計算機シミュレーション

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 計算機シミュレーション
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:とくになし。 参考書:モデルと表現, 米沢 明憲, 柴山 悦哉,岩波書店,1992
担当教員 長谷 賢治

到達目標

このコースを受けた成果として、以下のことができるようになる。
1. 確定論的現象(流体系、力学系、熱系、生態系)などのモデリング
2. 確定論的現象のシミュレーション
3. 確率論的現象(待ち行列、在庫システム)などのモデリング
4. 確率論的現象のシミュレーション

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:確定論的現象のモデリング 与えられた現象のモデリングができる。例題が提示されればそのモデリング手順が理解できる。モデリング手順がわからない。
評価項目2:確率論的現象のモデリング シミュレーションを企画・実行できる。例題が提示されればそのシミュレーション手順が理解できる。シミュレーション手順がわからない。
評価項目3:確率論的現象のモデリング 与えられた現象のモデリングができる。例題が提示されればそのモデリング手順が理解できる。モデリング手順がわからない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
われわれはふだん物事を理解するときに、自分なりの「モデル」をつくり、それをもとに理解をする。「対象」から本質的な部分を抽出し「モデル」を作成する操作を「モデリング」という。このモデリングを通じて、その対象についての理解を深めることができる。また、「モデル」を動かす操作を「シミュレーション」という。モデルが数理記号系で記述されている時、その「シミュレーション」に計算機が用いられる。シミュレーションを行うことにより、「対象」のより深い理解が可能となり、その世界を擬似的に体験することができる。 本講義では、計算機シミュレーションについて、その基本的な考え方を紹介する。
授業の進め方・方法:
授業はスライド等による解説を基本とする。授業展開は問題ドリブンな形でおこなう。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション(シミュレーションとは?) 授業マップを見て、その全体像を理解すること。
2週 モデルと表現 現象の数学モデルの導出、ならびにその状態空間モデルへの変換ができる。
3週 数値計算法の基礎(シミュレーター作成のための) 状態空間モデルからデジタル・シミュレータが構成できる。
4週 決定論的事象について[事例研究1から6まで]
事例研究1. 熱帯魚の水槽の温度制御問題
手法、シミュレーションを用いた問題解決のステップが理解できる。
5週 事例研究2. ホールインワンを狙え! 物理系のモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
6週 事例研究3. 月蝕を予測せよ! 物理系のモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
7週 事例研究4. 「振動絶縁の原理」を見出せ! 物理系のモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
8週 事例研究5. 「生態系の法則」を引き出せ! 生態系のモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
4thQ
9週 中間試験 8週までの内容を理解っしていること。
10週 事例研究6. 地球の年齢を予測せよ! 地球科学系のモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
11週 事例研究7. DDT拡散で生態系はどうなるか? システム・ダイナミックスのアプローチに基づくモデリングならびにそのシミュレータを用いて問題解決が図れる。
12週 確率論の基礎 公理的確率論の基礎概念が理解できる。
13週 事例研究8. カジノでの必勝法を探せ! 非決定論的現象のシミュレータを用いて問題解決が図れる。
14週 事例研究9. 君はSHOPを経営できるのか? 非決定論的現象のシミュレータを用いて問題解決が図れる。
15週 事例研究10. 待ち行列をなくせ! 非決定論的現象のシミュレータを用いて問題解決が図れる。
16週 総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力1010000020
専門的能力3010000040
分野横断的能力2020000040