振動工学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 振動工学
科目番号 2020-403 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「入門 振動・波動」 福田誠 著 裳華房
担当教員 芹澤 弘秀

到達目標

1.1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる
2.2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる
3.振動と波動の違いを説明でき、基本的な波動方程式を導いて解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる□1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができ、解の性質についても十分に説明できる□1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる□1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立てることができない
評価項目2:2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる□2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立てて、その微分方程式を解くことができ、解の性質についても十分に説明できる□2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立てて、その微分方程式を解くことができる□2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立てることができない
評価項目3:振動と波動の違いを説明でき、基本的な波動方程式を導いて解くことができる□振動と波動の違いを十分に説明でき、基本的な波動方程式を導いて解くことができる□振動と波動の違いを説明でき、基本的な波動方程式を本質的な誤りなく導いて解くことができる□振動と波動の違いを説明できず、基本的な波動方程式を導くことも解くこともできない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
振動工学は振動現象を予測し振動を制御するための学問である。機械や構造物の設計を行うとき、振動工学に基づいた動力学解析は必須の技術となり、特に周波数特性に関する知識が不可欠となる。振動現象は機械分野だけでなく電気回路など他の分野でも見ることができるが、現象を記述する方程式が同じであれば同じ解析法を適用できるため、全てに共通する解析方法の修得が重要となる。本講義は、振動と波動に関する基礎知識と解析方法の習得を目的とし、様々な振動系に対して共通の解析法を適用して解の性質を調べ、振動・波動現象に対する理解を深める。
授業の進め方・方法:
本講義では、様々な振動の形態とそれに対応する解析法の解説を行った後、授業時間内に演習を行うことで知識の定着を図る。単元ごとの確認試験および課題レポートによって習熟度の評価を行う。
注意点:
・評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
・この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(機械・電気系の基本要素および基本法則の復習も含む) 振動と波動の基礎知識を修得することの必要性について説明ができる
2週 1自由度無減衰系の振動(1) バネ・質点系の運動方程式とLC回路の回路方程式を記述し、一般解を求めることができる
3週 1自由度無減衰系の振動(2) 自由振動のエネルギを計算でき、調和外力による強制振動の解を求めることができる
4週 1自由度減衰系の振動(1)(自由振動の性質) 1自由度減衰系の自由振動の場合の運動方程式を解くことができ、解の性質を説明できる
5週 1自由度減衰系の振動(2)(強制振動の性質、共振) 1自由度減衰系の強制振動の場合の運動方程式を解くことができ、解の性質を説明できる
6週 2自由度無減衰系の振動(1) 2自由度のバネ・質点系の運動方程式を求めることができる
7週 2自由度無減衰系の振動(2) 2自由度のバネ・質点系の運動方程式を解いて、解の性質を述べることができる
8週 機械系の波動方程式(弦の振動、音波) 弦の運動方程式と音波の波動方程式を求めることができる
2ndQ
9週 波動方程式の解(ダランベールの解) 波動方程式の解法を理解し、波動方程式の一般解(ダランベールの解)を求めることができる
10週 波動方程式の解の性質 波動方程式の解の性質を説明できる
11週 電気系の波動方程式(分布定数回路) 分布定数回路に関する波動方程式を求めることができ、解の性質について説明できる
12週 電気系の波動方程式(電磁波) マクスウェル方程式から波動方程式を求めることができる
13週 電気系の波動方程式(電磁波) 電磁波の波動方程式の解の性質について説明できる
14週 フーリエ解析の基礎 任意波形のフーリエ級数展開を求めることができる
15週 フーリエ解析の応用 振動・波動現象へのフーリエ解析の応用について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

確認試験課題レポート合計
総合評価割合5050100
評価項目1:1自由度振動系(無減衰系・減衰系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる202040
評価項目2:2自由度振動系(バネ・質点系)について運動方程式を立て、微分方程式を解くことができる101020
評価項目3:振動と波動の違いを説明でき、基本的な波動方程式を導いて解くことができる202040