有機化学Ⅳ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機化学Ⅳ
科目番号 2019-534 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 奥山格・杉村高志 (2005) 「電子の動きでみる有機反応のしくみ」 東京化学同人
担当教員 山根 説子

到達目標

1. 有機化合物の化学結合、分子構造、共鳴、酸性・塩基性の基礎的な性質を構造から説明できる。
2. 反応物と条件から置換反応、脱離反応など各種反応機構と生成物を説明できる。
3. 転位反応の反応機構を見ながら説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1□有機化合物の化学結合、分子構造、共鳴、酸性・塩基性の基礎的な性質を構造や分子軌道の観点から説明できる。□有機化合物の化学結合、分子構造、共鳴、酸性・塩基性の基礎的な性質を構造から説明できる。□有機化合物の化学結合、分子構造、共鳴、酸性・塩基性の基礎的な性質を構造から説明できない。
評価項目2□反応物と条件から置換反応、脱離反応など各種反応機構とおよび生成物を推定し説明できる。□反応物と条件から置換反応、脱離反応など各種反応機構と生成物を説明できる。□反応物と条件から置換反応、脱離反応など各種反応機構と生成物を説明できない。
評価項目3□転位反応の反応機構を説明できる。□転位反応の反応機構を見ながら説明できる。□転位反応の反応機構を見ながら説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化学反応は材料、食品、製薬など様々な分野における研究、開発に用いられる事象であり、それらに携わる者には有機化学反応の適切な予想が重要となる。本科目は有機化学IおよびIIで習得した有機化学の知識を元に、有機化学を反応の立場、電子の動きという点から有機化学反応を復習させ、これらを有機合成化学へと発展させる知識・思考力を身に付けさせる。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行い、定期試験80%、小テスト20%とする。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課 し、加点することがあります。
中間試験を授業時間内に実施することがあります。
この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15(30)時間の対面授業を実施 します。併せて1単位あたり30(15)時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学結合と分子構造 混成軌道、分子軌道、共鳴構造式について電子的環境の観点から説明できる。
2週 酸と塩基 酸と塩基について電子密度、共鳴構造式を用いて説明できる。
カルボアニオン、カルボカチオンの共鳴寄与体を用いて酸性度を比較できる。
3週 求核置換と脱離反応
隣接基反応
SN1、SN2、E1、E2反応と立体化学の関係を説明できる。
隣接基反応を説明できる。
4週 付加反応と付加脱離型反応 付加反応と付加脱離型反応を説明できる。アルケンと芳香族の求電子付加・置換反応を説明できる。
5週 カルボニル基への求核付加反応
エノール等価体のアルキル化
カルボニル基への求核付加反応を説明できる。
エノールとエノラートの反応、エノール等価体の例を挙げて説明できる。
6週 転移反応 転移反応の反応機構を説明できる。
7週 反応の選択性
立体選択性
速度支配と熱力学支配による有機化学反応を説明できる。
立体選択性の例を挙げて説明できる。
8週 保護、脱保護
ラジカル反応
保護、脱保護の例を挙げて説明できる。
ラジカルの生成,安定性,反応,選択性について説明できる。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4020000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000