微分積分Ⅲ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 微分積分Ⅲ
科目番号 2021-659 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 新微分積分Ⅱ,新微分積分Ⅱ 問題集(大日本図書),新編 高専の数学3 問題集 第2版(森北出版)
担当教員 遠藤 良樹

到達目標

1.関数の展開では,級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができること.
2.多変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができること.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題を解くことができること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1関数のn次近似式を求めることができ,さらに級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができる. 関数の展開では,級数の収束・発散を理解し,マクローリン展開を求めることができる. 級数の収束・発散が理解できず,マクローリン展開を求めることができない.
評価項目2多変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができる.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題および条件付き極値問題を解くことができる.2変数の関数,偏導関数の概念を理解し,簡単な関数の偏導関数を求めることができる.また,その応用として2変数関数の極大・極小問題を解くことができる.2変数の関数・偏導関数の概念が理解できず,簡単な関数の偏導関数をも求めることができない.その応用としての2変数関数の極大・極小問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
関数の微積分は,数学の中でも最重要な項目のひとつである.本講義では,1,2年次で学んだ数学の基礎の上に一般科目の数学,特に解析関係の学習の仕上げを行なう.取り扱う内容は,関数の展開,偏微分法とし,さらに進んだ応用数学を理解するための橋渡しをする.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に進めるが, 教科書の問いを各自で解いてみる時間もとるようする.
注意点:
1.評価については, 評価割合に従って行います. ただし, 適宣再試や追加課題を課し, 加点することがあります.
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス, 多項式による近似(1) ガイダンス, 関数の1次式近似ができること。
2週 多項式による近似(2)、数列の極限 関数のn次多項式近似ができること。数列の極限値を求めることができること。
3週 級数 級数の定義を理解し、等比級数の極限値を求めることができること。
4週 べき級数とマクローリン展開 基本的な関数のマクローリン展開、テーラー展開ができること。
5週 オイラーの公式 オイラーの公式を理解すること。
6週 2変数関数 2変数関数のグラフが空間内の曲面を表すことを理解し、典型的なものについては、その曲面を思い描くことができること。
7週 偏導関数、全微分 偏導関数および全微分の定義を理解すること。
8週 合成関数の微分法 2変数関数における合成関数の微分法を理解し、計算できること。
2ndQ
9週 高次偏導関数、極大・極小(1) 2変数関数の高次偏導関数を求めることができること。2変数関数が極値をとるための必要条件を理解すること。
10週 極大・極小(2) 2変数関数の極値を求めることができること。
11週 陰関数の微分法 陰関数で表された関数の導関数、偏導関数などを求めることができること。
12週 条件付き極値問題 2変数関数における条件付き極値問題を解くことができること。
13週 包絡線 媒介変数を含む方程式で表される曲線群の包絡線を求めることができること。
14週 2重積分の定義 2重積分の定義と基本的な性質を理解すること。
15週 2重積分の計算 2重積分を累次積分として計算する方法を理解すること。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2前6
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2前8
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2前9
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2前10
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。2前1
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。2前4
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。2前5

評価割合

試験課題合計
総合評価割合70300100
基礎的能力70300100