化学Ａ

科目基礎情報

学校	沼津工業高等専門学校	開講年度	令和05年度 (2023年度)
授業科目	化学Ａ
科目番号	2023-490	科目区分	一般 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	制御情報工学科	対象学年	2
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	化学 Vol. 1 理論編（東京書籍），化学 Vol. 2 物質編（東京書籍），ニューアチーブ「化学」（東京書籍），ニューグローバル「化学」（東京書籍），フォトサイエンス化学図録（数研出版）
担当教員	小林 美学,（化学・生物 非常勤講師）,久松 宏

到達目標

(1) 気体，溶解，反応熱，電気分解について基本的な理論を身につけ，与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。
(2) 無機物質と有機化合物の代表的な物質について，名称や性質を示すことができる。　　

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	気体，溶解，反応熱，電気分解について基本的な理論を身につけ，式の変形や組み合わせを行った上で，与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。	気体，溶解，反応熱，電気分解について基本的な理論を身につけ，与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。	気体，溶解，反応熱，電気分解について基本的な理論を身につけ，与えられた条件から指定された物理量を求めることができない。
評価項目2	無機物質と有機化合物の多くの物質について，名称や性質を示すことができる。	無機物質と有機化合物の代表的な物質について，名称や性質を示すことができる。	無機物質と有機化合物の代表的な物質について，名称や性質を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標（本科のみ）】 2 （自然科学の成果を社会の要請に応えて応用する能力）

教育方法等

概要:

この科目では，「化学基礎」で学んだ事項を基として，更に進んだ化学的方法で自然の事物・現象に関する問題を取り扱う。学生は実験なども通して，化学的に探究する能力と態度を身に付け，化学の基本的な概念や原理・法則の理解を深め，自然科学的なものの見方を身につける。本講義を通して，化学の基本的な概念や原理・法則を工学分野に適用できることを学ぶ

授業の進め方・方法:

　講義はホームルームで，実験は一般化学実験室で行う。試験は年に4回の定期試験として実施する。

注意点:

授業担当教員は前期が久松宏，後期が小林美学である。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンス，状態変化とエネルギー，気体の圧力，気液平衡と蒸気圧，沸騰	三態と熱の出入りの関係について，理解できる。 水の状態変化が説明できる。蒸気圧曲線を読み取ることができる
		2週	状態図，ボイルの法則，シャルルの法則，ボイルシャルルの法則	ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。
		3週	気体の状態方程式，理想気体と実在気体	気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を用いて指定された物理量を求めることができる。
		4週	混合気体の圧力，溶解のしくみ	分圧の考えを用いて，指定された物理量を求めることができる。
		5週	固体の溶解度，溶液の濃度，気体の溶解度	溶解度曲線を読み取ることができる。溶解度の概念を用いて，指定された物理量を求めることができる。
		6週	実験「溶解度曲線」	複数の班が観察したデータを集約し，グラフ化することによって，２変数の関係について考察することができる。
		7週	蒸気圧降下と沸点上昇，凝固点降下	沸点上昇，凝固点降下の式から，指定された物理量を求めることができる。
		8週	結晶の種類，金属結晶の構造，イオン結晶の構造，氷の結晶構造，ダイヤモンドの結晶	固体の代表的な構造を示すことができる。
	2ndQ
		9週	化学変化と熱の出入り，エンタルピーの変化，いろいろな反応エンタルピー	反応エンタルピーを記述することができる。反応エンタルピーの種類について，示す事ができる。
		10週	生成エンタルピーと反応エンタルピー，化学反応が進む方向，ヘスの法則	与えられた条件から反応エンタルピーを求めることができる。
		11週	結合エンタルピー，電気分解	与えられた条件から，結合エンタルピーを求めることができる。電気分解の原理を説明できる。
		12週	電気分解における反応，電気分解の法則	電気分解反応を説明できる。電気分解の利用として、銅の精錬など実社会における技術の利用例を説明できる。ファラデーの法則を用いて，与えられた条件から指定された物理量を求めることができる。
		13週	実験「ファラデー定数」	得られたデータから，目的とする定数を導き，誤差について考察することができる。
		14週	水素とその化合物，貴ガス	水素と貴ガスについて，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		15週	酸素・硫黄とその化合物	酸素と硫黄の単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		16週
後期
	3rdQ
		1週	ハロゲンとその化合物	ハロゲンの単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		2週	窒素・リンとその化合物	窒素とリンの単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		3週	炭素・ケイ素とその化合物	炭素とケイ素の単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		4週	アルカリ金属とその化合物	アルカリ金属単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		5週	アルカリ土類金属とその化合物	2族元素の単体と化合物について，代表的な物質の名称や性質を示すことができる。
		6週	実験「ナトリウムの性質」	無機物質について，安全に正しく取り扱いことができる。得られた結果から，対象物質の反応性について考察できる。
		7週	アルミニウム，銅，銀，鉄の単体	アルミニウム，銅，銀，鉄の単体について，製錬方法や性質を示すことができる。
		8週	有機化合物の特徴	有機化合物の特徴について示す事ができる。有機化合物を分類することができる。
	4thQ
		9週	飽和炭化水素	飽和炭化水素について，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		10週	不飽和炭化水素	不飽和炭化水素について，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		11週	アルコールとエーテル	アルコールとエーテルについて，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		12週	アルデヒドとケトン	アルデヒドとケトンについて，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		13週	実験「アルコールとアルデヒドの性質」	有機化合物を安全に正しく取り扱うことができる。得られた結果から，対象物質の性質について考察することができる。
		14週	カルボン酸とエステル	カルボン酸について，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		15週	芳香族炭化水素，まとめ	芳香族炭化水素について，代表的な化合物の名前と性質について示すことができる。
		16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	自然科学	化学(一般)	化学(一般)	水の状態変化が説明できる。	3	前1
				ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。	3	前2
				気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。	3	前3
				電気分解反応を説明できる。	3	前12
				電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。	3	前12
				ファラデーの法則による計算ができる。	3	前12,前13

評価割合

	試験	演習，課題，実験レポート，積極姿勢	合計
総合評価割合	70	30	100
基礎的能力	70	30	100
専門的能力	0	0	0
分野横断的能力	0	0	0