離散数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 離散数学Ⅱ
科目番号 2024-434 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 勝俣、南野著、情報系のための離散数学、共立出版
担当教員 鈴木 康人

到達目標

1.与えられた問題や用語を導入された記号を使って適切に表現できる
2.簡単な組み合わせ問題を解くことが出来る
3.実際に見ることができる問題に近い組み合わせ問題の立式を説明できる(B1-3)
4.組み合わせ問題の時間計算量を評価できる
5.図形によるグラフ表現を集合を用いた表現に変換したり、集合の表現から図形の表現に変換できる
6.図形の同型性を判断できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優/良)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1□与えられた問題や用語を導入された記号を使って完全に表現できる□与えられた問題や用語を導入された記号を使って大体表現できる□与えられた問題や用語を導入された記号を使って表現できない
評価項目2□簡単な組み合わせ問題を解くことが出来る□簡単な組み合わせ問題を解くことが出来ない
評価項目3(B1-3)□組み合わせ問題の立式を説明でき正しい答えを導くことが出来る□組み合わせ問題の立式を説明できる□組み合わせ問題の立式を説明できない
評価項目4□時間計算量の定義を理解しアルゴリズムがどれくらいの時間計算量になるか説明できる□時間計算量の定義を理解し、その性質をおおよそ説明できる□時間計算量の定義について説明できない
評価項目5□図形によるグラフ表現を集合を用いた表現に変換したり、逆方向に変換できる□図形によるグラフ表現を集合を用いた表現に変換できるか、逆方向に変換できる□図形によるグラフ表現を集合を用いた表現に変換できないし、逆も出来ない
評価項目6□図形の同型性を写像を用いて説明ないし証明できる□図形の同型性を判断できる□図形の同型性を判断できない

学科の到達目標項目との関係

実践指針 (B1) 説明 閉じる
実践指針のレベル (B1-3) 説明 閉じる
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
離散数学とは与えられた問題をコンピュータで解かせる際にプログラマが利用する数学である。近年では有限の対象に対する数学であるとも評されるがぐたいてきには集合・写像理論、組み合わせ理論、グラフ理論を中心に展開される。本教科では組み合わせ理論とグラフ理論を記号と論理式、集合や写像を用いて基礎を教授する。
授業の進め方・方法:
座学による。適宜ノート参照可能な小試験を実施しノート検査に換える。演習は単元ごとに実施し、全員の前で説明する。当たらなかった学生は課題提出の形で提出してもらい採点を行う。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、関係(1)(5.1関係の基礎、5.2関係の表し方、5.3関係の演算) 授業の進め方、関係を集合を使用して表現できる、関係の演算を計算できる
2週 関係(2)(5.4関係の性質) 2項関係の性質を理解できる
3週 関係(3)(5.5同値関係) 同値関係について理解できる、
4週 関係(4)(5.5同値関係)、関数(1)(6.1関数) 同値関係と商集合について理解できる、関数の定義を理解できる
5週 関数(3)(6.2関数の分類、6.3関数の合成、6.4関係や置換と関数、6.5再帰関数) 、関数の合成を理解し集合として表現できる単射・全射の定義を理解し、与えられた関数が単射・全射であるか判断できる、関係や置換と関数の関係を理解できる、再帰関数について理解できる
6週 到達度試験 到達度試験/演習
7週 答案返却、数え上げの基礎(1)(4.1和と積の法則、4.2順列、4.4組み合わせ、4.5 2項定理、) 和と積の法則から順列、組み合わせについて説明できる、組み合わせから2項定理を説明できる
8週 数え上げの基礎(2)(4.3置換、4.6 鳩の巣論法、4.7包含と排除の原理、4.8母関数) 組み合わせと置換の関係を理解できる、鳩の巣論法を理解しその証明を使用できる、母関数による組み合わせと置換の関係・全射・単射の関係を説明できる、包含と排除の原理と集合の関係を説明できる
2ndQ
9週 時間計算量(1) 時間計算量について複数の定義があることを理解しその性質の証明を説明できる
10週 時間計算量(2) 時間計算量について複数の定義があることを理解しその性質の証明を説明できる
11週 グラフの基礎(1)(7.1無向グラフ) 集合を使用したグラフの定義を理解し使用できる
12週 グラフの基礎(2)(7.2グラフの連結性、7.4グラフの行列表現) グラフの連結性について定義を理解し、連結性に関するグラフの性質の証明を説明できる、グラフの行列表現を使用し応用できる
13週 グラフの基礎(3)(木構造、Konigの補題) 木構造について説明し使用できる、Konigの補題を使用できる
14週 演習 演習
15週 答案返却/アンケート 答案返却/授業アンケート
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3前7,前8,前14
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3前7,前8,前14
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェア時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。3前9,前10,前14
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前14
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前11,前12,前14
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。3前6,前14
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。3前9,前10,前13,前14

評価割合

試験ノート検査演習その他合計
総合評価割合7020100100
基礎的能力602010090
専門的能力(評価項目3)1000010
分野横断的能力00000