流体力学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 流体力学
科目番号 2022-429 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 水力学・流体力学、市川常雄 著
担当教員 横山 直幸

到達目標

1. 圧力の性質を説明することができ、静水圧を計算できる。
2. ベルヌーイの定理、連続の式、運動量の法則を説明および計算できる。
3. 層流、乱流、レイノルズ数について説明できる。
4. 管路の損失の計算ができる。
5. 抗力と揚力の発生メカニズムを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1:圧力の性質をすることができ、静水圧を計算できる□圧力の性質をすることができ、静水圧の発展的な問題を計算できる□圧力の性質をすることができ、静水圧を計算できる□圧力の性質をすることができず、静水圧を計算できない
到達目標2:ベルヌーイの定理、連続の式、運動量の法則を説明および計算できる□ベルヌーイの定理、連続の式、運動量の法則を説明でき、応用問題を解くことができる□ベルヌーイの定理、連続の式、運動量の法則を説明および計算できる□ベルヌーイの定理、連続の式、運動量の法則を説明および計算できない
到達目標3:層流、乱流、レイノルズ数について説明できる□層流、乱流、レイノルズ数について説明でき、層流の速度分布を計算できる□層流、乱流、レイノルズ数について説明できる□層流、乱流、レイノルズ数について説明できない
到達目標4:管路の損失の計算ができる□管路の損失の計算ができ、流速や流量を求めることができる□管路の損失の計算ができる□管路の損失の計算ができない
到達目標5:抗力と揚力の発生メカニズムを説明できる□抗力と揚力の発生メカニズムを説明でき、物体形状との関連を説明できる□抗力と揚力の発生メカニズムを説明できる□抗力と揚力の発生メカニズムを説明できない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流体力学は、水、空気、その他の液体、気体を対象とする学問であり、家庭用から産業用まで多種多様な機械、システムの設計・解析に応用される。ここでは、流体の性質及び水力学・流体力学の基礎的知識と理論を習得する。その応用技術の紹介と実際的な課題の演習を通じて実用できる力を養う。
授業の進め方・方法:
講義では、流体力学の基礎的知識と理論を説明し、演習問題を通じて実用できる力を養う。授業時には復習と理解度評価のための小テストを行う。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、 適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
中間試験を授業時間内に実施することがあります。
この科目は学修単位科目であり、1単位あたり30時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり15時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
2週 流体の性質 流体の分類、単位系、物理量について説明できる。
3週 流体静力学
(1)圧力、重力の場で静止している流体
静水圧を計算することができる。
4週 流体静力学
(2)圧力計
圧力計の原理を説明でき、圧力を計算することができる。
5週 流体静力学
(3)固体壁に働く流体の力、浮力
固体壁に働く流体の力を計算することができる。浮力を求めることができる。
6週 流体運動の基礎理論
(1)連続の式
連続の式について説明できる。
7週 流体運動の基礎理論
(2)ベルヌーイの定理
ベルヌーイの定理について説明できる。
8週 流体運動の基礎理論
(3)ベルヌーイの定理の応用
連続の式とベルヌーイの定理を使って問題を解くことができる。
4thQ
9週 流体運動の基礎理論
(4)運動量の法則
運動量の法則を説明できる。運動量の法則を使って問題を解くことができる。
10週 粘性流体の流れ
(1)平行2面間の層流、円管内の層流
平行2面間の層流及び円管内の層流の速度分布を求めることができる。
11週 粘性流体の流れ
(2)乱流、レイノルズ数
乱流とレイノルズ数について説明できる。
12週 管路
(1)円管の圧力損失
円管の圧力損失を求めることができる。
13週 管路
(2)管路における諸損失
圧力以外の諸損失を考慮し、円管の損失を計算することができる。
14週 抗力と揚力 抗力と揚力の発生メカニズムを理解し、説明できる。
15週 オイラーの運動方程式 オイラーの運動方程式を説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3後2
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3後2
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3後2
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3後3
パスカルの原理を説明できる。3後3
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3後4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。3後5
物体に作用する浮力を計算できる。3後5
定常流と非定常流の違いを説明できる。3後7
流線と流管の定義を説明できる。3後7
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3後6
オイラーの運動方程式を説明できる。3後15
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3後8
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3後9
層流と乱流の違いを説明できる。3後10
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3後11
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3後13
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3後14
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。3後14
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。3後14

評価割合

試験小テスト、レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000