固体化学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 固体化学
科目番号 2021-622 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 理工系基礎レクチャー 無機化学 (鵜沼英郎、尾形健明著、化学同人)
担当教員 新井 貴司

到達目標

(1) 無機材料の基礎となる結晶を説明できる。
(2)材料化学の基礎原理を理解することによって様々な無機固体材料の性質を説明できる
(3)X線を用いた固体材料の分析方法と原理を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) 無機材料の基礎となる結晶を説明できる。□金属の充填構造を図示し文章で説明できる. □体心立方構造及び面心立方構造や六方最密充填構造の充填率を計算できる. □NaCl型・CsCl型・ZnS型構造のイオン結晶の構造を図示し文章で説明でき,イオン半径比を計算できる. □金属の充填構造を図示できる. □体心立方構造及び面心立方構造の充填率を計算できる. □NaCl型・CsCl型構造のイオン結晶構造を図示でき,イオン半径比を計算できる.□金属の充填構造を図示できない. □金属の充填率を計算できない. □イオン結晶構造を図示できない. □イオン半径比を計算できない.
(2)材料化学の基礎原理を理解することによって様々な無機固体材料の性質を説明できる□格子エネルギーをボルンハーバーサイクルから計算できる. □マーデルング定数を計算できる. □格子エネルギーをクーロン力と近接反発力から計算できる.□格子エネルギーをボルンハーバーサイクルから計算できる. □マーデルング定数を計算できる.□格子エネルギーをボルンハーバーサイクルから計算できない. □マーデルング定数を計算できない.
(3)X線を用いた固体材料の分析方法と原理を説明できる□7つの結晶系を図示できる. □ミラー指数の指定する面を図示でき,また図からミラー指数を求められる. □X線回折の原理を説明でき,グラフから格子定数を求められる. □蛍光X線分析の原理を説明できる. □7つの結晶系を挙げられる. □ミラー指数の指定する面を図示できる. □X線回折の原理を簡単に説明できる. □蛍光X線分析の原理を簡単に説明できる.□7つの結晶系を挙げられない. □ミラー指数の指定する面を図示できない. □X線回折の原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工業材料として広く使用されている固体材料を,結晶構造の観点から説明できるようにする.更に,その安定性を理解するための格子エネルギーについて学ぶ.また,固体材料の分析に不可欠なX線分析法についても学んでいく.
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが、授業内に演習の時間を設ける
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・金属固体の構造 最密充填について説明できる
2週 イオン結晶
代表的なイオン結晶の構造を図示でき,イオン半径比が計算できる
3週 イオン結晶イオン結晶の格子エネルギー(1) 格子エネルギーをボルンハーバーサイクルから計算できる
4週 イオン結晶イオン結晶の格子エネルギー(2) マーデルング定数を求めることができる
格子エネルギーをクーロン力と近接反発力から計算できる
5週 7つの結晶系とミラー指数 7つの晶系及びミラー指数を説明できる
6週 X線分析(1) X線回折の原理について説明できる
7週 X線分析(2) 蛍光X線分析の原理について説明できる
8週 演習I 固体の構造と格子エネルギーに関する基本的な演習課題を解ける
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学金属結合の形成について理解できる。4後1,後8
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4後1,後2,後8

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000