行列式(1) 行列式の定義を理解できる.
5週 行列式(2) 行列式の定義を理解できる.
6週 行列式(3) 行列式の性質を理解できる.
7週 行列式(4) 行列の積の行列式を理解できる.
8週 演習 練習問題を解くことができる.
2ndQ
9週 行列式の応用(1) 行列式の展開ができる.
10週 行列式の応用(2) 行列式の展開ができる.
11週 行列式の応用(3) 行列式を用いて逆行列を求めることができる.
12週 行列式の応用(4) 行列式を用いて連立1次方程式を解くことができる.
13週 行列式の応用(5) 行列式を用いて連立1次方程式を解くことができる.
14週 行列式の応用(6) 行列式の図形的な意味を理解できる.
15週 演習 練習問題を解くことができる.
16週
後期
3rdQ
1週 線形変換(1) 線形変換の定義を理解できる.
2週 線形変換(2) 線形変換の基本性質を理解できる.
3週 線形変換(3) 合成変換と逆変換を理解できる.
4週 線形変換(4) 回転を表す線形変換を理解できる.
5週 線形変換(5) 直交行列と直交変換を理解できる.
6週 固有値とその応用(1) 固有値と固有ベクトルの定義を理解できる.
7週 固有値とその応用(2) 固有値と固有ベクトルを求めることができる.
8週 演習 練習問題を解くことができる.
4thQ
9週 固有値とその応用(3) 行列の対角化ができる.
10週 固有値とその応用(4) 行列の対角化ができる.
11週 固有値とその応用(5) 対角化可能の条件を理解できる.
12週 固有値とその応用(6) 対称行列の直交行列による対角化ができる.
13週 固有値とその応用(7) 対称行列の直交行列による対角化ができる.
14週 固有値とその応用(8) 2次形式の標準系,行列のべき乗を求めることができる.
15週 演習 練習問題を解くことができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702001000100
基礎的能力702001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000