応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 2020-573 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新確率統計(大日本図書)、新確率統計問題集(大日本図書)
担当教員 澤井 洋

到達目標

1.条件付き確率を含めた確率の概念が理解でき、事象の確率を計算することができること。
2.確率変数の平均・分散を求めることができること。
3.2次元のデータについて相関係数・回帰直線を求めることができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1中心極限定理を理解し, 標本から条件を満たす確率を求めることができる。    連続型確率変数と確率分布の概念を理解し、確率分布の定義から平均、分散等の統計量を求ることができる。連続型確率変数と確率分布の概念を理解できず、確率分布の定義から平均、分散等の統計量を求ることができない。 
評価項目2母集団の特性を理解し、正確に母数を推定することができる。母平均、母分散、母比率の区間推定について、信頼度の意味が分かり、信頼区間を作成できる。母平均、母分散、母比率の区間推定について、信頼度の意味が分からず、信頼区間を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる
【プログラム学習・教育目標 】 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数理統計学の基礎(確率と統計)について講義を行う。確率論は16 世紀から17 世紀にかけてカルダーノ、パスカル、フェルマーなどにより数学の一分野となっていった。19 世紀初めにコロモゴロフにより公理的確率論が確立し,現在では株価など偶然性を伴う現象の解析にはなくてはならない。統計学は経験的に得られたバラツキのあるデータから、応用数学の手法を用いて数値上の性質や規則性あるいは不規則性を見いだす。そのため,、医学、薬学、経済学、社会学、心理学、言語学など、自然科学・社会科学・人文科学の実証分析を伴う分野について、必須の学問となっている。
授業の進め方・方法:
講義と演習形式で行う。
注意点:
評価については, 評価割合に従って行います. ただし, 適宣再試験や追加課題を課し, 加点することがあります.
中間試験を授業時間内に実施することがあります.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 連続型確率変数と確率分布① 連続型確率変数を理解し、分布関数と確率密度関数の関係を理解することができる。
2週 連続型確率変数と確率分布② 一様分布を理解することができる。
3週 連続型確率変数と確率分布③ 積率母関数から平均・分散を求めることができる。
4週 連続型確率変数と確率分布④ 正規分布、及び、標準正規分布を理解することができる。
5週 確率変数の関数 平均の線形性、及び、独立な場合の分散の関係式を理解することができる。
6週 母集団と標本 母集団と標本を理解することができる。
7週 統計量と標本分散 大数の法則、中心極限定理を理解することができる。
8週 二項分布と正規分布の関係 中心極限定理を用いて、二項分布と正規分布の関係を理解することができる。
4thQ
9週 いろいろな確率① カイ二乗分布を理解することができる。
10週 いろいろな確率② t分布、F分布を理解することができる。
11週 点推定 点推定を求める。不偏分散が標本分散の不偏推定量であることを理解することができる。
12週 母平均の区間推定① 母分散が既知の場合の母平均の区間推定を行うことができる。
13週 母平均の区間推定② 母分散が未知の場合の母平均の区間推定を行うことができる。
14週 母分散の区間推定 母分散の区間推定を行うことができる。
15週 母比率の区間推定 母比率の区間推定を行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。2
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。2
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。2
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。2

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100