到達目標
1.核酸の化学構造と化学的性質の特徴,および生体での役割を説明できる。
2.酵素と補酵素について,特異性などの特徴や生体での役割を説明できる。
3.生理活性物質について,その化学構造の特徴や生理作用を説明できる。
ルーブリック
| 未到達基準 | 最低基準 | 標準基準 | 優秀基準 |
1.核酸について,その化学構造の特徴や生体での役割を説明できる。(C1-2) | □核酸がどのようなものか説明できない。 | □核酸について,その構成成分や生体における役割りを大まかに説明できる。 | □核酸について,構成成分や生体におけるその役割りを詳細に説明できる。
□ヌクレオチドとヌクレオシドの違いを説明できる。 | □核酸について,その構成成分,物理化学的性質,および生体におけるその役割りを他の生体成分や学問分野(例えば遺伝子増幅技術)と関連付けて詳細に説明できる。 |
2.酵素と補酵素について,その特異性や役割を説明できる。(C1-2) | □酵素がどのようなものか説明できない。
| □酵素を分類し,その働き,特異性,および至適pHや至適温度について説明できる。 | □酵素を分類し,その働き,特異性,および至適pHや至適温度について説明できる。
□ミカエリス定数や最大反応速度について説明できる。
| □酵素を分類し,その働き,特異性,および至適pHや至適温度が見られる理由を化学的に説明できる。
□酵素について,ミカエリス定数や最大反応速度について説明できる。
□酵素作用の阻害や調節機構について説明できる。
□補酵素の役割を説明できる。
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3.生理活性物質について,その化学構造の特徴や生理作用を説明できる。(C1-2) | □生理活性物質がどのようなものか説明できない。 | □生理活性物質について,代表的な物質の名称と生体での役割を説明できる。 | □生理活性物質を分類し,それぞれの代表的な物質の名称,化学構造の特徴,および生体での役割を説明できる。 | □生理活性物質を分類し,それぞれの代表的な物質の名称,化学構造の特徴,および生体での作用を詳細に説明できる。
□生理活性物質について,医学,工学,農学,食品学などの産業分野への応用を説明できる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
生体は化学物質により構成されている。本講義では,生体を構成する主要な化学物質について,その名称,化学構造の特徴,物理化学的性質,および生体での役割りを取り扱う。食品,医療,健康,運動などの各分野との関連を学習しながら,「生きているシステム」を担う物質の化学的特徴と生物学的な特徴を学ぶ。生物化学は,生体を取り扱う業種(医薬品,食品などの製造)を希望する学生にとってはその基礎であり,必須の科目である。
授業の進め方・方法:
1.授業は講義形式で,スライドと教科書を用いて実施する。
2.評価は演習と試験を100%の重みとし,それぞの得点の平均が60点以上の場合を合格とする。
注意点:
1.評価については,評価割合に従って行なう。
2.この科目は学修単位科目であり,1単位あたり30時間の対面授業を実施する。併せて1単位あたり15時間の事前学習・事後学習が必要となる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 核酸の化学 |
講義の目的・概要・評価方法を説明する。 核酸の生物学的な基本機能(遺伝情報の伝達)が説明できる。
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2週 |
核酸の化学
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核酸の種類と構成成分(糖,塩基,ヌクレオチド,ヌクレオシド)を説明できる。
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3週 |
核酸の化学 |
DNAの構造,RNAの構造を説明できる。
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4週 |
核酸の化学 |
核酸の物理化学的な性質(変性)とその応用について説明できる。
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5週 |
酵素の化学 |
酵素の定義と生体での役割,および分類と特異性や特性(至適温度や至適pH)を説明できる。
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6週 |
酵素の化学 |
酵素反応のVmaxとKm,および酵素反応の阻害や制御を説明できる。
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7週 |
酵素の化学 |
補酵素について,名称とその役割を説明できる。
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8週 |
演習問題 |
核酸と酵素について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
生理活性物質 |
生理活性物質について,定義の他,その働きと大まかな分類を説明できる。 水溶性ビタミンの名称,働き,欠乏症を説明できる。
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10週 |
生理活性物質 |
脂溶性ビタミンの名称,働き,欠乏症を説明できる。
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11週 |
生理活性物質 |
ホルモンについて,分類とその生理作用を説明できる。
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12週 |
生理活性物質 |
その他の生物のホルモン,オータコイド,神経伝達物質について説明できる。
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13週 |
生理活性物質 |
動物毒と植物毒(アルカロイド)について説明できる
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14週 |
生理活性物質 |
微生物の毒と抗生物質について説明できる。
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15週 |
まとめ |
学期末試験の答案の返却と解説,質問対応と授業アンケートの実施
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 3 | |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 4 | |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 4 | |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 3 | |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 3 | |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 3 | |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |