物理実験・演習

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物理実験・演習
科目番号 2018-510 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学「力学Ⅰ」・同「熱・波動」・力学Ⅰ問題集(以上は物理I,物理IIの教科書),「知っておきたい放射線のこと」(文部科学省刊=物理実験室に常備したものを閲覧),演習問題(プリントを配布)
担当教員 設楽 恭平,住吉 光介,勝山 智男

到達目標

(1)物理実験の基礎技術を習得し,実験を遂行することができる。
(2)実験データを解析し,データが示す物理法則の意味を理解し,実験レポートを作成することができる。
(3)演習問題を解くことにより,物理法則をより深く正確に理解することができる。解き方を正確に記述することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1)実験の遂行□指導書にないことがらも含め,自主的に実験を遂行することができる。□指導書に従い,実験を遂行することができる。□指導書通りに実験を遂行することができない。
(2)データ解析□データを解析し,応用的なことがらも考察して,レポートにまとめることができる。□実験データを正しく解析し,レポートにまとめることができる。□データを解析することができない。レポートを作成することができない。
(3)問題演習□応用問題を整理して正しく解くことができ,解き方を平明に記述することができる。□基礎的問題を解くことができ,解き方を正しく記述することができる。□基礎的問題を解くことができない。解き方を記述することができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
自然現象を理解するためには,現象の観察や,現象の本質を見極めるための実験が必要不可欠である。一方,授業で学んだ物理の法則を正確に理解したり,その法則を実際の現象に適用したりするには,様々な状況を設定した問題を解く作業が必要である。このような作業を「演習」という。本授業は,基礎的な物理現象に関わる実験と,これまでに学んだ物理に関する演習から構成される。
授業の進め方・方法:
実験では,自ら実験装置を組み立て,実験を遂行する。さらにデータを解析し,物理法則を確認し,報告書にまとめる。
演習では,自分の力に応じた演習問題を授業時間内に解いて,レポートにまとめる。
注意点:
(1) 課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
(2) 授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・演習1:運動方程式1 運動方程式をたてることができる
2週 実験1: 気柱の共鳴 気柱の共鳴実験を行い,共鳴現象を理解することができる
3週 演習2: 運動方程式2 摩擦力を理解し,摩擦のある場合の運動方程式をたてることができる
4週 演習3:仕事とエネルギー1 仕事および力学的エネルギー を計算することがえきる
5週 演習4: 仕事とエネルギー2 力学的エネルギー保存則を使うことができる
6週 実験2: 感光器の制作 発光器や受光器のしくみを学び,電子回路製作を体験し,ものづくりの基礎を身に着ける
7週 演習5: 円運動と単振動1 等速円運動を理解することができる
8週 実験3: 円錐ふりこ 等速円運動を実験で確認することができる
4thQ
9週 演習6:円運動と単振動2 単振動を理解することができる
10週 演習7: 熱1  熱容量の概念を理解し,熱量保存の法則を使って比熱を求めることができる
11週 実験4: 比熱の測定 固体の比熱を実験で求めることができる
12週 演習8: 熱2 気体の状態変化を理解することができる
13週 講義1: 放射線1 放射線とは何かを理解することができる
14週 実験5: 霧箱の製作と放射線の観察 霧箱を製作し,身の回りの放射線を観察することができる
15週 講義2・まとめ: 放射線2 放射線の利用と人体への影響について理解することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。2後1
運動方程式を用いた計算ができる。2後1
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。2後1
運動の法則について説明できる。2後1
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。2後3
最大摩擦力に関する計算ができる。2後3
動摩擦力に関する計算ができる。2後3
仕事と仕事率に関する計算ができる。2後4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。2後4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。2後4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。2後4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。2後5
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。2後9
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。2後9
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。2後7,後8
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。2後10
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2後10,後11
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。2後10,後11
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。2後10,後11
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。2後10
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。2後12
気体の内部エネルギーについて説明できる。2後12
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2後12
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。2後2,後6,後14
安全を確保して、実験を行うことができる。2後2,後6,後14
実験報告書を決められた形式で作成できる。2後2,後8,後11
有効数字を考慮して、データを集計することができる。2後2,後8,後11
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後8
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後11
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後2
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後6
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後6
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2後2,後6,後14

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
(1)実験の遂行020000020
(2)データ解析020000020
(3)問題演習力060000060