1. 情報ネットワークの基本概念,用語,動作原理を理解し,説明できる.
2. 情報ネットワークに関する基礎理論を理解し,説明できる.
3. 情報ネットワークの最適な設計に向け,基本的な諸量を計算により求めることができる.
概要:
インターネットに代表される情報ネットワーク(NW)は,今や我々の生活にとって必要不可欠なインフラである.それは,OSやDBなどを実装したコンピュータ同士を結び,今や光ケーブルを媒体とした有線NWからモバイル空間での無線NW(IoT:Internet of Things)へと利用の場が広がっている.
本講義では,昨今広く利用されているTCP/IPを中心に,最新技術にも通ずるNWの基礎や土台となる考え方について,主に座学講義やレポート課題等を通じて習得する.
※実務との関係
この科目は企業で業務系システムや半導体製造装置のネットワーク化,そのアプリケーション開発を担当していた教員が、開発者として情報ネットワークをどのように使うのかという視点でネットワークの概念や動作原理を講義し,コンピュータ実習で理解を深めるものである.
授業の進め方・方法:
スライド形式(オリジナルのプリント)による座学講義を主とし、レポート課題・演習やPCを利用した実習を併用する.
注意点:
講義範囲は多岐に渡るため,履修にあたり十分な予復習が求められる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション |
授業概要,スケジュール,評価方法と基準等を理解できる.
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2週 |
情報ネットワーク序論 |
情報ネットワークの基礎(概念と概要,最新動向など)を説明できる.
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3週 |
アプリケーション層 |
ドメイン,DNS,WWW(URL, HTML, HTTP)について説明できる.
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4週 |
トランスポート層1 |
TCP/IPプロトコルスタックとそのデータ送受について説明できる.
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5週 |
トランスポート層2 |
TCPとUDPについて説明できる.
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6週 |
ネットワーク層1 |
IPとその補助プロトコル(ARP,ICMP),IPアドレッシング,サブネットマスクについて説明できる.
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7週 |
ネットワーク層2 |
ルータとルーティングの仕組みの基本を説明できる.
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8週 |
演習 |
これまでの内容について演習を通じて理解を深める.
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2ndQ |
9週 |
ネットワーク層3 |
通信トラヒック理論の基礎としてM/M/1モデルの諸量を求めることができ,ネットワークのトラヒック解析できる.
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10週 |
ネットワーク実習 |
コンピュータを用いてネットワーク基礎について実習できる.
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11週 |
データリンク層1 |
データリンク層の役割、LAN,CSMA/CDについて説明できる.
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12週 |
データリンク層2 |
無線ネットワークの基礎、CSMA/CAについて説明できる.
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13週 |
物理層1 |
情報理論の基礎として情報量を説明でき,関連する計算ができる.
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14週 |
物理層2 |
情報理論の基礎として相互情報量を説明でき,関連する計算ができる.
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15週 |
物理層3 |
情報理論の基礎として通信路容量を説明でき,関連する計算ができる.
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16週 |
演習2 |
これまでの内容について演習を通じて理解を深める.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 変数の概念を説明できる。 | 4 | |
データ型の概念を説明できる。 | 4 | |
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 4 | |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 4 | |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 4 | |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 4 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 4 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 3 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 3 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 3 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 3 | |