到達目標
工学基礎ⅠおよびⅡで学んだ下記の項目について、物質工学科の基礎実験を通して実践する。
(1)予習のためにあらかじめ実験書を読み,概要をつかむことができる
(2)必要な道具を持参して実験に取り組むことができる
(3)指示された時間に作業を開始できるように集まることができる
(4)実験に必要な安全な身なりを整えることができる
(5)必要に応じてメモをとりながら指示を聞き,指示内容を的確に把握することができる
(6)指示に従い,安全に作業を行なうことができる
(7)計画的に時間を使い,時間内に作業を終えることができる
(8)チームで協力して作業をすることができる
(9)整理整頓を意識しながら,作業と片付けを行なうことができる
(10)必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる
(11)工学には幅広い知識と視野が必要なことを理解し,その姿勢を もって物事に取り組むことができる
(12)クラウドコンピューティング情報社会における物質工学の基礎となる情報科学を説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
予習のためにあらかじめ実験書を読み,概要をつかむことができる | 実験書を読み,概要を簡潔にまとめることができる | 実験書を読み,概要をつかむことができる | 実験書を読み,概要をつかむことができない |
実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具を持参して実験に取り組むことができる | 実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具を忘れ物なく持参して実験に取り組むことができる | 実験に必要な安全な身なりを整え、必要な道具をほぼ持参して実験に取り組むことができる | 必要な道具を持参して実験に取り組むことができない |
指示された時間に作業を開始できるように集まることができ、指示に従い,安全に作業を行なうことができる | 5分前行動を旨とし、指示された時間に作業を開始でき、安全に作業を行なうことができる | 指示された時間に作業を開始でき、安全に作業を行なうことができる | 指示された時間に作業を開始できるように集まることができず、安全に作業を行なうことができない |
必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる | 必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができる | 必要な事項を簡単な報告書にまとめ,提出することができる | 必要な事項を時間内に簡単な報告書にまとめ,提出することができない |
学科の到達目標項目との関係
【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2
説明
閉じる
教育方法等
概要:
21世紀の技術者に求められるのは,高い専門性と同時に,幅広い知識と視野である。1年生では、それらを習得するために必要な基本姿勢と安全確保のためのルールを学ぶ。座学では工学基礎Ⅰ、実験では工学基礎Ⅱとして「機械」,「電気」,「情報」,「化学」,「もの作り」の5つの分野から選ばれた基礎的な10の実験をとおして共通の工学における基本姿勢(安全・整理・整頓・しつけ・清潔・時間厳守・工学的なものの見方)を学んだ学生が、自らの専門分野である物質工学科の基礎実験で実践する。
実験を安全かつ正確に行うために,実験書を読み,概要を理解しておくことが必要である。よって、学生は事前に予習ノートを作成し、教員が準備を確認したうえで実験を行う。実験を行ったのちは報告書を作成し、どのような事柄が報告に必要な事項であるかも学び、作成方法を身につける。また、上述のようなウェット実験のみならず、現代のサイエンスに求められる情報リテラシーとしてクラウドコンピューティング社会における物質工学の情報基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
6つの実験実習を行う。下記の項目の順は、カレンダーにより入れ替わることがある。
実験A. ビュレットを用いたビタミンCの定量(分析化学)
実験B. ヨウ素デンプン反応を利用したアミラーゼ活性の観察(生物化学)
実験C. ヘスの法則(総熱量保存の法則)(物理化学)
実験D. 化学電池の作成(物理化学)
実験E. 石けんの合成(有機化学)
実験F. 光学顕微鏡を用いた微生物の観察(微生物工学)
講義(演習) 物質工学における情報科学について
進め方は、実験については⓪予習ノートの作成、①解説、②実験、③報告書作成の順に行う。
実験中は各実験班において、グループ内で協力し合って安全に実験を遂行するように意識すること。
注意点:
評価については、評価割合に従って行います。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
実験のガイダンス (1) |
化学・生物実験をする上での諸注意,安全教育を理解することができる。
|
2週 |
実験A. ビュレットを用いたビタミンCの定量(分析化学) |
ビュレットを用いたビタミンCの定量について理解できる。
|
3週 |
|
ビュレットを用いたビタミンCの定量実験を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
4週 |
実験B. ヨウ素デンプン反応を利用したアミラーゼ活性の観察(生物化学) |
ヨウ素デンプン反応によるアミラーゼ活性について理解できる。
|
5週 |
|
ヨウ素デンプン反応によるアミラーゼ活性を測定する実験を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
6週 |
実験C. ヘスの法則(総熱量保存の法則)(物理化学) |
ヘスの法則について、理解することができる。
|
7週 |
|
ヘスの法則について実験を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
8週 |
実験のガイダンス (2) |
実験A,B,Cについての振り返りを行い、自分の到達度を把握できる。
|
4thQ |
9週 |
実験D. 化学電池の作成(物理化学) |
化学電池について理解することができる。
|
10週 |
|
化学電池について条件を変更した際の測定実験を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
11週 |
実験E. 石けんの合成(有機化学) |
石けんの合成と性質について理解できる。
|
12週 |
|
石けんの合成実験を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
13週 |
実験F. 光学顕微鏡を用いた微生物の観察(微生物工学) |
光学顕微鏡を用いた微生物の観察方法について理解できる。光学顕微鏡を用いて微生物の観察を行い、指定された報告書を書くことができる。
|
14週 |
物質工学における情報科学について |
IoTやAIなど、クラウドコンピューティング・公共システムを前提とした世の中における情報技術について、物質工学科で学ぶ学生における基礎を説明できる。
|
15週 |
後期のまとめ |
学習内容の振り返りと自己評価およびアンケートにより学習内容をまとめることができる。
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 他者の考えや主張を理解するために、相手を尊重し配慮する態度をとることができる。 | 2 | |
目的に応じた適切な方法で自分の考えや主張を伝えることができる。 | 2 | |
チームワークとリーダーシップ | チームワークとリーダーシップ | チーム活動において意見の相違や対立を踏まえて合意形成に向けて行動できる。 | 2 | |
評価割合
| 予習ノート | 報告書 | 服装・忘れ物なし・協力 | 情報基礎演習 | 合計 |
総合評価割合 | 25 | 65 | 6 | 4 | 100 |
取組み姿勢(準備・安全) | 25 | 0 | 3 | 0 | 28 |
レポート作成能力 | 0 | 65 | 0 | 0 | 65 |
チーム作業能力 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 |
基礎知識の定着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 |