言語文化

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 言語文化
科目番号 2023-650 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『精選 言語文化』(東京書籍)、『学習課題ノート 精選言語文化』(東京書籍)、『国語便覧』(大修館書店) 必要に応じて「国語辞典」「漢和辞典」「古語辞典」(指定なし)
担当教員 芳賀 多美子

到達目標

1. 文芸的文章(古代~現代)の読解を通して、すぐれた表現に着目しつつ、作品の背景やその舞台設定、および作中人物の心情や行動の変化を把握することができる。
2. 文芸的文章(古代~現代)の読解・鑑賞を通して、想像力や感じ取る力を磨き、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。
3. 代表的な文学作品およびその関係人物などについて、文学史上の位置づけを理解し、説明できる。
4. わが国の言語文化に関心を持ち、自身の興味・関心に沿って主体的に文章読解をすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 文芸的文章(古代~現代)の読解を通して、すぐれた表現に着目しつつ、作品の背景やその舞台設定、および作中人物の心情や行動の変化を正確に読みとるだけでなく、比喩・象徴的意味まで理解した上で鑑賞することができる。 文芸的文章(古代~現代)の読解を通して、すぐれた表現に着目しつつ、作品の背景やその舞台設定、および作中人物の心情や行動の変化を把握することができる。 文芸的文章(古代~現代)の読解を通して、すぐれた表現に着目しつつ、作品の背景やその舞台設定、および作中人物の心情や行動の変化を把握することができない。
評価項目2文芸的文章(古代~現代)の読解・鑑賞を通して、想像力や感じ取る力を磨き、伝統的な言語文化に興味・関心を広げ、自身の教養水準向上に効果的に活用することができる。文芸的文章(古代~現代)の読解・鑑賞を通して、想像力や感じ取る力を磨き、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。文芸的文章(古代~現代)の読解・鑑賞を通して、想像力や感じ取る力を磨き、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができない。
評価項目3代表的な文学作品およびその関係人物などについて、文学史上の位置づけを文学史上の位置づけを高い水準で理解し、正確に説明できる。代表的な文学作品およびその関係人物などについて、文学史上の位置づけを理解し、説明できる。代表的な文学作品およびその関係人物などについて、文学史上の位置づけを理解し、説明できない。
評価項目4わが国の言語文化に高い水準で関心を持ち、自身の興味・関心に沿って主体的に文章読解をすることができる。わが国の言語文化に関心を持ち、自身の興味・関心に沿って主体的に文章読解をすることができる。わが国の言語文化に関心を持ち、自身の興味・関心に沿って主体的に文章読解をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
わが国の言語文化に触れる中で、思考力や想像力を伸ばし、心情を豊かにし、言語感覚を磨き、言語文化を尊重してその向上をはかる態度を育てる。文芸的文章を読む能力を養うとともに、ものの見方、感じ方、考え方を広くし、自らの人生を豊かにする態度を育てる。
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式で行うが、適宜アクティブラーニングを導入することもある。。古代から現代の文芸的文章をバランスよく扱い、テキスト載録作品の読解を通して、それぞれの読解上の注意点や味読のポイントを確認する。また学習課題ノートを用い、問題演習を通して知識の定着をはかる。基本的な漢字や語彙については小テストで知識定着の確認を行う場合もある。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス概説/図書館オリエンテーション 自らの目的に応じて、図書の検索、および印刷物を通じての情報収集・分析をすることができる。
2週 【現代文編】随筆「言葉を届ける」
【古文編】「児のそら寝」(『宇治拾遺物語』)古文の言葉と仮名遣い
言葉の重要性を知り、歴史的かなづかいの特徴を理解し、正しく読むことができる。
3週 【古文編】随筆「徒然草」 歴史的仮名遣いや古典文法を踏まえて、「徒然草」の世界を味わうことができる。
4週 【古文編】随筆「方丈記」 歴史的仮名遣いや古典文法を踏まえて、「方丈記」の世界を味わうことができる。
5週 【古文編】随筆「枕草子」 歴史的仮名遣いや古典文法を踏まえて、「枕草子」の感覚を味わうことができる。
6週 【漢文編】「漢文入門」訓読の基本 漢文特有の語彙・語法を理解できる。常用漢字の音訓を正しく使い、書くことができる。
7週 【漢文編】「漢文入門」訓読の基本 漢文特有の語彙・語法を理解できる。常用漢字の音訓を正しく使い、書くことができる。
8週 【漢文編】「漢詩」 漢詩の基礎知識を確認して、漢詩の情緒を味わうことができる。
2ndQ
9週 【漢文編】【古文編】「枕草子と漢詩」 中国文学(漢詩)が日本文学に与えた影響について理解することができる。
