物質工学演習

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物質工学演習
科目番号 2018-641 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 後日指定する書籍
担当教員 伊藤 拓哉

到達目標

1.化学を物質を見る眼として認識し,化合物の種類と性質を説明できること.
2.物質の性質を原子・化合物・元素の区別をしてその周期性を含めて理解すること.
3.化学反応にかかわる基本的な計算ができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
化学を物質を見る眼として認識し,化合物の種類と性質を説明できること□原子と分子を区別して,化合物の種類を具体例を含めてあげることができる。 □分子の種類と化学結合の種類を具体例をあげて示し,その関連を説明できる。 □原子の表し方,組成式,分子式,構造式を広範な元素,物質について書き,説明できる。□原子と分子を区別して,化合物の種類をあげることができる。 □分子の種類を化学結合にもとづいて説明できる。 □原子の表し方,組成式,分子式,構造式を基本的な元素,物質について書くことができる。□原子と分子を区別して,化合物の種類をあげることができない。 □分子の種類を化学結合にもとづいて説明できない。 □原子の表し方,組成式,分子式,構造式を基本的な元素,物質について書くことができない。
物質の性質を原子・化合物・元素の区別をしてその周期性を含めて理解すること□原子,元素,核種,単体と化合物の区別ができる。 □原子軌道の種類と電子配置を用いて,物質の性質の周期性を具体例と理由を含めて説明できる。 □ボーアの原子模型を用いた原子軌道と電子のエネルギーの数式を導出し計算ができる。□原子,元素,核種,単体と化合物の区別ができる。 □原子軌道の種類と電子配置を用いて,物質の性質の周期性を説明できる。 □ボーアの原子模型を用いた原子軌道と電子のエネルギーの数式表現ができる。□原子,元素,核種,単体と化合物の区別ができない。 □原子軌道の種類と電子配置を用いた物質の性質の周期性の説明ができない。 □ボーアの原子模型を用いた原子軌道と電子のエネルギーの数式表現ができない。
化学反応にかかわる基本的な計算ができること□化学反応を反応熱を考慮して化学反応式で表現できる。 □平衡組成と化学滴定における濃度変化を広範な化学反応について計算できる。 □反応速度の計算を一次反応,二次反応についてできる。□化学反応を化学反応式で表現できる。 □基本的な反応の平衡組成と化学滴定における濃度変化を計算できる。 □一次反応について,反応速度の計算ができる。□化学反応を化学反応式で表現できない。 □基本的な反応の平衡組成と化学滴定における濃度変化を計算できない。 □一次反応について,反応速度の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物質工学科本科課程の目標には,化学と生物の基礎を理解し,基本的な計算ができるようになることがある。本科目では,高等学校(中等教育)履修内容と本学科課程(高等教育)の学習内容の差異を認識し,演習を通して専門科目の十分な修得に備えるべく化学への理解を深めることを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式での教授ののちに演習を行う形式を基本とする.授業中には適宜,口頭試問や発表による演習を行う.
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス ・本授業の目標と学習方法を理解する.
・「化学」の学習内容を概観し,まとめる.
2週 原子・元素・単体 ・化学の基本概念である原子,元素,単体について既習事項と関連付けて整理する.
3週 原子軌道 ・原子や分子の中での電子の居所としての軌道を理解する.
4週 元素の周期律 ・無機化学の原点である周期律を初歩的な量子論的事柄を含めて理解する.
5週 化学結合1 ・化学結合の種類を整理して理解する.
6週 化学結合2 ・電子が遷移する軌道の概念を含めて化学結合を理解する.
7週 化学式 ・種々の化学式の表記を理解し,物質を表現することができる.
8週 化学反応1 ・任意の反応について,化学量論反応式をかくことができる.
4thQ
9週 化学反応2 ・化学反応の進行を理由とともに示すことができる.
10週 化学反応3 ・化学反応の進行を定量的に表現できる.
11週 酸・塩基 ・種々の定義の酸・塩基について理解し,簡単な系について計算ができる.
12週 酸化・還元 ・酸化と還元を電子の動きを含めて理解し,簡単な系について計算ができる.
13週 物質の三態と溶液1 ・物質の三態について,性質と構造を関連付けて理解する.
14週 物質の三態と溶液2 ・物質の相転移と溶液の性質を定量的に表現することができる.
15週 まとめ 専門科目としての化学と生物に必要な基礎事項を整理する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
自然科学化学(一般)化学(一般)物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
同位体について説明できる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。1
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。1
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。1
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。1
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。1
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。1

評価割合

試験演習・発表・課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000