有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Bruice, Y. P. (2006) 「ブルース有機化学概説・第2版」 (大船泰史・香月勗・西郷和彦・富岡清訳) 化学同人
担当教員 山根 説子

到達目標

1. IUPACに従ってアルケン、アルキンが命名でき、名前から構造を考えることができる。
2. アルケン、アルキンの構造、一般的性質、および求電子付加反応が説明できる。
3. 光学異性体を認識してR、S配置を決定でき、種々の光学異性体が説明できる。
4. 非局在化電子の概念、非局在化電子による化合物の一般的な性質、および反応性が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
□IUPACに従ってアルケン、アルキン、光学異性体を認識して命名でき、名前から構造書き出すことができる。□IUPACに従ってアルケン、アルキン、光学異性体を認識して命名でき、名前から構造を考えることができる。□IUPACに従ってアルケン、アルキン、光学異性体を認識して命名でき、名前から構造を考えることができない。
□アルケン、アルキンの構造、一般的性質、および求電子付加反応を推定し、説明できる。□アルケン、アルキンの構造、一般的性質、および求電子付加反応が説明できる。□アルケン、アルキンの構造、一般的性質、および求電子付加反応が説明できない。
□非局在化電子の概念、非局在化電子による化合物の一般的な性質、および反応性を推定し、説明できる。□非局在化電子の概念、非局在化電子による化合物の一般的な性質、および反応性が説明できる。□非局在化電子の概念、非局在化電子による化合物の一般的な性質、および反応性が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化合物は、身の回りの製品や生体内を構成している重要な物質である。有機化合物の物性・反応・合成および、分子レベルで機能性が異なることの基礎を学習する。本科目は物質工学科2年次後期に学習済みの有機化学Iより継続する内容であり、アルケンとアルキンの構造および性質、付加反応、立体異性体、共鳴寄与体について電子の動きを意識して理解し、有機化学III、有機化学IVにつながる知識・思考力を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う。
注意点:
1.試験や課題レポート等は、JABEE 、大学評価・学位授与機構、文部科学省の教育実施検査に使用することがあります。
2.授業参観される教員は当該授業が行われる少なくとも1週間前に教科目担当教員へ連絡してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 アルケン1 アルケンが命名できる。シス-トランス異性体、 EZ表記を用いてアルケンを命名できる。
3週 アルケン2 アルケンの安定性の比較、反応性、反応座標図を説明できる。
4週 アルケンおよびアルキンの反応1 ハロゲン化水素のアルケンへの付加、位置選択性を反応機構を用いて説明できる。
5週 アルケンおよびアルキンの反応2 水・アルコールのアルケンへの付加反応の反応機構を説明できる。アルキンを命名できる。
6週 アルケンおよびアルキンの反応3 ハロゲン化水素のアルキンへの付加反応、水へのアルキンへの付加の反応機構を説明できる。
7週 アルケンおよびアルキンの反応4 水素のアルケン・アルキンへの付加、酸性度、多段階合成の反応機構を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 異性体と立体化学1 キラルな有機化合物を区別できる。RS表記を用いて立体異性体を命名できる。
10週 異性体と立体化学2 光学活性な化合物の比旋光度、ジアステレオマーを説明できる。
11週 異性体と立体化学3 メソ化合物、反応の立体化学を説明できる。
12週 非局在化電子が化合物の安定性、反応性、pKaに及ぼす効果1 共鳴寄与体と共鳴混成体を説明できる。
13週 非局在化電子が化合物の安定性、反応性、pKaに及ぼす効果2 共鳴寄与体の書き方、非局在化エネルギーによる化合物の安定性の予測を説明できる。
14週 非局在化電子が化合物の安定性、反応性、pKaに及ぼす効果3 非局在電子が反応生成物およびpKaに及ぼす影響、共役二重結合とλmaxの関係を説明できる。
15週 後期期末試験答案返却
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト小テスト2合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4020000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000