工学基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学基礎Ⅱ
科目番号 2021-685 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 工学基礎II実験書,実験実習安全必携
担当教員 青木 悠祐,前田 篤志,大津 孝佳,西村 賢治,大澤 友克,小村 元憲,芹澤 弘秀,大久保 進也,山根 説子,伊藤 拓哉,香川 真人

到達目標

(1)予習のためにあらかじめ実験書を読み,概要をつかむことができる
(2)必要な道具を持参して実験に取り組むことができる
(3)指示された時間に作業を開始できるように集まることができる
(4)実験に必要な安全な身なりを整えることができ
(5)必要に応じてメモをとりながら指示を聞き,指示内容を的確に把握することができる
(6)指示に従い,安全に作業を行なうことができる
(7)計画的に時間を使い,時間内に作業を終えることができる
(8)チームで協力して作業をすることができる
(9)整理整頓を意識しながら,作業と片付けを行なうことができる
(10)必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる
(11)工学には幅広い知識と視野が必要なことを理解し,その姿勢を もって物事に取り組むことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
予習のためにあらかじめ実験書を読み,概要をつかむことができる実験書を読み,概要を簡潔にまとめることができる実験書を読み,概要をつかむことができる実験書を読み,概要をつかむことができない
実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具を持参して実験に取り組むことができる実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具を忘れ物なく持参して実験に取り組むことができる実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具をほぼ持参して実験に取り組むことができる必要な道具を持参して実験に取り組むことができない
指示された時間に作業を開始できるように集まることができ、指示に従い,安全に作業を行なうことができる5分前行動を旨とし、指示された時間に作業を開始でき、安全に作業を行なうことができる指示された時間に作業を開始でき、安全に作業を行なうことができる指示された時間に作業を開始できるように集まることができず、安全に作業を行なうことができない
必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる必要な事項を簡単な報告書にまとめ,提出することができる必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
21世紀の技術者に求められるのは,高い専門性と同時に,幅広い知識と視野である。この科目では,まだ専門分野の学習が進んでいない1年生を対象に,「機械」,「電気」,「情報」,「化学」,「もの作り」の5つの分野から選ばれた基礎的な5つの実験と,知財教育を行う。これらの作業を通して特定の専門分野に偏らない幅広い視野と,工学全般に共通する基本的な学習姿勢と基礎的な能力を身につける。各実験に参加する前に,実験書を読み,概要を理解しておくことが必要である。
授業の進め方・方法:
I. 2週間毎に1つの分野に関する実験とまとめを行う。実験を行う分野は大きく分けて5つとなっている。
(1)機械系分野:担当者:前田・永禮
(2)電気系分野:担当者:大澤・西村
(3)情報系分野:担当者:芹澤・大久保
(4)化学系分野:担当者:伊藤・山根
(5)ものづくり分野:担当者:青木・香川
授業の実施にあたっては,技術室の支援を受ける。
II. 知的財産教育は5学科合同で,3週間行う:担当者:大津
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.遠隔授業を実施した場合,対面授業とは異なる課題を課し,評価することがあります.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス (1) 科目説明,諸注意,安全教育(1) を理解することができる。
2週 ガイダンス (2) 安全教育(2) について理解し実験に臨む知識を理解することができる。
3週 機械分野 — 第1週 実験1 正しいねじの使い方を理解することができる。
4週 機械分野 — 第2週 実験1 正しいねじの使い方について報告書を書くことができる。
5週 電気分野 — 第1週 実験2 モータの分解を理解することができる。
6週 電気分野 — 第2週 実験2 モータの分解について報告書を書くことができる。
7週 情報分野 — 第1週 実験3 情報処理について理解することができる。
8週 情報分野 — 第2週 実験3 情報処理について報告書を書くことができる。
2ndQ
9週 化学分野 — 第1週 実験4 食品成分の検出について理解することができる。
10週 化学分野 — 第2週 実験4 食品成分の検出について報告書を書くことができる。
11週 もの作り分野 — 第1週 実験5 レゴによるロボット制御について理解することができる。
12週 もの作り分野 — 第2週 実験5 レゴによるロボット制御について報告書を書くことができる。
13週 知財に関するワークショップ 知財とは何かについて理解することができる。
14週 知財に関するワークショップ 知財に関する制度と適用の範囲について理解することができる。
15週 知財に関するワークショップ 課題解決の視点から既存の知財を評価し、そこから新しい課題解決方法について検討することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前3,前5,前7,前9,前11
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前3,前5,前7,前9,前11
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前4,前6,前7,前8,前9,前10
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前3,前4,前5,前6,前8,前10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前3,前4,前5,前6,前8,前10
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前3,前4,前5,前6,前8,前10
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前3,前4,前5,前6,前8,前10
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前3,前5,前7,前9,前11
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前3,前5,前7,前9,前11
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前3,前5,前7,前9,前11
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。1前15
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2前15
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2前15
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2前15
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。1前7,前8,前13,前14
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。1前7,前8
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2前4,前6,前8,前10,前12
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2前4,前6,前8,前10,前12
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2前13,前14
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。2前13,前14
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2前13,前14,前15
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。2前13,前14,前15
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。2前4,前6,前8,前10,前12,前15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2前15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。2前15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。1前1,前2,前4,前5,前6,前7
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2前4,前6,前8,前10
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2前1,前2,前4,前6,前8
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前1,前2,前9,前11
合意形成のために会話を成立させることができる。2前9,前11
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。1
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる1前13,前14
複数の情報を整理・構造化できる。2前4,前6,前8,前10,前12,前13,前14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。1前4,前6,前8,前10,前12
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1前1,前2,前3,前5,前7,前9,前11,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目標の実現に向けて計画ができる。1前3,前5,前7,前9,前11
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1前1,前2,前3,前5,前7,前9,前11
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。1前3,前5,前7,前9,前11
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。1前1,前2,前3,前5,前7,前9,前11
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。1前2,前3,前5,前7,前9,前11
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。1前3,前5,前7,前9,前11
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。1前3,前5,前7,前9,前11
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。1前5,前7,前9,前15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。1前3,前5,前7,前9,前11
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている1前1,前3,前5,前7,前9,前11
法令やルールを遵守した行動をとれる。1前2,前3,前5,前7,前9,前11
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。1前1,前15
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。1
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。1前13,前14,前15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1前15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。1前15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。1

評価割合

前期合計
総合評価割合100100
取組み姿勢(準備・安全)6060
レポート評価4040
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