線形代数Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 線形代数Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新基礎数学,新基礎数学問題集,新線形代数,新線形代数問題集(大日本図書),新編高専の数学1,2問題集(森北出版)
担当教員 (数学科 非常勤講師),小林 義季

到達目標

1.2次曲線の性質が理解でき,座標平面上に2次曲線および直線に関する不等式の表す領域を図示できる.
2.ベクトルの概念が理解でき,ベクトルの演算ができる.平面図形に関する問題ををベクトルを用いて解くことができる.平面ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を説明できる.
3.空間図形に関する問題ををベクトルを用いて解くことができる.空間ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を説明できる.
4.行列の和・積・転置を正確に行うことができ,2次の正方行列について逆行列を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
2次曲線の性質が理解でき,方程式とグラフの関係を把握している.座標平面上に2次曲線や直線に関する不等式および連立不等式の表す領域を図示できる. 2次曲線の性質が理解でき,座標平面上に2次曲線および直線に関する不等式の表す領域を図示できる.2次曲線の性質が理解できず,座標平面上に2次曲線および直線に関する不等式の表す領域を図示できない.
ベクトルの概念を理解し,ベクトルの演算ができる.平面図形に関する問題をベクトルを用いて解くことができる.また,内積についても理解し,使いこなせる.平面ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を簡潔に説明できる. ベクトルの概念が理解でき,ベクトルの演算ができる.平面図形に関する問題をベクトルを用いて解くことができる.平面ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を説明できる. ベクトルの概念が理解できず,ベクトルの演算ができない.平面図形に関する問題をベクトルを用いて解くことができない.平面ベクトルの線形独立・線形従属が理解できず,その図形的意味を説明できない.
空間図形に関する問題をベクトルおよびその内積の概念を用いて解くことができる.空間ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を簡潔に説明できる. 空間図形に関する問題をベクトルを用いて解くことができる.空間ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,その図形的意味を説明できる. 空間図形に関する問題をベクトルを用いて解くことができない.空間ベクトルの線形独立・線形従属が理解できず,その図形的意味を説明できない.
行列の和・積・転置を正確に行うことが容易にでき,交代行列・対称行列の説明ができる.また,2次の正方行列について,その逆行列を求めることができる.行列の和・積・転置を正確に行うことができ,2次の正方行列について逆行列を求めることができる.行列の和・積・転置を正確に行うことができず,2次の正方行列について逆行列を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
座標平面上で図形の性質を扱う解析幾何とそれに続く線形代数について講義する.両者は今後学ぶ数学の基礎となる内容であり,特に,線形代数は微分積分と並び,理工系の数学における最重要な項目である.
解析幾何では,1年次の図形と式の続きとして2次曲線を,線形代数では,「大きさと向きをもつ量」としてベクトルを導入し,位置ベクトルやベクトルの成分表示を通して,図形の問題を代数的に処理する方法および行列の初歩について講義する.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に進めるが、教科書の問いの一部を各自で解いてみる時間もとるようにし、残りの問いは自主学習用としたい。また、定期試験の前に小テストを行い、その解説を通して定期試験への備えもできるようにする。また、授業中における質問も随時可とする。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要,授業目標,授業計画,評価方法と基準等の説明
2週 円の方程式
与えられた条件を満たす円の方程式を求めることができること。
3週 いろいろな2次曲線(1)
楕円・双曲線・放物線の方程式のグラフを描くことができること。
4週 いろいろな2次曲線 (2)
条件を満たす2次曲線の方程式を求めることができること。
5週 2次曲線の接線
2次曲線の接線を求めることができること。
6週 不等式と領域
不等式の表す平面上の領域を描くことができること。
7週 前期中間試験
8週 試験の解説
2ndQ
9週 ベクトルの演算 ベクトルの概念を理解し、ベクトル同士の和と差、ベクトルの実数倍の意味を理解すること。
10週 ベクトルの成分 平面ベクトルの成分を理解すること。
11週 ベクトルの内積 ベクトル同士の積として内積という概念を理解し計算できること。
12週 ベクトルの平行と垂直 ベクトル同士の平行・垂直の概念とそのための条件を理解すること。
13週 ベクトルの図形への応用 ベクトルを利用して図形問題を解くことができること。
14週 直線のベクトル方程式 平面上の直線をベクトルを用いた方程式で表すことができること。
15週 平面のベクトルの線形独立・線形従属 平面のベクトルの線形独立・線形従属の概念を理解すること。
16週 試験の解説
後期
3rdQ
1週 空間座標、ベクトルの成分 平面(2次元)ベクトル同様に空間(3次元)ベクトルが定義できることを理解すること。
2週 ベクトルの内積 空間ベクトルの内積を理解すること。
3週 直線の方程式 空間における直線の方程式を理解すること。
4週 平面の方程式 空間における平面の方程式を理解すること。
5週 球の方程式 与えられた条件から球の方程式を求めることができること。
6週 空間のベクトルの賢兄独立・線形従属 空間のベクトルの線形独立・線形従属の概念が理解でき、与えられた3つの空間ベクトルに対して、線形独立か線形従属かを判定できること。
7週 後期中間試験
8週 試験の解説
4thQ
9週 行列の定義 行列の定義を理解すること。
10週 行列の和・差 行列の和・差を計算できること。
11週 行列と数との積 行列と数との積を計算できること。
12週 行列の積(1) 行列同士の積の定義を理解すること。
13週 行列の積(2) 行列同士の積を計算できること。
14週 転置行列 転置行列の定義を理解し、それを用いた対称行列・交代行列の定義を理解すること。
15週 逆行列 2次の正方行列の逆行列を求めることができること。
16週 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100