10週 【現代文編】小説「羅生門」 小説に描かれた人物、情景、心情について、文章表現に即して正確に読みとることができる。
11週 【現代文編】小説「羅生門」 小説に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
12週 【現代文編】小説「羅生門」 小説に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
13週 【現代文編】小説「羅生門」
【古文編】説話「今昔物語集」
古典作品の継承・翻案について理解を深めた上で、小説を味わうことができる。
14週 【古文編】「古今和歌集」「新古今和歌集」 和歌に関する基本的な知識を習得し、正しい解釈で和歌独特の表現を味わうことができる。
15週 【古文編】「古今和歌集」「新古今和歌集」 和歌の知識・技法を踏まえて、実際に短歌を詠むことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 【現代文編】「こころの鉦ー短歌抄」 短歌を読み、そこに描かれたものの見方や感じ方に興味・関心を広げ、自分の意見を述べることができる。
2週 【現代文編】「秋の航ー俳句抄」 俳句を読み、そこに描かれたものの見方や感じ方に興味・関心を広げ、自分の意見を述べることができる。
3週 【現代文編】【古文編】「恋の歌を読み比べる」 古典和歌から現代楽曲までを通観して、人の思いを感じ取ることができる。
4週 【現代文編】【古文編】「恋の歌を読み比べる」 時代の異なる歌を読み比べ、感じたことを整理して伝えることができる。
5週 【古文編】歌物語「伊勢物語」 『伊勢物語』およびその関係人物などについて、文学史上の位置づけを理解し、説明できる。
6週 【古文編】俳諧「おくの細道」 古典文学の俳諧について基礎知識を習得し、俳諧の世界を味わうことができる。
7週 【漢文編】「故事成語」 漢文の表現方法を理解し、漢文の表現方法を理解し、類義語・対義語・故事成語・慣用句を自らの言語活動において正しく活用できる。
8週 【漢文編】「寓話」 漢文の表現方法を理解し、寓話に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取ることができる。
4thQ
9週 【古文編】物語「竹取物語」 文学史上の位置づけを確認し、古典における創作物語の世界を味わうことができる。
10週 【古文編】古典文学の中の富士山 古典文学の世界の中で、多様に描かれた「富士山」について理解を深めることができる。
11週 【現代文編】小説「富嶽百景」 小説に描かれた人物、情景、心情について、文章表現に即して正確に読みとることができる。本文中の常用漢字の音訓を正しく使い、書くことができる。
12週 【現代文編】小説「富嶽百景」 小説に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
13週 【漢文編】「論語」 古代中国の思想について理解を深め、ものの見方・考え方を豊かにすることができる。
14週 【現代文編】「桜に関する作品を読み比べる」 これまでの学修で得た知識をもとに、作品を読み比べて自分の意見をまとめることができる。
15週 【現代文編】「桜に関する作品を読み比べる」 作品の比較検討結果得られた自分の意見を整理して、わかりやすく伝えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。1前2,後4,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。1前4,前7,前10,前14,前16,後4,後8,後11,後14,後15
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。1前1
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。1前1
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。1前4,前7,前10,前11,前14,前16,後4,後8,後11,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。1前2,前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前13,前14,前15,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。1前2,前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前13,前14,前15,前16,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1前1
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1前1
事実をもとに論理や考察を展開できる。1前8,前12,後1,後4,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。1前4,後4,後15

評価割合

テスト課題提出合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000