概要:
コンピュータ組み込み機器の普及により情報社会となった現在では、コンピュータの関わる世界でも実社会と同様にルールとマナーが求められる時代になってきている。特に、最近ではコンピュータ組み込み機器やネットワークを利用した際にルールやマナー、知識の欠如を原因としてトラブルに関わることが増えてきている。これらの現状を踏まえ、普段から利用する機会の多いコンピュータ利用機器に関連して情報モラルと情報セキュリティを含めた知識を広く講義し、情報社会においてこれらの機器を適正に使えるための基礎を教授することを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業は毎回、講義と演習を行う形式を基本とする。講義中、演習中に質問がある場合は内容によらず積極的に質問を行うこと。
定期考査前には模擬試験の実施を原則とする。
通年成績における試験の配分と配点比は次のとおりとする;前期40%(中間期 20%、期末 20%)、後期30%(中間期 15%、学年末 15%)
通年成績における演習課題の評価の配分比は次のとおりとする;前期中間期 5%、前期期末期 5%、後期中間期 10%、後期期末期 10%
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。講義計画の順番はマルウェアの流行状況等によって変更する場合がありえます。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
総合情報センタ利用案内 |
本校のネットワーク利用の規則を了解している、Moodleへログインできる、パスワードを変更できる
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2週 |
本校オンラインシステム利用案内 |
Office365にログインできる、多段階認証・多要素認証の設定が出来る、Teamsにおける情報の発信について注意事項を理解できる
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3週 |
電子メールの利用 |
メールアドレスの構造を理解できる、メールを丁寧に書くことができる
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4週 |
情報セキュリティとネット被害 |
コンピュータやスマートフォンに対する不正行為と対策、用語を理解できる
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5週 |
個人情報と知的財産 |
個人情報と知的財産(特に著作権)について用語や法律を理解できる
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6週 |
情報の受信と発信 |
ネットワーク内で情報を受信、発信する際の注意事項を理解できる
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7週 |
模擬試験 |
中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
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8週 |
試験返却/コンピュータの使い方とセキュリティ |
試験解答返却と解説、ネットにつながっていることを前提としたコンピュータの使い方について理解できる
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2ndQ |
9週 |
コンピュータの仕組み |
コンピュータの簡単な仕組み、2進数と10進数の対応を理解できる
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10週 |
基数変換 |
整数2進数、10進数、16進数の基数変換を行うことができる、ゲート回路の基本的な動作を理解できる
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11週 |
ゲート回路の応用 |
ゲート回路の応用のされ方を理解できる、バイト換算について計算できる
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12週 |
2進数の乗算と減算 |
2進数でみた乗算について理解できる、負の数を理解し計算できる
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13週 |
実数の2進数表現、OSの働き |
実数の2進数表現(浮動小数表現)を理解できる、OSの働きについて理解できる
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14週 |
インターネットに関する補足 |
OSI参照モデルを用いたインターネットの動きを理解できる、通信速度について計算できる、圧縮について理解できる
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15週 |
模擬試験 |
前期期末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
オフィスソフト(1) |
ワープロソフトによる文書作成の概要を説明できる
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2週 |
オフィスソフト(2) |
表計算ソフトによるデータの整理ができる
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3週 |
オフィスソフト(3) |
表計算ソフトによるデータの整理ができる
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4週 |
オフィスソフト(4) |
ワープロソフトによる文書へ表計算ソフトの結果を添付できる
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5週 |
オフィスソフト(5) |
プレゼンテーションソフトを使用できる
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6週 |
オフィスソフト(6) |
プレゼンテーションソフトを使用できる
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7週 |
模擬試験/オフィスソフト(7) |
後期中間試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する/プレゼンテーションソフトを利用してプレゼンテーションを実施できる
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8週 |
試験返却/コンピュータを利用した問題解決(1) |
中間試験解説/コンピュータの基本的な処理について理解できる
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4thQ |
9週 |
コンピュータを利用した問題解決(2) |
コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムについて理解できる
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10週 |
コンピュータを利用した問題解決(3) |
コンピュータを利用した問題解決-アルゴリズムが複数あることについて理解できる
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11週 |
コンピュータを利用した問題解決(4) |
モジュール化について理解できる
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12週 |
コンピュータを利用した問題解決(5) |
現実の問題をシミュレーションで解くことについて、その特徴を理解できる
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13週 |
コンピュータを利用した問題解決(6) |
現実の問題をシミュレーションで解くことについて、その特徴を理解できる
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14週 |
コンピュータを利用した問題解決(7) |
これまで学習してきた内容を基に問題を解く
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15週 |
模擬試験 |
学年末試験に対する模擬試験を実施しこれまでの学習内容を復習する
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 1 | 後1,後2,後3,後4 |
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | 前1,前5,前6,前8 |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | 前1,前3,前5,前6,前8,前13 |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 1 | 前5,前6,前8 |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前3,前5,前6,前8,前13 |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | 前11,前12 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前9,前10 |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | 前3,前4,前6,前8,前10,前13,前14 |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13 |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前8 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前8 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 情報処理 | 整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。 | 3 | 前11,前12,後12,後13,後14 |
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。 | 3 | 前9,後10,後11,後12,後13,後14 |
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
条件判断プログラムを作成できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
データ型の概念を説明できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | 後10,後11,後12,後13,後14 |
計算機工学 | 基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | 前11,前12 |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前11,前12 |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前11,前12 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12 |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 3 | 前9 |
情報数学・情報理論 | コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 3 | 前10,前11,前12 |
その他の学習内容 | 少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,後1 |
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8 |
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6 |
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5,前6,前8,前14 |
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前14 |
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5,前6,前8,前14 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | 前5,前6,前8,後5,後6,後8 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | 前5,前6,前8,後5,後6,後8 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 2 | 前5,前6,前8,後5,後6,後8 |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | 前3,前5,前6,前8,後5,後6,後8 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 2 | 前5,前6,前8,後5,後6,後8 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 2 | 前6,前8,後5,後6,後8 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 2 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前13 |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 2 | 前3,前4,前5,前6,前8 |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 2 | 前4,前5,前6,前8 |