到達目標
離散時間系に関し、次の事項を目標とする。
①離散化された状態方程式を導出し、その意味を説明できる。
②パルス伝達関数を導出できる。
③PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1.離散化された状態方程式を導出し、その意味を説明できる。 | 離散化された状態方程式を詳細に導出し、その意味を分かり易く説明できる。 | 離散化された状態方程式を導出し、その意味を説明できる。 | 離散化された状態方程式を導出できず、その意味を説明できない。 |
2.パルス伝達関数を導出できる。
| パルス伝達関数の導出問題を8割以上解くことができる。 | パルス伝達関数の導出問題を6割以上解くことができる。 | パルス伝達関数を導出できない。 |
3.PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計ができる。 | PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計問題を8割以上解くことができる。 | PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計問題を6割以上解くことができる。 | PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3
説明
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教育方法等
概要:
近年の制御は、コンピュータを用いたデジタル制御が主流となっている。家庭電化製品や自動車、ロボット、飛行機等その必要性は極めて高い。本講義は、4年次の自動制御を引き継いで、離散時間系のデジタル制御理論について解説する。内容は古典から現代に及ぶが、本講義で初めて現代制御理論に触れる学生にも理解できるよう、連続時間系の状態方程式とその解の導出から始める。そして、離散化状態方程式を導出し、安定化の根本原理、z変換域での設計法など、重要事項に的を絞って講義する。
授業の進め方・方法:
講義を中心に実施するが、演習も適宜実施する。宿題を課すことがあるので、その場合には指定の期日までに提出すること。
注意点:
1.60点以上を合格とする。評価基準は成績評価基準表(ルーブリック)による。
2.評価については,評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
3.この科目は学修単位であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要になります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、デジタル制御とは |
授業の目標、評価方法を示すことができる。コンピュータによるデジタル制御の概要を示すことができる。
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2週 |
連続時間系の離散化 |
状態方程式の意味を理解し離散化ができる。
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3週 |
連続時間系の離散化 |
Z変換とパルス伝達関数の基礎を説明できる。
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4週 |
連続時間系の離散化 |
Z変換の公式を導出できる。
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5週 |
連続時間系の離散化 |
離散化状態方程式とパルス伝達関数との相互変換ができる。
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6週 |
連続時間系の離散化 |
可制御性と可観測性について説明できる。
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7週 |
連続時間系の離散化 |
安定化の基本について説明できる。
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8週 |
古典的なディジタル制御系の設計 |
デジタルPI制御の設計ができる。
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4thQ |
9週 |
古典的なディジタル制御系の設計 |
デジタル2自由度制御の設計ができる。
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10週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
状態フィードバック系の設計ができる。
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11週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
オブザーバ(予測的観測器、現在観測器)の設計ができる。
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12週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
オブザーバを併用した状態フィードバック系について説明できる。
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13週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
サーボ(I動作を含む状態フィードバック系)を説明できる。
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14週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
オブザーバを内蔵したサーボについて説明できる。
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15週 |
デジタル制御系の状態空間法による設計 |
演習(レギュレータ、オブザーバ、サーボについて設計できる。)
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 学習シート | 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 60 | 100 |
1.離散化された状態方程式を導出し、その意味を説明できる | 10 | 15 | 25 |
2.パルス伝達関数を導出できる。 | 10 | 15 | 25 |
3.PI制御、2自由度制御、レギュレータ、サーボ、オブザーバの設計ができる。 | 20 | 30 | 50 |