メカトロニクス演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 メカトロニクス演習Ⅱ
科目番号 2022-510 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 制御情報工学科編,メカトロニクス演習Ⅱ実習書
担当教員 山崎 悟史

到達目標

1.マイクロコンピュータ(マイコン)を用いて,自走式の移動型ロボットシステムを開発する.コンピュータシステムをより深く理解するとともに,コンピュータによる外部機器の基本的な制御ができる.
2.OSの基礎,Linux上でのソフトウェア開発ができる.
3.システム開発(アイデア考案,プレゼンテーション,ドキュメント作成を含む)の基本を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイクロコンピュータ(マイコン)を用いて,自走式の移動型ロボットシステムを開発する.コンピュータシステムをより深く理解するとともに,コンピュータによる外部機器の基本的な制御ができる(評価割合:8割以上).マイクロコンピュータ(マイコン)を用いて,自走式の移動型ロボットシステムを開発する.コンピュータシステムをより深く理解するとともに,コンピュータによる外部機器の基本的な制御ができる(評価割合:6~8割).マイクロコンピュータ(マイコン)を用いて,自走式の移動型ロボットシステムを開発する.コンピュータシステムをより深く理解するとともに,コンピュータによる外部機器の基本的な制御ができる(評価割合:6割未満).
評価項目2仮想Linux上でのソフトウェア開発ができる(評価割合:8割以上).仮想Linux上でのソフトウェア開発ができる(評価割合:6~8割).仮想Linux上でのソフトウェア開発ができる(評価割合:6割未満).
評価項目3基本的なシステム開発手法(アイデア考案,プレゼンテーション,ドキュメント作成を含む)を体得している(評価割合:8割以上).基本的なシステム開発手法(アイデア考案,プレゼンテーション,ドキュメント作成を含む)を体得している(評価割合:6~8割).基本的なシステム開発手法(アイデア考案,プレゼンテーション,ドキュメント作成を含む)を体得している(評価割合:6割未満).

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本演習では,主にソフトウェアによる機能開発,実装によりメカトロニクスを高度化する技術を身につける.
具体的に以下の4点について講義,演習する.
1. 組み込み系システムを意識したCプログラミングやUNIXオペレーション
2. マイクロコンピュータ(マイコン)や各種入出力センサの使用方法
3. マイコンを用いた自律走行ロボットの設計・製作,各種マイコン機能やセンサ付加による拡張方法
4. システム開発(アイデア考案,プレゼンテーション,ドキュメント作成を含む)の基本手法
授業の進め方・方法:
まずスライドを用いて概念を解説し、その後,複数名からなるグループで演習に取り組む.
注意点:
前年度までのコンピュータ基礎演習およびメカトロニクス演習Ⅰの内容を十分に復習する.他科目「電子回路」「データ構造とアルゴリズム」「プログラミング演習」などとも関連するため,それらの理解も重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,マイコン基礎1 授業概要・目的,スケジュール,評価方法と基準等を理解する.Arduinoを用いたシステム開発,Arduinoにおけるスケッチを作成できる.
2週 マイコン基礎2 Arduinoのハードアーキテクチャ,I/Oポートの使用できる.
3週 走行会マシン1の製作1 プログラム固定情報による規定走行マシンの走行を実現する.
4週 走行会マシン1の製作2 プログラム固定情報による規定走行マシンの走行を実現する.それをもとに自由走行マシンを考案,設計・製作する.【レポート2】を作成し,提出する.
5週 走行会マシン1の製作3 システム開発手法(工程・ドキュメントとプレゼンテーション),走行会マシンの設計・製作,発表準備できる.
6週 走行会1 プレゼンテーション,走行会,評価,システム仕様書となぜなぜ分析できる.【レポート3】を作成し,提出する.
7週 マイコン応用1 基本的な入力センサ,デバイスの原理を理解し、システム開発に利用できる.
8週 マイコン応用2 基本的な出力センサ,デバイスの原理を理解し、システム開発に利用できる.
4thQ
9週 マイコン応用3 Arduinoマイコンの応用的な利用法を理解し、システム開発に利用できる.
10週 マイコン応用4 Arduinoマイコンの応用的な利用法を理解し、システム開発に利用できる.
11週 走行会マシン2の製作1 光センサ情報によりマシンの基本走行できる.
12週 走行会マシン2の製作2 光センサ情報によりマシンの基本走行できる.【レポート4】を作成し,提出する.
13週 走行会マシン2の製作3 走行会マシンの企画発表,設計・製作できる.
14週 走行会マシン2の製作4 走行会マシンの設計・製作,ドキュメント作成できる.
15週 走行会2 プレゼンテーション,走行会,評価,システム仕様書となぜなぜ分析できる.【レポート5】を作成し,提出する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4
定数と変数を説明できる。4
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4
電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3
情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
変数の概念を説明できる。4
データ型の概念を説明できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。4
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。4
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。4
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4
計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。3
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。3
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。3
その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。3
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。3
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000