応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 2021-647 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 初歩から学ぶ力学Ⅰ,Ⅱ (大日本図書)
担当教員 住吉 光介,駒 佳明,設楽 恭平

到達目標

1. 質点2体系や剛体の運動を,1質点の運動と対比させながら理解でき,2体系および剛体の運動の典型的な例について運動方程式をたてて解くことができる。2. 運動方程式を微分方程式として捉えることができ,様々な具体例(落下運動,単振動,減衰振動,強制振動)の運動方程式をたてて解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12体系および剛体の運動の応用的な例について運動方程式を書いて解くことができる。2体系および剛体の運動の基礎的な例について運動方程式を書いて解くことができる。2体系および剛体の運動の基礎的な例について運動方程式を書くことができない。
評価項目2質点運動の応用的な例について運動方程式を微分方程式として書いて解くことができる。質点運動の基礎的な例について運動方程式を微分方程式として書いて解くことができる。質点運動の基礎的な例について運動方程式を微分方程式として書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年前期で学んだ力学を,2体系および剛体の運動,振動運動へ拡張する。特に,運動方程式を微分方程式として捉えて解析することに力点を置く。本講義を通して,物理の基礎知識を自らの工学分野に応用できることに加え,自らの専門分野の課題の解決に数学的手法を適用できることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義および演習を中心に行う。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、 適宜再試や追加課題を課してその内容によっては加点することがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 二体系の力学 重心と相対運動(力学Ⅱ第3章)の計算ができる
2週 二体系の力学 衝突の計算ができる
3週 二体系の力学 回転運動,角運動量の計算ができる
4週 質点系と剛体の力学 剛体(力学Ⅱ第4章)の計算ができる
5週 質点系と剛体の力学 慣性モーメントの計算ができる
6週 質点系と剛体の力学 回転運動の運動方程式の計算ができる
7週 質点系と剛体の力学 回転運動のエネルギーと仕事の計算ができる
8週 後期総合演習1
4thQ
9週 極座標 座標変換できる
10週 物体の運動と微分方程式 落下運動の計算ができる
11週 物体の運動と微分方程式 単振動の計算ができる
12週 物体の運動と微分方程式 減衰振動,強制振動の計算ができる
13週 物体の運動と微分方程式 振動運動の一般的計算ができる
14週 物体の運動と微分方程式 惑星の運動の計算ができる
15週 後期総合演習2
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後5
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後12
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後12
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後12
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後12
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後12
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後12
角を弧度法で表現することができる。3後11
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後11
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後11
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後11
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3後11
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後11
2点間の距離を求めることができる。3後14
内分点の座標を求めることができる。3後14
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3後14
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後14
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3後14
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3後14
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後1
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後1
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3後1
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3後1
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後1
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後9
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後9
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後9
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後9
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後9
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後9
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後10,後11,後12,後13
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後10,後11,後12,後13
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後10,後11,後12,後13
合成関数の導関数を求めることができる。3後10,後11,後12,後13
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後10,後11,後12,後13
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後10,後11,後12,後13
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3後13
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後13
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後13
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後10
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後10
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後10
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後10
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後5
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後5
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後5
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後14
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後14
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後14
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後14
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後5
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後5
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後5
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後10,後11
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後10
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後11,後12,後13
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後11
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後11
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後11
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後1
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後1
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後1
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後10
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後10
物体に作用する力を図示することができる。3後1
力の合成と分解をすることができる。3後1
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後1
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後1
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後1
慣性の法則について説明できる。3後1
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後1
運動方程式を用いた計算ができる。3後1
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後1
運動の法則について説明できる。3後1
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3後12
最大摩擦力に関する計算ができる。3後12
動摩擦力に関する計算ができる。3後12
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後7
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後7
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後7
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後11
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後7,後11
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後2
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後2
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後2
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後11
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後11
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後11
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3後14
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後14
力のモーメントを求めることができる。3後3
角運動量を求めることができる。3後3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後4
重心に関する計算ができる。3後4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後4,後5
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後4,後5,後6,後7

評価割合

演習発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000