物質の化学

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 物質の化学
科目番号 2023-639 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 化学(東京書籍),ニューグローバル「化学基礎+化学」(東京書籍),フォトサイエンス化学図録(数研出版),分子模型
担当教員 青山 陽子

到達目標

以下に示す9項目について修得する。
(1) アルカン、アルケン、アルキンの性質と反応 (2) アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトンの性質と反応、(3) ベンゼンの性質と反応、(4) フェノール類とアルコールの性質と反応 (5) アニリンの性質と反応 (6) 芳香族化合物の分離

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1□アルカン、アルケン、アルキンの一般式が書け、それぞれの性質、代表的な反応を整理して説明できる。□アルカン、アルケン、アルキンの一般式が書け、それぞれの性質、代表的な反応が理解できる。□アルカン、アルケン、アルキンの一般式が書けない。
評価項目2□アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルの一般式が書け、それぞれの性質、代表的な反応を説明できる。□アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルの一般式が書け、それぞれの性質、代表的な反応が理解できる。□アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルの一般式が書けない。
評価項目3□ベンゼンの誘導体についてオルト、パラ、メタの構造異性体が書ける。代表的置換反応を書ける。□ベンゼンの誘導体についてオルト、パラ、メタの構造異性体が書ける。□ベンゼンの誘導体についてオルト、パラ、メタの構造異性体が書けない。
評価項目4□フェノール類とアルコールの性質の差が分かる。芳香族カルボン酸の代表的な反応を説明できる。□フェノール類とアルコールの性質の差が分かる。芳香族カルボン酸の代表的な反応が分かる。□フェノール類とアルコールの性質の差が分からない。
評価項目5□アニリンの構造、性質を理解し、その代表的反応を説明できる。□アニリンの構造が書け、その代表的反応を理解できる。□アニリンの構造が分からない。
評価項目6□酸、塩基を用いて、溶解性の差から有機化合物の混合物を分離する手順を考えることが出来る。□酸、塩基を用いて、溶解性の差から有機化合物の混合物を分離することが理解出来る。□酸、塩基を用いて、溶解性の差から有機化合物の混合物を分離することが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質の化学では、化学Bで取り扱わなかった高校の化学の単元のうち、有機化合物について学ぶ。構成元素として炭素を含む化合物である有機化合物は、身の回りのあらゆるところに材料として使われているほか、私達の体を構成している物質でもあり、生物ともつながる重要な学問対象である。
授業の進め方・方法:
高校の検定教科書「化学」を用いて授業を進める。理解の確認のために問題を解き、小テストを行う予定である。
注意点:
教科書の章末問題や問題集の問題は、積極的に自ら取り組み理解を確実なものにすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明と有機化合物の特徴, 有機化合物の分類 有機化合物の多様性と特徴を理解できる。
官能基による分類、有機化合物の表し方を覚える。
2週 有機化合物の分析 有機化合物の構造式の決定は、どのように行われるかを理解することができる。
3週 アルカンとシクロアルカン アルカン、シクロアルカンの性質、反応を説明できる。
4週 アルケンとアルキン アルケン、アルキンの性質と製法が説明でき、付加反応、酸化反応を理解できる。
5週 炭化水素のまとめ
6週 酸素を含む有機化化合物-アルコールとエーテル アルコール、エーテルの一般式が書ける。また、それらの性質、代表的な性質について説明できる。
7週 酸素を含む有機化化合物-アルデヒド、ケトン アルデヒド、ケトンの一般式が書ける。またそれらの性質、代表的な反応が説明できる。
8週 酸素を含む有機化合物-カルボン酸とエステル カルボン酸とエステルの一般式が書ける。またそれらの性質、代表的な反応が説明できる。
2ndQ
9週 油脂や石ケン 油脂や石ケンについての構造、性質を説明できる。
10週 酸素を含む有機化合物のまとめ
11週 芳香族化合物 芳香族の安定性について理解でき、オルト、パラ、メタ位の構造異性体、代表的な置換反応を説明できる。
12週 酸素を含む芳香族化合物 フェノール類と芳香族カルボン酸の構造を知る。フェノールとアルコールの相違点、類似点が説明できる。芳香族カルボン酸の代表的な反応を説明できる。
13週 窒素を含む芳香族化合物 アニリンの構造が書け、代表的な性質、反応を説明できる。
14週 芳香族化合物の分離 芳香族化合物の混合物の分離について、理解できる。
15週 芳香族化合物のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前1,前9
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1,前8,前9
物質が原子からできていることを説明できる。3前2,前3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前2,前14
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前1
価電子の働きについて説明できる。3前1
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前1,前6,前7,前8
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前1,前6,前7,前8,前11
共有結合について説明できる。3前1,前3,前4,前6,前7,前11,前12,前13,前14
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前3,前4,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前2
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前2
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前2,前5,前6,前12,前13
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前2,前5,前6,前12,前13

評価割合

試験小テスト、課題等相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000