コンピュータ基礎演習

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 コンピュータ基礎演習
科目番号 2020-487 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント(適宜配布する)
担当教員 芹澤 弘秀,大久保 進也

到達目標

1.コンピュータの歴史、ハードウェアの基礎、ソフトウェアの基礎を説明できる。
2.ハードウェアに関する基礎的な実習を行った後、その内容を報告書にまとめることができる。
3.ソフトウェアに関する基礎的な実習を行った後、その内容を報告書にまとめることができる。
4.コンピュータとその周辺技術を応用した簡単なシステムを構築できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.コンピュータの歴史、ハードウェアの基礎、ソフトウェアの基礎を説明できる。コンピュータの歴史、ハードウェアの基礎、ソフトウェアの基礎を十分に理解していて、それらを正確に説明できる(試験評価80点以上に相当)。コンピュータの歴史、ハードウェアの基礎、ソフトウェアの基礎を理解していてそれらを説明できる(試験60点~79点に相当)。コンピュータの歴史、ハードウェアの基礎、ソフトウェアの基礎の理解が不十分であり、それらを説明できない(試験評価60点未満に相当)。
2.ハードウェアに関する基礎的な実習を行った後、その内容を報告書にまとめることができる。ハードウェアに関する基礎的な実習の内容を十分に理解しており、それを報告書にまとめて第三者に正確に伝えることができる。ハードウェアに関する基礎的な実習の内容を理解しており、それを報告書にまとめて第三者に伝えることができる。ハードウェアに関する基礎的な実習の内容を理解できておらず、報告書に誤りや未記入がある。
3.ソフトウェアに関する基礎的な実習を行った後、その内容を報告書にまとめることができる(工学基礎IIの後期で実施)。ソフトウェアに関する基礎的な実習の内容を十分に理解しており、それを報告書にまとめて第三者に正確に伝えることができる。ソフトウェアに関する基礎的な実習の内容を理解しており、それを報告書にまとめて第三者に伝えることができる。ソフトウェアに関する基礎的な実習の内容を理解できておらず、報告書に誤りや未記入がある。
4.コンピュータとその周辺技術を応用した簡単なシステムを構築できる。学習した内容を応用して簡単なコンピュータ応用システムを構築でき、ほぼ仕様通りの動作をさせることができる。学習した内容を応用して簡単なコンピュータ応用システムを構築できる。学習した内容を応用できず、簡単なコンピュータ応用システムを構築できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータ応用製品の開発技術者を目指す学生にとって、コンピュータの歴史と原理、使用法を把握しておくことは非常に重要であり、今後の専門科目を学ぶ上でも大変有意義である。本講義では、コンピュータに関する知識と技術の修得だけでなく制御情報工学科1年生に対する導入教育も目的とし、コンピュータに関する基礎事項の学習、ハードウェアとソフトウェアに関する基礎的な演習、学科紹介等を行う。また、メカトロシステムの開発演習を通して、コンピュータとその周辺技術の応用方法についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
コンピュータの歴史と原理(ハードウェアとソフトウェアの基礎)の学習については講義形式で行い、ハードウェアとソフトウェアに関する基礎技術の習得とメカトロシステムの開発実習は座学と演習(実験・実習)を融合した形式で行う。後期は工学基礎IIIと連続する形で実施する(ソフトウェア基礎演習は工学基礎IIIで実施)。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を25%、演習レポート[期限順守も考慮]を65%、授業への積極姿勢(受講態度、忘れ物、出席状況等)を10%の重みとして成績評価を行う。60点以上を合格とする(成果発表会の評価も加点対象となる)。
3.学習効果を高めるため、後期の製作演習は2回分を同一日に連続して実施する(工学基礎IIIとの連続時間で実施)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、
コンピュータの歴史1
概要説明、学科紹介(カリキュラム、S科教員紹介等)
計算道具の歴史を説明できる
2週 コンピュータの歴史2 機械式計算機からノイマン型コンピュータまでのコンピュータの歴史を説明できる
3週 ハードウェア入門1 二進数、論理回路、全加算器等の基礎知識を説明できる
4週 ハードウェア入門2 コンピュータの基本構成と機械語等の基礎知識を説明できる
5週 ソフトウェア入門 高級言語、プログラムと流れ図、アルゴリズム等の基礎知識を説明できる
6週 企業見学準備 IT系企業見学の準備(事前学習)[IT系企業見学は授業時間外に実施予定(中止もあり得る)]
7週 まとめ1、実習準備 これまでの学習内容確認、安全教育、実習の概要説明
8週 ハードウェア基礎演習1 コンピュータと電気の関係について説明できる
2ndQ
9週 ハードウェア基礎演習2 物理量の計測技術[センサ原理]1(センサの仕組みを理解できる)
10週 ハードウェア基礎演習3 物理量の計測技術[センサ原理]2(センサ回路を製作できる)
11週 ハードウェア基礎演習4 モータ制御とメカトロニクス1(モータ制御の方法を説明できる)
