計算機シミュレーション

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機シミュレーション
科目番号 2022-410 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:とくになし。 参考書:Cによる数値計算とシミュレーション,小高知宏,オーム社,2009
担当教員 藤尾 三紀夫

到達目標

コンピュータの発展に伴いコンピュータシミュレーションの応用分野が拡大しつつあります.この講義では次の内容を目的とします.
1.シミュレーション可能なプログラム環境を設定できる.
2.数値計算のデータ型と誤差について説明できる.
3.常分方程式で記述された物理現象のシミュレーション手法について説明できる.
4.偏微分方程式記述された物理現象のシミュレーション手法について説明できる.
5.セルオートマトンの原理が説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:計算誤差計算誤差について種類と対処法について理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,発展的な報告書を作成できる.計算誤差について種類と対処法について理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,報告書を作成できる.計算誤差について種類と対処法について理解できず,独力で課題のプログラムを作成できず,報告書を作成できない.
評価項目2:常微分方程式のシミュレーション常微分方程式の差分式を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,発展的な報告書を作成できる.常微分方程式の差分式を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,報告書を作成できる.常微分方程式の差分式を理解できず,独力で課題のプログラムを作成できず,発展的な報告書を作成できる.
評価項目3:偏微分方程式のシミュレーション偏微分方程式の差分式を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,発展的な報告書を作成できる.偏微分方程式の差分式を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,報告書を作成できる.偏微分方程式の差分式を理解できず,独力で課題のプログラムを作成できず,報告書を作成できない.
評価項目4:セルオートマトンのシミュレーションセルオートマトンの原理を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,発展的な報告書を作成できる.セルオートマトンの原理を理解し,独力で課題のプログラムを作成でき,報告書を作成できる.セルオートマトンの原理を理解できず,独力で課題のプログラムを作成でず,報告書を作成できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの性能が向上するにつれて、コンピュータシミュレーションの応用分野が拡大しています。本講義では、シミュレーションプログラミングの基礎とその基礎となる数値計算技術について講義します。具体的には、常微分方程式および偏微分方程式の差分式を用いたシミュレーションとセルオートマトンの原理とコーディングについて学びます。
講義では演習を中心とするため、C言語の基礎的な知識が必要となります。
授業の進め方・方法:
授業はスライド等による解説を基本とします。また授業展開は演習形式で行います。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。
3.成績評価はレポートにより行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
(開発環境整備)
LinuxまたはWindows上でシミュレーションプログラム可能な環境を整備する.
2週 C言語における数値計算データ型 シミュレーション環境の整備と数値計算用データ型を理解できる.
3週 C言語における数値計算と誤差 コンピュータを利用した計算により生じる誤差を理解できる.
4週 C言語における数値計算と誤差の対策 コンピュータを利用した誤差を体験して理解できる.
5週 常微分方程式の物理シミュレーション 常微分方程式の差分式を説明できる.
6週 常微分方程式の物理シミュレーション
(質点の1次運動シミュレーション)
質点の1次運動シミュレーションプログラムコードを説明できる.
7週 常微分方程式の物理シミュレーション
(2次運動シミュレーション)
ポテンシャルに基づく運動シミュレーションプログラムコードを理解できる.
8週 常微分方程式の物理シミュレーションの演習 常微分方程式の演習を体験し,課題について理解できる.
4thQ
9週 常微分方程式の物理シミュレーションの演習 常微分方程式の演習を体験し,課題についてプログラミングできる.
10週 偏微分方程式の物理シミュレーション
(微分方程式の境界値問題)
ラプラス方程式と境界問題について説明できる.
11週 偏微分方程式の物理シミュレーション
(微分方程式の境界値問題)
ガウス消去法と境界問題について説明できる.
12週 偏微分方程式の物理シミュレーションの演習 偏微分方程式の演習を体験し,課題について理解できる.
13週 偏微分方程式の物理シミュレーションの演習 偏微分方程式の演習を体験し,課題についてプログラミングできる.
14週 セルオートマトンの原理 セルオートマトンの原理を説明できる
15週 セルオートマトンのシミュレーション セルオートマトンのシミュレーションプログラムコードを説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力040000040
専門的能力050000050
分野横断的能力010000010