(学際科目)エネルギー変換基礎Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 (学際科目)エネルギー変換基礎Ⅰ
科目番号 2018-491 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (参考図書)1.現代工学の基礎 環境学(松尾友矩著、岩波書店)、2.基礎エネルギー工学(桂井誠著、数理工学社)
担当教員 新冨 雅仁

到達目標

1.工学技術者として認識すべき、環境問題、エネルギー問題について、説明することができる。
2.各種のエネルギー資源について、概要を説明することができる。
3.力学的、熱的エネルギーの保存則について理解し、エネルギー変換に関する基礎的事項を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
工学技術者として認識すべき、環境問題やエネルギー問題について、理解することができる。工学技術者として認識すべき、環境問題やエネルギー問題について、工学技術と関連付けて説明することができる。工学技術者として認識すべき、環境問題やエネルギー問題について、理解することができる。工学技術者として認識すべき、環境問題やエネルギー問題について、説明することができない。
各種のエネルギー資源について、基本的事項を理解することができる。各種のエネルギー資源について、概要を説明することができる。各種のエネルギー資源について、基本的事項を理解することができる。各種のエネルギー資源について、概要を説明することができない。
力学的、熱的エネルギーの保存則について理解し、エネルギー変換に関する基礎的事項を説明することができる。力学的、熱的エネルギーの保存則について理解し、エネルギー変換に関する課題を定量的に解析することができる。力学的、熱的エネルギーの保存則について理解し、エネルギー変換に関する基礎的事項を説明することができる。力学的、熱的エネルギーの保存則について理解できず、エネルギー変換に関する基礎的事項を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学技術者として、環境と調和し持続的な社会の発展に貢献するために必要な環境・エネルギーに関連する知識を習得することは重要である。本講義では、環境問題、エネルギー問題に関する理解を深め、仕事やエネルギー、力学的エネルギーおよびエネルギー保存則、各種エネルギーについて学ぶ。また、エネルギー変換を理解する上で重要な熱力学の基本的事項についても学習する。この授業を通して、エネルギーの科学的な概念、各種エネルギーの形態、保存則、エネルギー変換の基本を理解し、高学年でのエネルギー応用を受講するための基礎力を養う。
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に、適宜演習問題に取り組む。演習中は周囲の人と議論・討論することを認めるので、積極的に教え合い議論すること。
適宜、レポート課題を課すので、翌週の授業の開始時に提出すること。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業計画の説明
2週 環境問題とエネルギー問題(1) 環境問題やエネルギー問題について学ぶことの必要性を理解し説明できる
3週 環境問題とエネルギー問題(2) 環境問題の概要について理解し説明できる
4週 環境問題とエネルギー問題(3) エネルギー問題の概要について理解し説明できる
5週 仕事とエネルギー エネルギーと仕事について理解し説明できる
6週 仕事率 エネルギーの単位と仕事率について理解し説明できる
7週 力学的エネルギー 運動エネルギーと位置エネルギーについて理解し説明できる
8週 エネルギーの保存(1) 力学的エネルギー保存の法則について理解し説明できる
2ndQ
9週 温度と熱 温度と熱について理解し説明できる
10週 熱エネルギー 熱量、熱容量、比熱について理解し説明できる
11週 熱と仕事 熱と仕事の関係について理解し説明できる
12週 気体法則 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則について理解し、説明できる
13週 エネルギーの保存(2) 気体の状態方程式、熱力学第一法則について理解し、説明できる
14週 熱機関と効率 熱機関と効率について理解し、説明できる
15週 電気エネルギー ジュール熱、ジュールの法則を理解し説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動の法則について説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
仕事の意味を理解し、計算できる。3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3
振動の種類および調和振動を説明できる。3
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000