12週 ハードウェア基礎演習5 モータ制御とメカトロニクス2(モータドライバでモータを動かすことができる)
13週 ハードウェア基礎演習6 モータ制御とメカトロニクス3(簡単なモータ制御システムを製作できる)
14週 ハードウェア基礎演習7 ロジック回路1(ロジック素子とロジック回路を説明できる)
15週 ハードウェア基礎演習8 ロジック回路2(ロジックICを使用することができる)
16週
後期
3rdQ
1週 設計基礎演習1 EVOROBO1号の設計・製作1:設計(簡単な組み合わせ回路を設計できる)
2週 設計基礎演習2 EVOROBO1号の設計・製作2:設計(簡単な組み合わせ回路を設計できる)
3週 設計基礎演習3 EVOROBO1号の設計・製作3:製作(簡単な組み合わせ回路を作ることができる)
4週 設計基礎演習4 EVOROBO1号の設計・製作4:製作(簡単な組み合わせ回路を作ることができる)
5週 設計基礎演習5 EVOROBO1号の設計・製作5:製作・調整(簡単な組み合わせ回路を用いたシステムを作ることができる)
6週 設計基礎演習6 EVOROBO1号の設計・製作6:製作・調整(簡単な組み合わせ回路を用いたシステムを作ることができる)
7週 創造演習1 EVOROBO1A号の開発1:発案・設計(ブレインストーミングの方法を製品開発に応用できる)
8週 創造演習2 EVOROBO1A号の開発2:発案・設計(ブレインストーミングの方法を製品開発に応用できる)
4thQ
9週 創造演習3 EVOROBO1A号の開発3:設計・製作(マイコンを用いた製品の設計と製作ができる)
10週 創造演習4 EVOROBO1A号の開発4:設計・製作(マイコンを用いた製品の設計と製作ができる)
11週 創造演習5 EVOROBO1A号の開発5:製作・調整(マイコンを用いた製品の製作と調整ができる)
12週 創造演習6 EVOROBO1A号の開発6:製作・調整(マイコンを用いた製品の製作と調整ができる)
13週 創造演習7 発表会1(製品に関するプレゼンテーションができる)
14週 創造演習8 発表会2(製品に関するプレゼンテーションができる)
15週 まとめ2、アンケート 1年間の総括、授業アンケート、演習室の大掃除
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前9,前10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前9,前10
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前7
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前10
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前11
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前10
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2前2
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。2前2
情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2後7,後8,後9,後10,後11,後12
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前3
基本的な論理演算を行うことができる。2前3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2後1,後2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2後3,後4
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。2後3,後4
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。2後1,後2
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2前14
組合せ論理回路を設計することができる。2後3,後4
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。2後13
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2前9
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2前9
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2前8
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。2前10
論理回路の動作について実験結果を考察できる。2前15
ディジタルICの使用方法を習得する。2前15
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。2後1,後2
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。2後3,後4

評価割合

中間試験演習レポート積極姿勢合計
総合評価割合256510100
基礎的能力2501035
専門的能力065065
分野横断的能力0000