無機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機化学Ⅰ
科目番号 2021-664 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 理工系基礎レクチャー 無機化学 (鵜沼英郎、尾形健明著、化学同人)
担当教員 新井 貴司

到達目標

(1)原子の構造を説明できる
(2)電子配置と周期律が説明できる
(3)化学結合と分子の構造を説明できる
(4)結晶構造と格子を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1)原子の構造を説明できる□酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を詳しく説明できる。 □原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を詳しく説明できる。 □同位体について詳しく説明できる。 □放射性同位体とその代表的な用途について詳しく説明できる。 □原子の相対質量が詳しく説明できる。 □天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを詳しく説明できる。□酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 □原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 □同位体について説明できる。 □放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 □原子の相対質量が説明できる。 □天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。□酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できない。 □原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できない。 □同位体について説明できない。 □放射性同位体とその代表的な用途について説明できない。 □原子の相対質量が説明できない。 □天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できない。
(2)電子配置と周期律が説明できる□主量子数、方位量子数、磁気量子数について詳しく説明できる。 □電子殻、電子軌道、電子軌道の形を詳しく説明できる。 □パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を正確に示すことができる。 □価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について詳しく説明できる。 □元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を詳しく説明できる。 □イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について詳しく説明できる。□主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 □電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 □パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 □価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 □元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 □イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。□主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できない。 □電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できない。 □パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができない。 □価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できない。 □元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できない。 □イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できない。
(3)化学結合と分子の構造を説明できる□イオン結合と共有結合について詳しく説明できる。 □金属結合の形成について深く理解できる。 □水素結合について詳しく説明できる。 □配位結合の形成について詳しく説明できる。 □錯体の生成について詳しく説明できる。 □基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で正確に示すことができる。 □代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を詳しく説明できる。 □電子配置から混成軌道の形成について詳しく説明することができる。□イオン結合と共有結合について説明できる。 □金属結合の形成について理解できる。 □水素結合について説明できる。 □配位結合の形成について説明できる。 □錯体の生成について説明できる。 □基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 □代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 □電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。□イオン結合と共有結合について説明できない。 □金属結合の形成について理解できない。 □水素結合について説明できない。 □配位結合の形成について説明できない。 □錯体の生成について説明できる。 □基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができない。 □代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できない。 □電子配置から混成軌道の形成について説明することができない。
(4)結晶構造と格子を説明できる□結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など複雑な計算ができる。□結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。□結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、単体や無機化合物の化学的性質およびそれを理解する上で必要な事項について学ぶ。本科目は無機系応用科目に対する基礎科目であるが、この科目で学ぶ基本的な法則や性質は化学の他の分野でも基礎となるものである。原子の構造、元素の性質、化学結合、結晶構造と格子について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが、授業内に演習の時間を設ける
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
中間試験を授業時間内に実施することがあります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・一般化学の復習 一般化学及び無機化学Iで行う内容について説明できる
2週 原子の構造 □原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。
□同位体について説明できる。
□放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。
□原子の相対質量が説明できる。
□天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。
3週 電子配置I □主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。
□電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。
□パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から原子の電子配置を示すことができる。
4週 電子配置II □パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則からイオンの電子配置を示すことができる。
□価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。
5週 元素の一般的性質I □スレ―ターの規則から元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。
6週 元素の一般的性質II □イオン化エネルギーについて説明できる。
7週 演習I □原子の構造と元素の一般的性質に関する基礎的な演習課題が解ける
8週 元素の一般的性質III □電子親和力、電気陰性度について説明できる。
2ndQ
9週 化学結合I □イオン結合と共有結合について説明できる。
□金属結合の形成について理解できる。
□水素結合について説明できる。
□配位結合の形成について説明できる。
□錯体の生成について説明できる。
10週 化学結合II □基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。
□代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)から共有結合を説明できる。
11週 化学結合III □電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。
12週 化学結合IV □簡単な等核2原子分子における分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。
13週 化学結合V □金属の結晶の充填構造・充填率の基本的な計算ができる。
14週 化学結合VI □イオン結晶のイオン半径比の基本的な計算ができる
15週 演習II □化学結合、結晶構造と格子に関する基礎的な演習課題が解ける
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前1,前2,前7
同位体について説明できる。3前2,前7
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前2,前7
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前3,前5,前7
価電子の働きについて説明できる。3前4,前5,前7
原子のイオン化について説明できる。3前1,前4,前5,前6,前7,前8
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前1,前4,前6,前7
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前1,前7
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前5,前7
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前1,前4,前6
イオン結合について説明できる。3前9,前15
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前9,前15
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前14,前15
共有結合について説明できる。3前9,前15
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前1,前9,前10
原子の相対質量が説明できる。3前2,前7
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前2,前7
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前1,前7,前11
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学σ結合とπ結合について説明できる。1前10,前11,前15
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。1前10,前11,前15
無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。3前3,前4,前7
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3前3,前4,前7
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。2前3,前4,前7
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。4前4,前5,前6,前7
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。4前4,前5,前6,前7,前8
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。4前6,前8,前15
イオン結合と共有結合について説明できる。4前9,前10,前11,前15
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。3前9,前10,前11,前12,前15
金属結合の形成について理解できる。4前9,前13,前15
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3前6,前10,前11,前12,前15
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。4前6,前10,前11,前12,前15
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4前13,前14,前15
配位結合の形成について説明できる。1前9,前15
水素結合について説明できる。4前9,前15
分析化学錯体の生成について説明できる。1前9,前15

評価割合

中間試験期末試験レポート合計
総合評価割合206020100
基礎的能力2060080
発展的能力002020